2011年9月1日木曜日

シボレー・ボルトの売れ行き

以前、発売3ヶ月での日産リーフとシボレー・ボルトの売れ行きが下記のようだと紹介しました。

          日産リーフ       シボレー・ボルト
     日本     アメリカ     アメリカ
12月   19       19        326
1月   962       87        321
2月   2593       67        281
合計  3574       173        928

その後のデータを集めてみると
3月         298 608
4月         573 493
5月         1142 481
6月         1708 561
7月 463 931 125
合計 5920 4806 2870

Chevy Volt Sales Plummet as the Electric Car Market Slumps
http://thenewamerican.com/tech-mainmenu-30/environment/8450-chevy-volt-sales-plummet-as-the-electric-car-market-slumps
という記事がありました。plummetというのは急落しているという意味ですね。電気自動車マーケットが苦境にある中で。

シボレー・ボルトは7月に125台しか売れていません。GMの広報は供給の問題(製造の問題)で実質上売り切れだ、これから生産台数が増える予定で年内に10,000台、2012年に世界で60,000台と言っているのですが、それがあちこちで売られているので嘘だと言っている人がいる、という記事で、信ぴょう性は不明ですが、7月の125台という数字はとても少ないです。アメリカではまだ高すぎて受け入れられないという記事です。

http://www.insideline.com/nissan/leaf/nissan-leaf-extends-sales-lead-over-chevrolet-volt-in-july.html
7月の日産リーフとボルトの販売は931台と125台で、発売後7ヶ月の販売台数は、4,806台と2,870台ということです。リーフの数字ははアメリカのみの台数で、日本、ヨーロッパでも売っているので全体ではもっと多いです。

土壌汚染による低線量被曝

文科省は放射性セシウム(セシウム137、セシウム134)に撚る土壌汚染のデータを8月29日に発表し、マスコミの多くは30日付けで報道したと教えてもらいました。
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/distribution_map_around_FukushimaNPP/0002/11555_0830.pdf

土壌の放射性物質による汚染のおよその状況が把握されたというのは意義深いですね。この発表をみると、現在測定されて公表されている空間線量のマップとぴったり重なっており、これら土壌表面付近の放射性物質が原因であることがはっきりしました。

山賀さんが問題にしておられる55.5万Bq/m2という汚染レベルは、学習院大の田崎先生の概算(http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/housha/docs/BqToSv.pdf)を参考にすると空間線量では年間10mSv程度でしょうか。(下記チェルノブイリを参考にすると、2.5mSv/y?)

現在政府対策本部の方針では、当面20mSv/yを超える地域では、国が除染をして、1-20mSv/yの地域では市町村がが「市町村による除染実施ガイドライン」に従って、1mSv以下にすることを目標としているようです。
http://www.meti.go.jp/press/2011/08/20110826001/20110826001-3.pdf

今回明らかになった土壌汚染分布に基づいて必要な除染をするべきですが、いずれにしても低線量なので、過剰なレベルを目指した除染はコストが不必要に高まりますので注意すべきと思います。

なお、チェルノブイリで、55.5万Bq/m2以上の強制移住地域(strictly controlled zones、SCZ、厳戒制限区域)の基準となったという話ですが、事故後20年のWHOの報告書では、その内部に27万人が住み続けていたという話です。
基準ではあっても本当に移住を強制されたわけではないようですね。20年間この地域に住み続けた27万人は20年間で50mSv以上の被曝をされたそうです。
http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs303/en/index.html
http://www.healthcare-m.ac.jp/app/gm/archives/4241(上記の解説)

20年間で50mSvというのは2.5mSv/年で、自然放射線レベルが2倍になった程度です。被害の程度がはっきりしないレベルですね。チェルノブイリ事故での対策が今の日本の福島原発事故の対策に比べてより良いのかどうかは議論の余地があると思います。

避難地域に指定されていない地域に元々住んで働いておられて、原発事故後に家族を実家に避難させ、自身も引っ越して一方仕事は福島で続けているという方が経済的に苦しんでいるという新聞記事を見ましたが、このような方々に本来不必要な避難を続けさせ、風評被害を発生させて被災者を困窮に追い込んでいるのは、放射線被曝の恐怖を煽ってきた一部の「専門家」やマスコミです。マッチポンプと思いますね。

2011年7月5日火曜日

日産リーフの売れ行き

6/29に日産自動車の株主総会があり、リーフ関係の情報も少し出てきました。

Car Watch「日産自動車、リーフの全世界販売台数は8200台に 」
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20110629_456841.html

「EVには逆風が吹きつつあるのではとの質問については「安心してほしい。EVの戦略には変更がない。例えばリーフには、電気を使用するだけでなく、電気を家庭内に供給する能力もある。リーフに蓄電したものが、家庭のバックアップ電源になる。また、ガソリンだけに頼る車でないため、災害地でもガソリン不足の中で利用された。電気は、水力、風力、原子力、石油、石炭からも発電できる。日産自動車は、2050年度までに新車のCO2排出量を90%削減する計画には変わらない。今後もゼロエミッションを目指していく」と答えた。」

「EVの現状については、「12月に発売以来、これまでにグローバルで8200台を販売。内訳は日本が5100台、北米が2600台、欧州が500台。排気ガスを出さない、未来の技術であるリーフを手にしたことを喜ぶ声が多い。この取り組みに挑戦した日産を賞賛する声もある。リーフの特徴である胸のすくような加速、ハンドリングのよさ、圧倒的な静けさへの評価が高い。初めて運転した人は、みんなうれしそうな顔で車から降りてくる。我々はこれを『リーフスマイル』と呼んでいる。ガソリンスタンドに行かずに済み、プラグを差すだけでいいということが、なんてシンプルで、使い勝手がいいという声もある。中には、これまではガソリンスタンドの価格を毎日気にしていたが、それをまったく見なくなったという声も出ている。そして、タイマー機能を活用するなど夜間充電で利用している人が多いのも特徴である。公共の場所での充電スポットが欲しいという声も出ている。全国2200カ所のディーラーに普通充電器を、200カ所に急速充電器を配備している。これを応援してくれる声もある」とした。

 EVの今後については、山下光彦副社長が回答。「技術的には3点ある。1つはコスト。補助金がなくても購入できる価格にする必要がある。電気代を含めるとガソリン車と変わらないレベルだが、イメージとして高いという印象がある。価格も普通であると言われるようにしたい。これはバッテリーやモーターの改善などにより実現したい。2番目は航続距離の問題。いまはこの点を理解してもらって購入してもらっているが、仕様では200kmを走るとしているものが、条件によっては、これより落ちることがある。バッテリーの改善や使用する電気量をいかに少なくするかといった取り組みを行う。さらに、EVならではの新たな技術が必要である。プラグを使わずに非接触で充電できるものも開発しているが、こうしたEVに求められる技術を早く使ってもらえるようにしたい」とした。」」

日本で5100台という発表です。2月までに3574台売れていたので、3,4,5,6月で1526台ということになります。震災の影響がどの程度か不明なので消費者に支持されているかどうかについては、なんとも言えません。
年度内に6000台生産と言っていた目標は震災の影響を考えればほぼクリアできたといえるかもしれません。

2011年7月4日月曜日

集団ヒステリー

自民党の石原幹事長が、原子力発電所の事故、放射能汚染に関しての多くの国民が集団ヒステリー状態にあるという趣旨の発言をしたようで、マスコミ、他政党などから非難されています。

私の意見では、現在の日本の「空気」が集団ヒステリー状態というのは明白です。マスコミはそのヒステリーを煽るように努力しているようです。無意識でやっているとしたらこれはこれで情けない。事故の状況をある程度まともに理解している人は、集団ヒステリー状態ということは、思っていても今は言わないようにしているわけです。石原幹事長は思っていることを口にしてしまうご父君の性格を引き継いでいるということですね。

「脱原発」とか「原発いらない」、「即時廃炉」とか、発言することがトレンドだと思い込んでいるニュースキャスターや記者たちが煽って、芸能人や文化人がそれに乗っかってる、ある道で活躍しているビッグネームがいうと、重要な意味があるかのように取り上げます。新聞の投書欄には環境運動家や心配性の母親などの「政府の言うことは信じられない」という意見を取り上げる。

私には今の空気は笑い話です。今回の原発事故の放射能汚染は非常に大規模なものですが、放射能汚染で亡くなった方は一人もおられません。地震と津波の直接被害で2万5千人もの命が失われましたが、水素爆発した原発に対峙して対策をしている高レベルの放射線を浴びる可能性がある現場においても、放射能汚染で亡くなった方どころか放射能を原因とした重症者もおられないと思います。

東京のホットスポットを心配しているというのはお笑い種です。この人達が騒いで、予算や各種の資源を浪費して被災者の足を引っ張っているという自覚をもって頂きたいです。

集団ヒステリー、脱原発フィーバー、放射能バブル、なんと呼んでも良いですが、10年くらいたたないとわからない人が多いでしょうね。

2011年5月27日金曜日

311原発事故を引き起こした地震や津波は天災ではないのか?

