世界全域の陸上地形のデータは毛利さんが参加した2000年のスペースシャトルによる合成開口レーダーSAR観測でえられたSRTM(Shuttle Radar Topography Mission)で得られているSRTM-3という約90mメッシュとSRTM-30という900mメッシュのデータが無償で利用できる標準的なデータです。アメリカ国内域分のみですがSRTM-1という30mメッシュデータも公開されています。
一方、ERSDAC((財)資源観測解析センター)では、陸域観測技術衛星だいちALOS(2006~)のPALSAR(10mx10m)、地球資源衛星「ふよう」JERS-1(1992~1998)のSAR(18mx18m)のデータを扱っています。今回明日6/29日から30mメッシュのデータを公開するという報道がありましたが、SRTM-3の9倍、つまりSRTM-1と同等の分解能で世界中の標高データを無償公開するということなのでしょう。
日本国内の数値地形情報で従来標準的に使われている50mメッシュのデータ(数値地図50mメッシュ日本全国でCD-ROM3枚各7500円)と比べても精度も向上し、世界中のデータがこの高精度での無償公開となれば、すばらしいことだと思います。
日本の数値地形情報は、50mメッシュの他に、火山標高用の10mメッシュ、航空レーザー測量による5mメッシュ(これまで都市部中心に10地域)データがありますが、無償公開されているのは250mメッシュと1kmメッシュのデータのみだと思います。
PALSARは今も新しいデータを送ってきているので、世界中のほとんどの陸域をカバーしているとう点で有意義であると同時に、地形の変動の情報としては日本の防災にも十分役立つと思います。
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