先週サンフランシスコの学会に行きました。
学会が終わった金曜日の夕方に、サンフランシスコ交響楽団のコンサートに行きました。
普段、国内でもコンサートにいくということはめったにないのですが、海外出張の空き時間には、たまにいきます。
さて、サンフランシスコでは、以前バレエ「くるみ割り人形」を2回見ました。(バレエというものはこの他にモスクワボリショイ劇場で「ジゼル」を見たことがあるだけです。)「くるみ割り人形」はクリスマスの話なので、この季節にはいつも演じられます。日本では年末にはどこでも第九ばかりやると自嘲する人がいますが、アメリカでも定番というのは同じで、サンフランシスコバレエでは12月に10回以上演じられます。見る方もおなじみで分かりやすいですし、やる方も経費の計算ができていわゆる餅代が稼げるのでしょう。
「くるみ割り人形」は音楽も馴染みが深くて楽しいですが、せっかくのまれな機会なので今度はサンフランシスコ交響楽団を聞いてみたいと思い、日本をたつ前にネットで調べてチケットも買っておきました。結局こちらもクリスマスシーズン定番の「メサイヤ」です。席は15ドルから90ドルと巾が広いですが、85ドルの席を買いました。手数料があって払ったのは94ドルでした。ネットで買うとバーコード付きのチケットになるメールが来るはずらしいのですが、カードで払った受領書のメールだけしか来ませんでした。それで、月曜にこのメールを持ってホールに出かけてチケットに代えてもらいました。
さて、当日地下鉄で最寄りの駅Van Nessaまで行き、小雨が降っているので傘をさして、7:30開演だというので、6:30ころにDavisシンフォニーホールに入りました。売店でサンドイッチを買って食べて、7:00頃に席に付きました。客層を見ていると中高年のカップルがほとんどでした。例えば高校生や大学生らしい人はほとんどいません。これはどうしてでしょうね。演目によるのか、クラシックに関心が薄いのか。くるみ割り人形は子供向けの話でもあり、客層が若かったです。
さて、メサイヤですがラジオで聞いたことはありますがCDも持っていないし、もともと合唱主体の曲というのはそれほど好きな方ではないのでよく知らない状態でした。まず、オーケストラがかなり小編成です。当然合唱団が100人近く後ろにならぶのでスペースのつごうも関係あるのでしょうか。
最初オーケストラが入って音合せをして、合唱団がさっと入ったあとに、独唱者4人と指揮者が一緒に入ってきました。これが7:30から5分くらいのところですが、直前まで客がぞろぞろ入ってきている状態でした。一応、扉がしまっているようで、演奏が始まります。テノールの独唱、合唱、バリトンの独唱、メゾソプラノ独唱とあって、15分くらいしたところで、しばらく間ができます。ここで、客席の咳払いが次々と聞こえて、ちょっと遅れた客が何人も入ってきます。この間指揮者はオーケストラの方を向いたままで、客席が静まるのを待っていました。
演奏が再開されて、第一部が終わるまでは普通に進みました。1時間ほどで第一部が終わると幕間で、15分ほど休みが入ります。
第二部が始まるまで、パンフレットを見てみると、歌詞が書かれていました。不勉強で知らなかったのですが、聖書の短い英語の詩句が書かれているのですが、なんとなくドイツ語とかイタリア語かと思っていたので変な感じでしたが、ヘンデルはイギリスで活躍しているので英語であって不思議はないのでした。歌は長いのに歌詞が短いのが不思議でした。
第二部が始まってみると、たしかにパンフレットに書かれている短い詩句を、一部をなんども繰り返したり、全体を繰り返したりして歌っているのでした。
第二部の終わりに、例のハレルヤコーラスがありますが、これも3,4行の短い詩句をなんども繰り返しています。さて、ハレルヤコーラスが始まると、観客が全部立ち上がります。私もあわててたったのですが、そういえば、どこかでこの習慣のことを読んだことがあったと思いました。(帰ってから、ネットで調べてみると、「芸大メサイヤ」で有名な「ハレルヤ立ち」という日本独特の習慣だということだそうですが、日本に限らず一般的な習慣のようですね。)
ハレルヤコーラスが終わると、観客はぞろぞろと座りました。第二部と第三部の間は、殆ど時間を空けずに、続けて演奏がありました。演奏が終わったのが10時少し前で2時間以上の熱演でした。独唱者ではソプラノのKiera Duffyさんが、歌もそうですが見た目にも非常に美しい人で印象に残りました。ところで独唱者は出番の時には立ちますが、それ以外の時は椅子に座っています。ハレルヤコーラスの際にも、合唱団と観客がみんな立っているのに、独唱者4人は座ったままです。
さて、10時にコンサートが終わって、治安の悪いところをホテルまで無事に着くために一生懸命地下鉄の駅まで歩きました。
楽しい経験ができました。
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