311地震と福島第一原子力発電所事故で甚大な被害を多くの方が被りました。地震と津波で2万人以上の多数の方が命を奪われ、十万人以上の被災者がすむところを失いました。福島第一原子力発電所事故では、稼働中の3台と、点検中の1台が炉心、使用済燃料の冷却が失敗し、爆発を起し大量の放射性物質が海洋を含む近隣の環境に放出されました。

この間、津波被害については、想定外に大きな津波だったのでしかたがないと、通常の天災と同様に諦める人が多いようです。一方、原発事故に関しては、2ヶ月半たっても未だに安定した冷却ができていないこともあって、東電、経産省、内閣の人災だという論調がずっと続いています。

私には言いたいことはたくさんあるのですが、MLなどでもまともな議論になりません。戦争が始まったり、降伏したりした、国境紛争がおきたりしたときに、一斉に雪崩をうって(声の大きな方に)世論が流れていく集団ヒステリー状態だと思います。

311の地震が天災でなかったらどこに天災があるのでしょうか。M9地震は今世紀に世界で4回目だからこの程度の地震は想定しておけ、という人がいますが、100年に1回の大雨で何百人何千人という人が亡くなる規模の土砂崩れや水害が毎年日本、世界のどこかで必ず起きていますが、それらを天災と言わない人はいません。311の地震、津波にしても原発以外の被災企業等で、工場が流失して製品の納期が間に合わなくなったという場合に、天災等の免責が規定された契約であれば、損売賠償請求をされることはないでしょう。

このような天変地異で起きた事故は免責になるのが当然です。たとえ原発事故でも。元々、一私企業の東京電力が自己判断のみで原子力発電を進めてきたわけではなく、国と二人三脚で進めてきたものです。法律で定めた賠償保険の範囲1200億円を超えた補償は国が責任をもつべきです。東電が悪いからリストラしろ、つぶせ、電力料金をあげさせるな、と口を極めて罵るだけでは何もなりません。

東電に事故の責任を押し付けることは、電力会社の国に対する不信を決定的にします。原子力発電をすぐにやめることになれば、コストは急上昇しますね。原発事故があれば、原因は別として結果責任を追求されることで、賠償保険が意味を持たなくなり電力会社は潰れることになれば、国の原子力政策というものに従う電力会社はなくなるでしょう。何年化後に廃炉にする「脱原発」ですらもできなくなります。投資家は電力会社の株を売り、社債も暴落することになるので、電力会社は原子力発電を止めるしかなくなります。

原発はやめて、これからは再生可能エネルギーでいけばいいといった「意見」が新聞の投書欄にやたらと出ますが、怪しい専門家の怪しい見積りに乗っかった夢でしかありません。これまでの何倍も高い電力料金、産業の空洞化、大量失業といった日本経済の凋落の中で、自分や家族、地域、産業が一緒に落ち込んでいくという覚悟を持っていいっていただきたい。

世論がそうならば、そのようになってしまうのは民主国家を標榜する国にいる以上しかたがないのですが、将来に禍根を残すことになるのは明らかです。

2011年3月7日月曜日

電気自動車の使い道

日産リーフの個人への納車がかなり進み、ブログ、ツイッターでの報告が増えてきました。

また、2ちゃんねるでは、航続距離の議論が進み?「リーフは最高200km、高速などでは100km程度の航続距離しかなく実用的でない」という意見と、「そんなことは承知した2nd、3rdカーとして使う人が買うのだから好きにさせろ」という意見にまとまったようです。

高速道路などの急速充電では、日産ディーラーの「30分で80%」の急速充電より能力が落ちるということもわかりました。

自動車は道具であると同時に趣味の対象でもあり、何千万もするスポーツカーを晴れた週末に乗るだけという人もいます。私などには理解しがたいのですが、その種の人々が、EVが、リーフが、珍しいから、まずは一番乗りと、買っている場合が少なからずあるのではないかと邪推しています。イノベーター、アーリー・アダプターというのはそんな人々で、もし補助金対象の6年間持たなくても停めて飾っておいたりするような趣味人なのでしょう。

急速充電スポットを伝って遠出するとか、自宅に充電設備を持たず急速充電スポットのみを使用して運用するとか、日産が想定していないと思われるユーザーも見られて、これこそが本当の市場テストになると思っています。普通充電で運用し、急速充電は普段はしないで6年後に80%の電池容量が残るという試算から、運用によってどの程度変わるのかとても興味深いです。

i-MiEVのような軽自動車サイズであれば、街乗り、買い物、通勤用と考える人が多数で、遠出しようという人は元々少ないので良いのですが、リーフの見かけでは勘違いする人が多そうです。これが今後トラブルのもとになりそうです。

6年後に中古車としてどのような価値が残るのかも興味深いです。今買っている人々が続けて10年以上も乗ってくれれば良いですが、6年後に第三者に渡るとき補助金なしの航続距離80~160kmのリーフはいくらで売れるでしょうか?

耐久性が不明、下取り価格が不明というクルマを買うような趣味人がそれほど多いとは思えないので、リーフの売れ行きは1年後には月100台以下になる、補助金も余り、高速道路等の充電設備も無駄になる、と予想しておきます。

日産リーフ、シボレー・ボルトの売上げ 2月

アメリカでの日産リーフの売上は、1月の87台に対して、67台であったそうです。今年アメリカで2万台売るという、また2013年までに50万台のEVを売るという日産の目標の初めに厳しい状態です。

一方、シボレー・ボルトVoltは、1月の321台に対して281台であったということで、リーフには勝ったということですが、これもあまりパッとしません。

さて、日本での日産リーフの売上は、2593台だったそうです。

昨年12月の発売以来の販売台数を纏めると、以下のようになります。

          日産リーフ       シボレー・ボルト
     日本     アメリカ     アメリカ
12月   19       19        326
1月   962       87        321
2月   2593       67        281
合計  3574       173        928

リーフはヨーロッパにも出荷されており数百台は出ているはずなので世界で4000台程度が売れた模様。ボルトはアメリカのみのはずで、約1000台しか売れていないのですね。

さて、リーフは年度内6000台生産するということも無理なのではないかと思っていましたが、月に2000-3000台の生産体制になっているようなのでクリアできそうです。6000台分あったという国内予約者のキャンセルを除いた予約者には年度内納車ができるようです。補助金が受けられるのかどうかは不明ですが。

バッテリー生産時の不良品が9割というのは、やはりデマだったのでしょうか。

2011年2月19日土曜日

日産リーフ ユーザーの声

日産リーフのユーザーの声で目に付いたもの、

ツイッターで「shin-inoue」さん、
「日産リーフの充電池。劣化なんて気にしたのは初日だけだった。走行距離は800kmくらい。今は毎回100%充電だし急速充電もガンガン使ってる。今までも車を買うときに売るときのこととかリセールバリューなんて考えたことなかった。w 」

なるほど、リーフを中古で買う場合は注意が必要ですね。電池の劣化具合を正しく評価することが重要でしょう。リーフを補助金をあてにして購入する普通の購入者は6年間は売れないというか、売ったら補助金を返さなければならないわけですが、大丈夫でしょうか。ガンガン使って6年間使えて粗大ごみにならなければいいですけれどもね。

「みんカラ」の「ともお」さん、
「本日の平均電費は11.0km/kWh
なかなかの数値…エアコンOFFとECOモードならばそこそこの航続距離は稼げそう」

ブログに豊富な情報を書いておられてとても参考になります。11km/kWhだとフル充電で264kmということになるのですばらしいデータです。

電気自動車は遠出をすると急速充電をしなければならないために、メーカーが推奨しない急速充電を頻繁にやらざるを得ないことになります。i-MiEVは軽自動車ベースなので遠出をしようという人は少ないでしょうが、リーフは普通の小型乗用車なので、2時間や3時間走るのは問題なさそうな雰囲気があります。ところが、高速道路で100km/hで走れば普通2時間も持たないのです。SAで急速充電を繰り返すことも充電時間、電池の劣化を考えれば、あり得ないことですね。休日1日ドライブというような使い方は想定できません。身近な通勤、買い物専用の、軽自動車のような用途を想定すれば、問題ないでしょうね。

現在のイノベータの方々は、もともと自動車としての実用性に価値を見るというよりは、革新的な技術、コンセプトを体感したいという先進的なユーザーです。コストやコスト/パフォーマンスということは気にしないひとが多いでしょう。

アメリカでは、昨年予約が9,500台になっていたので予約受付を止めていたそうですが、最近予約を再開するそうです。新たに15000台の予約を日産は期待しているそうです。
(http://www.dlegs.com/nissan-opens-up-leaf-reservations-to-the-public/)
これは、いよいよ生産が軌道に乗ってきたということでしょうか。まだ、ユーザーの声が一般的になっていない状態なのに大丈夫でしょうかね。

2011年2月14日月曜日

シボレー・ボルトは(リーフに比べて)高すぎるか?

Is the Chevy Volt Overpriced?
という記事がアメリカABCテレビのサイトに出ていました。
http://abcn.ws/gho94d

シボレー・ボルトは、41,000ドルで7,500ドルの政府補助を含めて33,500ドルで売られているそうです。日産リーフは2万ドル台(32,780ドルで政府補助を入れて25,280ドル)で、HVのイメージをトヨタ・プリウスが作ったように、EVの先駆者としてのイメージをボルトが得るためにはもっと安くする必要があった、プリウス・キラーとなるには3万ドルを切る必要があったのではないかという記事です。

この記事の中で、ボルトより「より柔軟性に欠ける日産リーフ(100マイル走ったら、電池が死ぬ、死ぬ、死ぬ)がEVのマインド・スペースをわけあっている」、「フリーウェイを唯一走れるEVであるテスラ・ロードスター」といった表現がありました。

つまり、性能が劣る安い日産リーフとイメージを共有し、価格的にはテスラの仲間になっている。これは、GMが再建途上で利益をあげなければならないから、あるいは現在のガソリンの価格ではEVで市場を支配するべきと考えていないと推測しています。記事の著者は、GMは余裕のあるアーリーアダプタから得た利益を次の開発に使おうとしているのではないかと推測し、これは市場をリードする機会を逃したと考えているようです。

私の感想は、ボルトは高すぎない、リーフが安すぎるというものです。リーフの価格設定には疑問を持っています。バッテリーの量産効果による将来のコストダウンを組み入れた戦略的な価格ですから、そのためにしばらくの間は量産すると赤字だと思います。そして、コストダウンは日産の希望通りにはいかない可能性が高く、採算がとれるようになるのは何年か先になると思います。なぜなら、リーフのような純EVは現在のガソリンエンジン車に比べて劣る点が多すぎてニッチ向け、タウン・カー、セカンド・カーにしかなりえないからです。

純EVで走行可能レンジを増やすにはボルトやPHVプリウスのようにエンジンを積むしか無いですが、コスト、車重、電費悪化につながります。走行可能レンジを限定して使えば、純EVの利点が活きます。あまりに当然で日産の関係者はそれを承知で頑張っておられるのでしょうが、本当に勝算があって頑張っているのでしょうか?素人の感想で特に読んでくれる人もいないと思いますが、日産はなるべく早くリーフのような純EV普通車を普及させるという方針を変えたほうがよいと思いますね。

日産リーフ オーナーによる走行レポートが続々と

日産リーフの納車がの進行につれて、オーナーの使用記がネット上でみられるようになってきました。
「みんカラ」では
http://bit.ly/fQK5gh
3人の方がレポートを始めておられます。その他に、納車された、まもなく納車という方もおられます。

始めての量産EVを個人で購入し、このような場で情報発信をしようというような人々は、いわゆるイノベータとよばれる層であって、「冒険心にあふれ、新しいものを進んで採用する人。市場全体の2.5%」(マーケッティング用語集http://bit.ly/394vIL)といわれる商品の実用性よりも新規性を重視した先進的なユーザーです。EVの利点も欠点も理解して、その利点を体験することが購入のインセンティブになっているというわけです。

このようなユーザーの声が日産リーフの成功に大きく関わってきそうで注目されるわけです。これまで、試乗してみて、素早い加速などに好印象を持ったという記事がブログなどでたくさん発信されてきましたが、これはリーフの特徴の一つではありますが、その商品価値の一面でしかありませんでした。使い勝手、コストなどの実際の情報、それもコストなど二の次の法人のものでなく自分の財布で負担するオーナードラバーからの情報が貴重なわけです。

さて、上記「みんカラ」やツイッターでのレポートでは、いずれも電費節約のため寒さに苦しんでいるという声が多いようですが、概ね走り自体は良好のようです。納車後数日で遠出をしてはらはらしたとか、エアコンのオンオフ、高速、上り坂下り坂で表示される推定可能走行距離が大きく変わるとか、興味深い情報が多いです。サービスエリアや役所やガソリンスタンドなどの充電ポイントを探しては急速充電を繰り返して遠出をしたといったレポートがあります。遠出をするためには、そのような方法しかないわけですが、一般論としてはリーフではそのような用途は勧められていないはずです。

想像ですが、リーフで想定されているのは、普段は通勤で毎日10-30km程度使う。週末に数十~100km程度使う。自宅で普通充電を週に1-2回する。急速充電は年に数回、緊急用として行うというようなものではないでしょうか。日産のサイトのQ&Aやマニュアルでバッテリーの耐用年数の質問に答えて言っている、「使用状況によって差はありますが、…5〜10年経過時で70〜80%程度の残存容量を見込」む、「急速充電は最小限に抑える」というのは、このような使い方を想定していると思います。

充電スポットをあてにして遠出をするユーザーが増えてきたら、充電器が塞がっているという状況が増えてきて実用的ではなくなってくるでしょう。今はEV車が殆ど走っていないので施設のオープン時間だけ気にしていればよいでしょうが、いくら急速充電といっても30分かかるので、もし2台待ちなんて状況に遭遇したら、充電器が空くのを待って1時間、自分の充電に30分と待ち時間が尋常ではなくなります。それでは予定を立てた旅行は無理でしょう。

結局、通勤、日常的な買い物で、週に150km程度クルマを使うのみ、充電は週に1回普通充電というニーズには応えられそうです。これは、よくある軽自動車などのセカンドカーの使い方です。このようなニーズでは100万円程度のクルマであれば十分市場性があるでしょうね。現在リーフもi-MiEVもバッテリーのコストは200~250万円程度についていると想像しますが、1/5程度にコストダウンできればよいということになります。もちろんこんなことは当たり前の話で、それができないからどのメーカーも苦しんでいるのです。

日産リーフの走行レポートはメーカーにとっても貴重な情報だと思います。一方で、現在のイノベータ、これからのアーリーアダプタが、遠出をしたり頻繁な急速充電をして、限界を試してくれるのは良いですが、それでかえって多数の潜在的なユーザーに対してはマイナス評価が定着してしまうという心配もありますね。

2011年2月12日土曜日

ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー候補に日産リーフが入った!

World Car of the Yearというものがあり、
http://bit.ly/hu4UyZ

次の10車種が候補になったそうです。日産リーフが入っており、ライバル?のシボレー・ボルトが入っていないというので、ニュースになっています。ドイツ車など欧州車が多いですね。実用性に?がつくリーフが入っていることから想像できるのですが、良いクルマというよりは話題になったとか目新しいクルマを選ぶのが趣旨なのでしょうか。全部高そうで縁がないのが個人的には寂しいです。

Audi A1
Audi A8
BMW 5 Series
BMW X3
Jaguar XJ
Jeep Grand Cherokee
Mercedes-Benz SLS
Nissan LEAF
Porsche Cayenne
Volvo S60 / V60

2011年2月11日金曜日

三菱 i-MiEV アイ・ミーブの運用情報など

i-MiEVを通勤を中心に6ヶ月使ってこられたくまさんというオーナーの方の運用情報がありました。(2ちゃんねるの書き込みで知りました。)
http://blogs.yahoo.co.jp/fumiokuwabara/folder/955669.html

ヒーターが5kWの消費電力でこれをフルに3時間使うと、フル充電したとしても走行可能距離が65km程度に減ってしまうとのこと。3時間で残量計の6-7目盛り(全体で16目盛り)消費するらしい。通常の走行可能距離は130km程度とのことです。シートヒーターであれば40-50W程度ですむ、これが必須とのことです。

くまさんのi-MiEVは初期トラブルで電池の全交換を行ったとのことですが、量産して1年以上たったといっても従来のエンジン付きの車とは全く違うEVではある程度のトラブルは予想の範囲でしょう。

日産はリーフの発売において、i-MiEVのようにまず少量の生産をおこなって、トラブル対応がしやすい法人向けやリースでの販売で様子をみるという常道を選ばず、いきなり一般向けの販売を始め、生産も年産5万台の規模で始めました。現実には10月から生産したはずなのに、生産が予定通り進まず、1月末で1000台未満の販売にとどまりました。生産能力の問題に加えて、これから数多くの多様なユーザーによる運用が進んでいくと様々なトラブルが出てくるはずです。事故も起こるでしょう。ガソリンを積んだ自動車の事故も悲惨な事になることも多いですが、EVによる事故はまた違った危険があるでしょう。事故の際の感電や電池の爆発の可能性については、どの程度危険なのか完全には予測出来ていないと思われます。

日産リーフの社会や市場からの評価がでるのはしばらく先のことでしょうが、厳しい物になると推測されます。

2011年2月10日木曜日

電気自動車購入補助金について

電気自動車EVには国から補助金が出ることはよく知られており、購入を検討している人は当然それをあてにしているはず。22年度日産リーフは6000台の生産を予定しており、補助金はそれに応じた予算が組まれているはずですが、私は実情を知りませんでした。2ちゃんねる「電気自動車総合スレ その19」で以下の書き込みがされていたのを見ました。

---ここから---
2011/01/25(火) 22:33:24 ID:k5/jjM4U0
平成22年度のクリーンエネルギー自動車等導入促進対策事業予算は137.0億円。
電気自動車とプラグインハイブリッドに対する予算が123.7億円で、天然ガス自動車やクリーンディーゼル自動車への予算は13.3億円。

このうち、i-MiEVが114万円×4千台=45.6億円、リーフが78万円×6千台=46.8億円という計画だったけど、i-MiEVが計画通りには売れていないので予算は余っている。

第1~4回の公募による決定額は、電気自動車が19.7億円で急速充電器が4.3億円。
---ここまで---

今年度の補助金募集の書類は以下の通りで、電気自動車、プラグインハイブリッド車、天然ガス自動車及びクリーンディーゼル自動車を対象に、総額で137億円は上記書き込みどおりです。原則通常車両との価格差の2分の1以内。補助予定台数約10,000台。

http://www.enecho.meti.go.jp/info/tender/tenddata/1002/100205a/CEV.pdf
電気自動車、プラグインハイブリッド自動車及び充電設備に関する事業:約12,371百万円(うち、業務管理費:約123百万円)と書かれていて、上記情報の補助金額の計画とちょっと違うようです(1万台は天然ガス自動車等も含めた台数)。

i-MiEVの販売数は月平均170台程度で、22年度中に2千数百台程度でしょう。実は、今年度予算で補助金を受けるためには3月3日までに車両登録、本体代金支払いが完了する必要があり、3月8日までに実績報告ができなければならないのです。補助金関係の詳細は、この補助金を扱っている一般社団法人次世代自動車振興センターのサイト(http://www.cev-pc.or.jp/NGVPC/subsidy/index.html)に資料があります。リーフの場合6千台の予約車全部について今年度の補助金を受けるのは難しいでしょう。予算が不足する心配はなさそうです。

さて、4月以降2011(H23)年度どうなるかですが、下記資料のように、
http://www.meti.go.jp/main/yosangaisan/2011/pr/doc_prene018.pdf
2011年度予算では303.8億円が計上されていますので、新年度の電気自動車購入者に補助金が出ないということはないようです。電気自動車、プラグインハイブリッド車関係の電気自動車棟導入促進事業費は283億円で、補助率は通常車両との価格差の1/2以内、ということで2010年度と同様ですし、総額から見て台数の増加も予定しているようですから、一部でふりまかれている補助金がなくなるという噂のような心配は不要でしょう。

神奈川県など自治体によって、国の補助金に加えて独自に追加する補助金制度があります。

現在販売されている電気自動車の実用性に疑問を持っている私としては、これらの補助金を受けて電気自動車を購入される方は、補助金が他の国民の税金から出ていることを自覚して活用していただきたい、そして電気自動車が実用的になるように使い勝手に関する諸情報を発信して、社会やメーカーにフィードバックして改良に協力していただきたいと思います。

自動車の将来

日産リーフや三菱i-MiEVアイ・ミーブの現状を調べてみると、やはり電気自動車EVというのは一定の魅力はあるものの現在の自動車の状況をガラリと変えるような商品としてのパワーはないと思います。倉庫の中のフォークリフトはすべて電気自動車ですね。適材適所ということです。

2ちゃんねるや価格コムなど匿名の掲示板では、電気自動車に関して、しばしばこれからはEVの時代だ、EVはまだ力不足だといった議論がされていますが、現在のEVを語るのに石油がなくなった後の時代を語ったり、電池技術がブレークスルーを行うことを前提にしたり、印象や好みに基づいたトンチンカンな議論が目につきます。もちろん中には技術を分かっている人の書き込みもあり、それは参考になります。トンチンカンな記述は、世の車好きという人たちでもこれほど勘違いしているのかと再認識するうえでの参考にはなります。なるほどこのような考えを持っていれば、実車を見ないで300万円の日産リーフを私費で予約して購入するというという(私には理解不能な)勇気を持つ人が少なからずおられることも理解できます。

実は、トンチンカンな議論は「自動車評論家」の看板を出している人にも珍しくないのです。電気も、資源動向も、環境問題も半可通のままで、印象に基づいた主張をする人がとても目立ちます。また、自動車メーカーは(言いたいことしか言わないという企業として当たり前のことですが)情報発信をコントロールしています。自動車業界周辺で食べているメディアなどは、メーカーと二人三脚で動いているので、メーカーが嫌がることは言いません。一般メディアもメーカーのCM料に強く依存している限り、業界メディアと同工異曲となりますが、これも当たり前です。

結局、科学と事実に基づいて自動車技術、自動車社会の将来を語れる論者が貴重ですね。私が信頼しているブログサイトは以下の2つです。
1)安井至 市民のための環境学ガイド
2)Cordia blog Think about Future Mobility

1)安井先生は、環境化学がご専門ですが、いろいろな事象を科学的に分析して意見を発信しておられます。自動車に関しての造詣も深く、信頼できると思います。

2)Cordiaの八重樫さんは、トヨタ・プリウスの開発の中心人物であった方です。その情報発信については、トヨタに不利なことは言わないだろうと色眼鏡でみる人もいるでしょう。しかし、記事を読めばわかりますが、自動車技術に誠実で、資源環境の課題に対しても視野が広い発信を行われている素晴らしいサイトです。自動車に関しては、現在の技術と今後の予測をまともにすれば八重樫さんのような見方になると思います。

2011年2月8日火曜日

日産リーフ アメリカでの納車遅れの報道 実走行電費データなど

1)共同ニュース(47NEWS等)で日産リーフ、米で納車遅れの指摘 1月末でまだ106台
という記事が出ました。日産が7日に1月末までの米国での販売数が106台であったと発表したという話で、すでに数日前にアメリカで報道された内容です。

http://bit.ly/gOHQiz

面白いのは、「顧客にはそもそも納期は伝えていないので遅れて」いないという日産の説明です。なるほど。

日本の補助金を顧客が受け取るために、日本での販売が優先される見通しだそうで、アメリカなどではより遅くなるということのようです。1月末までの日本の販売数が981台というのも既報(12月19台、1月962台)
の通りです。日産は増産を急いでいるが、「品質上の問題など生産面でのトラブルはない」のだそうです。

2)日本ではtwitterでみられるように、たしかに個人オーナーへの納車が進んでいるようで、生産が軌道に乗りつつあるのは確かです。ただ、今のところまだ、運用状況が詳しく紹介されているような情報は見当たりません。

twitterでは#leafnow や#nissanLeafというハッシュタグをつけて発信している方が多いので、これらで検索します。

twitterで「3日間約300km走行。総平均5.4km/kwh」というデータを出された方がおられました。企業で購入した社用車のようでその社長の方が試乗中ということでしょうか。何回充電されたかはわかりませんが、1回は急速充電をされています。リーフのバッテリーの蓄電容量は総電力量24kwhなので、100%充電できたとすると130kmの総走行可能距離(レンジ)ということになります。急速充電では80%までの充電になるのでレンジは104km、約100kmと思えばよいでしょうね。

なお、急速充電には約30分、普通充電には日本では約8時間かかります。
急速充電スポットを乗り継いで遠出をするというのは、理屈ではできそうな気がしますが、バッテリーへの負荷がどの程度かわからないのが心配です。急速充電が連続して可能であっても、100km走って30分休まなければならないということを考えると、片道50kmを越える遠出は現実的ではないでしょう。

日産のディーラーには充電設備が置かれるそうですが、普通充電設備が多く、急速充電設備が備えられるのは全体の1/3程度です。遠出の際にディーラーで何時間も普通充電をするという状況は考えにくいですね。

やはり、通勤、買い物などショートレンジでの用途に向いているといえると思いますね。毎晩充電をして1日100km以内の走行という用途であれば実用的ということになるでしょう。エンジン車の軽自動車と対抗するのなら良いかも知れません。

2011年2月6日日曜日

日産リーフの急速充電での運用は可能か?2/7 追記あり

日産リーフの個人への納車が進んできてネット上に多くの情報が出回るようになって来ました。最初の個人オーナーの一人であると思われる方が、twitterで運用状況を発信しておられます。

この方は賃貸にお住まいのため、住宅に現在充電環境が無く、当面ディーラーの急速充電サービスを使う計画だったようです。ところが、昨日だかに、ディーラーに充電を依頼し、その間に予定した用事をすませて、30
分後に充電済みとして受け取ったリーフには50%しか充電されていなかったそうです。当然クレームを言われたところ、急速充電ので、それだけしか充電できない、充電中はディーラーの店内で待って欲しいといわれたそうです。フルに充電するのはリーフを一晩預けてくれといわれたそうです。この方のリーフはファーストカーであり預けることは無理で、フル充電して、予定をしておられた遠出ができなくなったということでした。充電時間が30分でなく10分と設定されたため50%しか充電されなかった、ディーラーの教育が悪いためのミスと推測しておられます。日産の指示なのか、ディーラーの方針あるいはミスなのか不明ですが、ユーザーの想定とのミスマッチの例である思います。急速充電は電池の負荷が大きく、緊急用であるとも考えられます。自宅に充電環境がない場合の運用方法についての、日産の考え方を購入希望者に周知しておくべきだったのではないでしょうか?

2/7追記
同じユーザーのツイートで、次に急速充電に行った別のディーラーでの対応はよかったようです。何%充電できたかは書かれていません。対応が良かったのは結構ですが、急速充電ばかり続けていくとどうなるのでしょうか?

この方は、急速充電サイトを伝って遠出をすることを考えておられるようで、応対者の判断で50%しか充電されなければ、予定通り走れないというのはそのとおりです。しかし、そもそもリーフは急速充電だけで運用することは想定されていないのではないでしょうか。よくいわれる電池の性能が5年後に80%という想定は、主に普通充電を続けて、たまに急速充電をするという場合のものではないかと想像します。毎回急速充電を続けて列島縦断といったテストを早くやったほうが良いでしょうね。

Leafの価格の半分以上は電池のコストのはずで、5年後に80%の走行性能の中古車としての商品価値を残すためには、急速充電のみで運用するのは無理ではないでしょうか。

日産のサイトのQ&A (http://ev.nissan.co.jp/FAQ/#Battery)
日産リーフのバッテリー寿命の保証は何年ですか?
使用状況によって差はありますが、日産リーフに搭載されるリチウムイオンバッテリーは、5〜10年経過時で70〜80%程度の残存容量を見込んでおります。保証期間については、通常の主要部品と同様の自動車部品として、適切な期間を検討中です。

2011年2月5日土曜日

日産リーフ イギリスへ67台

日産リーフは、ポルトガルに9台納車というニュースが12月末にありました。
http://news.finance.yahoo.co.jp/detail/20101224-00000022-rps-industry

昨日は、イギリスへ上陸したというニュースがありました。ポルトガルのものは、電気自動車事業を行おうという法人に納車したものですが、今回のイギリスへの上陸というのは、市販用だそうです。

「日産自動車の電気自動車(EV)「リーフ」の市販用車両67台が3日、英北東部ニューカッスル郊外のタイン港に到着した。」

http://news.nna.jp/free_eu/news/20110204gbp014A_lead.html

2011年2月4日金曜日

三菱 i-MiEV アイ・ミーブの走行可能距離情報と売れ行きupdate

三菱 i-MiEV アイ・ミーブの走行可能距離情報という1/17の書き込みで、価格.comのクチコミ欄でのi-MiEVオーナー(ig4wdawさん)の走行記録を紹介しましたが、その後追加の書き込みがありましたので、前回のものと合わせて紹介したいと思います。

1/21の書き込みで、
12/12頃の納車以来 充電20回261コマで平均5.77km/コマとのことです。

「コマ」については、ig4wdawさんが12/19に、「i-MiEVは、満充電で160km走行(カタログ)で、バッテリーメーター16コマですから1コマあたり走行距離10kmが目安です。」と書いておられます。冬場の岩手県の運用データであり、1コマ10kmのカタログ値の6割程度が実走行可能距離ということになるのでしょうか。

走行距離km/充電コマ数
(1)89km/13コマ=6.8km/コマ
(2)90km/16コマ=5.6km/コマ
(3)91km/15コマ=6.1km/コマ
(4)107km/15コマ=7.1km/コマ
(5)69km/13コマ=5.3km/コマ
(6)73km/13コマ=5.6km/コマ
(7)80km/13コマ=6.1km/コマ
(8)26km/5コマ=5.2km/コマ
(9)58km/11コマ=5.3km/コマ
(10)86km/16コマ=5.3km/コマ
(11)94km/16コマ=5.8km/コマ
(12)91km/14コマ=6.5km/コマ
(13)88km/13コマ=6.7km/コマ
(14)82km/16コマ=5.1km/コマ
(15)92km/16コマ=5.8km/コマ
(16)80km/16コマ=5.0km/コマ
(17)15km/2コマ=7.5km/コマ
(18)50km/11コマ=4.5km/コマ
(19)70km/12コマ=5.8km/コマ
(20)77km/15コマ=5.1km/コマ

ほぼ2日に1回充電しておられるようです。1日30-40km程度走っているという状況のようで、遠出をしない使い方であれば実用的と言えそうです。

なお、i-MiEVの1月分の販売台数は219台でした。12月は164台で133.5%、昨年の1月は188台で116.5%と、いずれも増加しています。

日産リーフ 日本の販売は1月に962台!

日本国内新車販売台数が発表されました。

http://bit.ly/eE8d7F

フィットが1番、104,873台で1年7ヶ月トップだったプリウス13,711台を下した。プリウスは3位で、2位は軽自動車のダイハツムーブの14,209台。

さて、注目の日産リーフは962台だったそうです。

さて、12月に19台、1月14日時点で約40台という報道があったので、1月後半に920台程度販売されたということになります。現状、国内向けで月産2000台体制になっているということでしょうか。、輸出用がどのくらいかはわかりませんが、3月末までに1万台生産という先日の報道からするともう少しというところで、私の予想よりは順調な感じです。

3月末までに国内予約分6000台販売のためには、2月3月で5千台販売する計画ということですが、これから、一般ユーザーの使用体験の情報が広まっていって日産リーフの売れ行きがどうなっていくのか、引き続き注目されます。

2011年2月3日木曜日

相撲はスポーツではない

もともと相撲はスポーツではないと思います。同門の対戦は無しという決まりで貴ノ花、若乃花、などが互いに対戦せず星のつぶしあいがなく、有利な時期がながくありました。その後、対戦しないのは同部屋だけということになりましたが、かつての二子山部屋のような部屋であれば同じです。

柔道でも、剣道でも、個人競技であれば、兄弟でも対戦するのは当然です。それを伝統、国技と言って怪しいルールを続けてきた相撲界は、歌舞伎の仲間に入るか、WSFといった団体を作ってベルトの争奪戦でもやったらいいのでは?

日産リーフはアメリカで1月に87台売れた!

日産リーフはアメリカでの納車遅れが指摘されており、20000台ともいわれる予約者には、最大数ヶ月遅れるが、遅くても夏の終わりまでには納車するという案内があったということです。

さて、1月の販売数が出てきて、87台と報道されています(http://bit.ly/gYH8c6)。ライバル?のプラグインHV車シボレー・ボルトは321台だそうです。共にほぼ同じ時期に発売されたのですが、より多くの生産を計画しているリーフの方が立ち上がりは悪いです。ボルトはアメリカしか売っていないのに対して、リーフはもちろん日本で売られています。先日の沖縄のレンタカー200台が動き始めたというように、数百台は納車されているはずです。また、ヨーロッパへもすでに出荷が始まっているはずです。

車名_______________12月____________1月
Nissan Leaf__________19_____________87
Chevrolet Volt______326____________321

いずれにしても、今後も販売台数が注目されます。9月までに2万台をアメリカに輸出できるかどうか。

2011年2月2日水曜日

日産リーフユーザーの声がぞくぞく

ツイッターを見ていると、日産リーフの個人ユーザーへの納車が続々と行われているようです。
#leafnow #nissanleaf というハッシュタグを使って検索すると、これらのユーザーのつぶやきがたくさん見つかります。

昨日は沖縄のレンタカーとして200台が揃っているというテレビニュースを見ました。

これらを見ると、生産が軌道になってきたのかなというふうに見えます。

ユーザーの声は、みなさんまだ使い始めたところですが、エアコンを使った場合の航続可能距離(何km走れるかの推定値の表示)がどうなるかなどの情報が発信されています。

例えば、shin_inoueさんによると、「80%充電で航続可能距離はエアコンOff/Onそれぞれ、Dで143km/122km Ecoで157km/134km」とのこと。DとEcoは通常モードとエコモードです。エアコンを使って普通の走りDで120kmは走れるということのようですね。通勤や日常の買い物に限って使い、遠出をしない、毎晩充電という使い方であれば、実用的に使えるかも知れません。

これから、色々なトラブルや、事故などの場合にどうなるか、まだ予断を許さない状況ですが、生産が正常になったのなら喜ばしいことですね。

2011年1月29日土曜日

Amazonの売上で電子書籍がペーパーバックを上回った!

1月27日の報道によると、Amazonの第4四半期決算でKindle向け電子書籍の売り上げが初めてペーパーバックの売り上げを超えた。ハードカバーの売上をその電子書籍版が上回ったというのが、第3四半期だったでしょうか。Kindle booksの快進撃は目を見張るばかりです。

日本の電子書籍は、リーダー端末、マーケットが乱立しています。
iPhone・iPadアプリ、Sonyリーダー、SharpガラパゴスーTsutaya、Docomo、AU、Softbank
現在日本の電子書籍市場はガラパゴス状態になっていますが、全部ほそぼそと生き残るのか、どこかが生き残るのか、全部潰れてしまうのか?これらの外からアマゾンKindle booksやApple iBooksが入ってくるのか?

ユーザーは置いてきぼりというのは日本らしいですが、アメリカに数年遅れて似たような状況になると予想しておけば大きく外れることはないでしょう。今回の報道が何か影響をあたえるかも知れません。

日産リーフ 納車された人、まもなく納車の人のツイート

ツイッターで日産リーフが納車されたという人、まもなく納車されるという人のツイートがありました。
納車されたという人は、leaf_thousandという方で、群馬県で最初のオーナーのようです。ツイートピクスに写真を掲載しておられます。今後の情報発信が期待されます。

まもなく、納車という人は、
こちらも群馬県の青林檎さんという方で、太陽光発電を自宅で行っていて発電量の情報の発信もしておられます。オール電化の工事をして、その際に屋外充電のための配線も終わっており、リーフの納車を待っておられる状態。2月上旬に納車予定で、使い勝手のレポートをブログで発信していかれる予定とのこと。

http://greenapple.txt-nifty.com/taiyoko/

いよいよ個人ユーザーへの納車が始まった、という感じがしてきました。税金だけで走る自治体などはエコカーを使っているという看板があれば実用性はどうでもよいでしょうから、まともな使用記が一般に出てくるのは、自分の懐から金を出して使っていこうという個人ユーザーからしかありません。注目されます。

2011年1月28日金曜日

日産 バッテリーの量産で苦戦

Yahooニュース1月26日に下記の記事が出ています。
「日産が電気自動車で早くも躓き バッテリーの量産で苦戦」
http://bit.ly/erXi4x

情報誌「選択」から提供された記事のようですが、日産リーフの納車遅れがリチウムイオン電池の量産に苦戦しているからであるという事です。(日産関係者)、(日産系ディーラー)といった情報源の書き方からして、どこまで本当かどうか信ぴょう性について気になるところです。

「十個に一個しか商品になるバッテリーが作れない」(日産関係者)

というのは話半分としても大変な話で、バッテリーの量産が計画通りにはいっていない(いなかった)のは推定したとおりで間違いないでしょう。どのように改善されていくでしょうか。

2011年1月27日木曜日

電気自動車EV 日産リーフの今後

昨年2010年5月25日に、投資会社ブルームバーグの取材に答えて、
「ゴーン日産CEO:12年までに電気自動車50万台販売する計画を堅持」
http://bit.ly/aHDcRo

11月18日にも、ブルームバークの取材に答えて、
「日産・ルノーのゴーンCEO:電気自動車事業、3年以内に黒字化も」
http://bit.ly/cSOx0B
ルノー・日産連合の電気自動車の生産能力は12年までに年50万台となる見通し…3年以内に利益が出る可能性がある。

2011年1月25日の産経MSNの記事「日産、リーフの生産工程公開」
http://bit.ly/g0ql12
リーフは昨年10月に生産を開始。酒井寿治常務執行役員は 12月は約1000台の生産だったことを認めた上で、「車両よりバッテリーの生産が課題だったが、手を打ってきた。安心してもらいたい」と述べ、3月からは月約4000台の生産ペースになるとの見通しを明らかにした。
日産は2015年までに米国なども含めて世界で年間25万台のEV生産体制を築く計画

ブルームバーグの1月25日の記事「日産自:電気自動車「リーフ」の生産は予約に追い付かず(Update1)」
http://bit.ly/dReUTL
日本受注分を3月までに生産する計画は守れると語った。
リーフの予約状況は、米国2万台、日本6000台。3月末までには、1万台を生産する計画。酒井氏は、2011年中には予定通り、追浜工場の生産能力を年間5万台にすると語った。

毎日は1月26日の記事「日産:電気自動車「リーフ」の工場公開」
http://bit.ly/g9aoM1
同じ工場公開取材に基づき、現在月産2000台程度3月には4000台を超えたい、これまでに3000台出荷した。今年3月末までに1万台、11年度は5万台を生産する計画と報道しています。

結局
12月は約1000台、1月は約2000台、3月末までに1万台のためには2月は3000台。3月には4000台。4月以降4000台超の生産が維持出来れば11年度に約5万台。という話のようです。長期的な見通しについては、アメリカその他の追浜以外の工場の能力に掛かってきます。

これらの報道から推測できることは、リーフは予定通り生産できておらず、その原因はバッテリーの生産が予定通り出来ていないということです。打った手の効果が上がれば良いのですが。追浜工場を見ても、将来予測には役に立たないということですね。今後の生産計画も、バッテリーの供給次第であるということでしょう。

12月の納車は日本約60台、アメリカ19台で約80台だったのでしたが、1月中に何台程度登録されるかが注目されますね。

2011年1月22日土曜日

三菱 中期経営計画(電気自動車、ハイブリッド車)

各社報道がなされていますが、
三菱自動車の2011年度~2013年度の3年間の中期経営計画「ジャンプ 2013」を発表。

電気自動車とプラグインハイブリッド車を2015年度までに計8車種投入する、2013年度からハイブリッド車を市場投入するなど、環境負荷の低減に積極的に取り組む、のだそうです。

電気自動車アイ・ミーブi-MiEVを発売してから1年半でとなり、期待ほど売れているわけではないですが、生産、販売についてそれなりの手応えをつかんだということのようです。日産リーフと違って、トラブルが発生しても対応しやすい法人へのリース販売から初めて、昨年から個人に販売開始と、堅実な開発手法が実を結んでいこうとしているのかも知れません。

当面、電気自動車はアイ・ミーブのようなシティコミューター、市内専用営業車に向いているということは間違いないと思います。

日産リーフ アメリカでの報道

USA Today
Nissan falls months behind in electric Leaf car deliveries
http://usat.ly/e3iCu5
日産は電気自動車Leafの納車に数ヶ月遅れている。

アメリカでは20,000台の予約があり、昨年の夏に予約した人は1から2月に納車を期待していたが5月または6月まで待機する必要があるとのこと。これまでの情報では夏の終わりまでには予約者全てに納車できるという事でした。なお、日本では6,000台の予約があり、年度内に納車するという目標だったと思います。

アメリカ日産も日本での生産スケジュールが噛みあうようになるまではっきりとは言えないようです。納車遅れの理由は日本と同様ですが明らかにしていません。ただ、Leafを予約したユーザーはあまりキャンセルをしていないようで、これは日産に取ってラッキーですね。

ところで、GMのシボレーボルトの予約待ち時間は平均2から4ヶ月の待ち時間で、年間生産は1万台だそうです。Leafは当初年間5万台で、6年間に100万台という野心的な目標を持っています。


一方、New York Timesは1月23日付の新車紹介記事でLeafを取り上げています。
The People’s Electric, Ready to Claim Power
http://nyti.ms/hYazjT
人々の電気自動車が力を主張し始める。

この記事は主に諸背景の情報と試乗記で、納車のペースに付いては特にコメントしていませんが、充電に非常に時間がかかること、出かける際の走行可能距離に関する不安について懸念していますが、特に持ち上げたりけなしたりしてはいません。

日本では納車遅れは、慎重に生産していることと、補助金手続きに時間がかかるという理由を上げています。慎重に生産しているというのは、予定した品質での生産が出来ていないということでしょう。補助金手続きの遅れというのも、役所が悪いということでしょうか、それとも申請するための車の情報が足りないから受け付けられないということはないのでしょうか?

2011年1月19日水曜日

日産リーフの売れ行きに関する初めての情報

EV車リーフ、登録台数わずか60台 日産「慎重に生産」
http://bit.ly/gJ1axW

12月20日に発売、14日時点で新車登録台数は60台、という話です。
AFPが共同通信の配信として記事にしています。他には地方紙連合の47Newsに出ていますが、大手では取り上げられていません。
47Newsの方では、12月に19台、1月は14日時点で約40台と、月毎の内訳を書いています。

AFPでは「予約済みの車の提供に遅れは全く出ていないと述べ、登録台数が少ないのは、初めて電気自動車を大量生産するにあたり、100%の安全を確保するため慎重に対応しているためだと説明した。3月末までに6000台を提供するため、今後は生産のペースを速めるという。」と日産の広報の説明を載せています。

予約者には3月納車という案内があったというネット上の書き込みがありましたので、遅れは出ていないということでしょう。慎重な対応というのは、市販できる品質の車は予定通り生産出来ていないということです。今後ペースを速めるということはそれを裏付けています。

47Newsでも慎重に生産している、補助金手続きに時間がかかることが原因という説明が書かれていますが、補助金申請は三菱i-MiEVでも行われていることであり、想定内の話ですから「言い訳」と勘ぐられても仕方がないでしょう。

12月11日に始まったアメリカでの販売も12月中には19台であったというニュースがあったことから、実際に販売できた車は100台とか200台です。予約はアメリカ2万、日本6千と好調であったということから作って売れないのでなくて、作れないでいるという事なのですね。

日本で60台というと、ニュースで発表している自治体や有名企業の「広告塔」と日産の関連会社への納車が殆どで、おそらく一般客にはまだ納車していないのでしょう。

個人による実際の運用状況のレポートなど実用性に関わる情報を知りたいところですが、まだまだかかりそうです。

製造のネックは当然電池本体かその制御関係でしょうから、急に改善できるものかどうか疑問です。年度内6千台という目標を達成するのは難しくなってきたと思いますし、もともと大量生産する初のEVという売り文句の技術的裏付けが不十分だったのではないでしょうか。

2011年1月17日月曜日

三菱 i-MiEV アイ・ミーブの走行可能距離情報

世界初の量産電気自動車EVである三菱i-MiEVはすでに発売から1年以上たっており、昨年7月から一般向けに販売されているため一般のユーザーの使用感なども公開されています。

価格.コムのクチコミで岩手のig4wdawという方が、充電状況と走行状況を報告しておられます。

「i-MiEVがやって来た!」というスレッドに、
2010/12/31 01:00に書かれた情報です。

現在の走行距離は、861kmで充電11回です。

①走行距離89km/充電13コマ=6.8km/コマ
②90km/16コマ=5.6km/コマ
③91km/15コマ=6.1km/コマ
④107km/15コマ=7.1km/コマ
⑤69km/13コマ=5.3km/コマ
⑥73km/13コマ=5.6km/コマ
⑦80km/13コマ=6.1km/コマ
⑧26km/5コマ=5.2km/コマ
⑨58km/11コマ=5.3km/コマ
⑩86km/16コマ=5.3km/コマ
⑪94km/16コマ=5.8km/コマ

なお、この「コマ」については、同じig4wdawさんが12/19に、「i-MiEVは、満充電で160km走行(カタログ)で
バッテリーメーター16コマですから1コマあたり走行距離10kmが目安です。」と書いておられます。

このような報告はとても貴重です。ig4wdawさんは岩手県の方で、12/12ころに納車されたようで、4までで1週間だそうです。エアコンの使い方で変化しますがフル充電で冬期でも100km程度は走れるようです。

日産リーフの走行可能距離も公称160km以上です。日産リーフは24kWh、i-MiEVは16kWhという電池容量の違いがありますが、リーフは5人乗りでサイズも一回り大きく重量も相当のもので、電池が50%も大きくても走行可能距離は同じ程度になります。

日産リーフに関して、最近聞くニュースは、○○県に納車式とかiPhoneアプリでリモコン可能、試乗会で快適に走ったといった、走行可能距離とは関係の無い宣伝用の情報ばかりです。○○県は(どうせ税金で運用するので)実用性など気にせず環境を意識しているというイメージを売るために購入してます。一般ユーザーの参考にはなりません。iPhoneでリモートに充電状況のモニタができるなどの手段があるのは、たしかに役には立つでしょうが走りには関係ありません、試乗会での走行は電気自動車の特長の一部を知ることはできますが、運転充電運転という実際の運用でわかる走行可能距離の情報への手がかりにはなりません。

実車を見ることもなく予約できるという人は、日産を信頼している、トラブル承知で新しいものを試したいといったアーリーアダプターで、自分の実用になるかどうかはあまり気にしない方々でしょう。良いものを使いたいという一般のユーザーにアピールしようとするなら、日産は長距離走行とか運用体験の報告などを早い時期に出していくべきでしょうね。今のままでは、出先で電欠になる不安を感じる一般ユーザーが購入するということは不可能です。

2011年1月15日土曜日

著作権の難しさ 電子書籍のガラパゴス病

電子書籍リーダーとしてシャープが「ガラパゴス」という名前を選んだため、ガラパゴス化しているという電子書籍の問題を、単に電子書籍のガラパゴス化というと何のことかわかりません。ガラパゴス病というのが適切でしょうか(電子書籍でも失敗を繰り返すメディア業界の「ガラパゴス病」http://ascii.jp/elem/000/000/544/544407/)。

さて、出版社側が既得権益を守るために独自フォーマットで電子書籍を普及させる、あるいは電子書籍そのものを普及させないようにしたいというのは至極当然のことです。音楽産業と同様です。音楽産業は高価なレコードやCDの販売で利益を上げてきましたが、一方で無料のラジオ、テレビ放送で音楽を宣伝のために流してきました。録音やタイマーの技術が進歩するとともに、また近年ではインターネットの一般化とともに、高価なディジタル音楽コンテンツを従来のレコード業界のシステムを通して購入する人は減ってきました。ソニーがMP3に対応せずDRMを備えた独自フォーマットのみのディジタル音楽プレイヤーでiPodに負けてしまいました。

現在、ディジタル音楽コンテンツはYouTubeのような共有サイトで違法に置かれているものと、ガラパゴス携帯電話の「着うたフル」のような著作権管理されたもの、iTunes Music Storeのような中間的なものがあります。

現在の日本の出版社を中心としたインターネット上での電子書籍マーケットは「着うたフル」のモデルを目指しています。現在の電子書籍マーケットの中で世界的にも最も成功しているのは、日本のガラパゴス携帯電話のマンガだそうです。インターネット上ではスマートフォンが主体なので、「着うた」のモデルを何とかして汎用電子書籍市場に持ち込みたいということです。

いろいろなグループを作って、リッチコンテンツの電子書籍フォーマットの開発などを目指していますが、私が読みたいのは普通の文字が中心んの本です。青空文庫以降の普通の小説や新書がpdfで売られていれば相応の金を払って読みたいのですが、金を出しても読めないのです。権利者がその気になればすぐに出来る商品ですが、無料でコピーされたらかなわないので売らないということです。それが自炊を流行らせるわけです。放送された音楽コンテンツをmp3にすることで無料の音楽コンテンツがネットにあふれたように、自炊で作ったDRMなしのpdfファイルがmp3のように違法に溢れでてくるようになっていき、業界の息を止めることになるのではないですかね。違法なものがあふれjavascript:void(0)ないように、DRMで管理した有料pdfを安く利用出来るようにしてほしいものです。

著作権を守ろうとして無理をしている大手出版社は地盤沈下していき、出版業界全体が再編されることになるでしょう。

三菱 i-MiEV欧州で販売開始

三菱の電気自動車EVのi-MiEVは欧州15カ国で販売を開始したそうです。

昨年10月から欧州向け生産を始めており、プジョー・シトロエンへのOEMを含めて、3ヶ月間で2500台を出荷した、という記事がありました。(http://www.corism.com/news/mitsubishi/1015.html)

国内累計販売が12月までで3326台ということでしたから、これまでの(日本、欧州向け)生産は約6000台ということになります。

欧州では、環境指向も強いしかなり実用性もあると思いますが、成功できるかどうかは値段がどの程度かによるでしょうね。

アメリカでの日産リーフ納車遅れについて

アメリカの自動車関係のブログの記事です。

Report: Nissan admits Leaf EV launch could have been handled better
http://aol.it/i6reFA

要約すると
もともと予約が多すぎたかもしれない(去年の5月の記事で日米で17000台の予約、3月までの製造予定が12000台)ということ。昨年12月の納車は19台であったことから、予約している人から不満が出ている。日本市場を重視してアメリカが後回しになっているのではないかなどと思った人もいるが間違いである。リーフの予約は通常のディーラー経由でなくオンラインで行って、その順番で納車されているためだ。日産は通常の納車システムに戻していくので、6ヶ月のうちには遅れていたことは忘れられるだろう。納車遅れのために少しキャンセルが出ているが全体から見たら少ない。夏の終わりまでにはみんなリーフに乗っているだろう。

12月末の記事では、日産はアメリカの予約は2万台で夏の終わりまでには納車できると言っていたそうです。

これから納車が進み走りだすと、実車を見ないで予約した人の中のかなりの割合の人々が、予約を取り消すと予想します。その結果夏の終わりといわずはじめには、バックオーダーの心配をしなくて良くなるのではないでしょうか。

なお、リーフの生産計画台数ですが、Wikipediaによると、生産開始は追浜工場で10月22日からはじまり、追浜工場では2010年から年間5万台の量産を計画しており、2012年に稼働開始する米国スマーナ工場では年産15万台、2013年稼働開始する英国サンダーランド工場では年産5万台を予定している、ということです。

2011年1月14日金曜日

三菱 i-MiEV アイ・ミーブの売れ行きデータ

先月、「三菱 i-MiEV アイ・ミーブの売れ行きは?」
http://infinitevoxels.blogspot.com/2010/12/i-miev.html
というのを書きましたが、全国軽自動車協会連合会というところが、「軽四輪通称別新車販売台数」という資料を公開していました。
http://www.zenkeijikyo.or.jp/statistics/tushosoku/1012tushosoku4.htm

この資料には、アイ・ミーブは2010年12月に、164台、11月は172台、2009年12月は145台、2010年累計は2340台、2009年累計は986台というデータが出ていました。

2009年7月から販売しているので、1年半で合計3326台売れたということです。2009年度2000台、2010年度8500台の生産計画ということからすると、3月までに累計10500台の生産ということでしょうか。上記販売ペースからすると、2010年度末までの累計販売台数は約4000台程度と思われます。好調ということはないですが、低い水準ながらもそれなりに着実に売れているという事になるでしょうか。

アイ・ミーブは輸出もしているでしょうから実際の生産台数はわかりませんが、おそらくこのペースでは生産計画は下げているでしょうね。

日産リーフの方の売れ行きはまだわかりませんが、共に引き続き注目です。

三菱のサイトにも、月毎の国内販売台数のデータが出ていました。輸出、生産台数は車種ごとには出ていません。
http://www.mitsubishi-motors.com/publish/pressrelease_jp/ir/2010/news/detail4417.html

2011年1月13日木曜日

電子書籍ガラパゴス元年

電子書籍リーダーと電子書籍マーケット(書店)の発表が続いています。
一体いくつあるのか?リーダーのメーカーとして、シャープとソニーがそれぞれマーケットを開設。携帯電話キャリアのNTTドコモ、AU、ソフトバンクがそれぞれ、自社携帯電話(これは元からあった)、スマートフォン向けのマーケットを始めるようです。それから、アップルiPhone、iPad向けの電子書籍アプリでの提供などなど。

それぞれのマーケット毎に、決まったリーダーなり、キャリアなりで閉じているのが見事なガラパゴス現象です。島ごとに少しずつ違うゾウガメに進化していったように、同じコンテンツが違ったモノになっていくのでしょうか。島によっては絶滅、他の島と合体、ということが起きるのでしょうか。とても興味深いですね。

出版社は電子化した商品をいくつかのマーケット・キャリア(取次+書店)に渡すだけなので簡単。マーケットの方は、小さな国内市場を分けあって競争するということで、出版社はらくちんです。ユーザーはリーダーやキャリアを変えることができない?難しくなる?と良いことはありませんね。

日本にはKindleのようなデバイスやキャリアから独立した電子書籍が利用出来る日は来ないのでしょうか。現在のガラパゴスの競争の勝負がつくまで待たなければならないのかも知れません。

残念ですね。

2011年1月11日火曜日

日産リーフはアメリカで12月に19台売れた!

昨日紹介したアメリカのYahoo News記事では10台以下とありましたが、別に19台と書かれていたり(http://bit.ly/gYEXcN)、Detroit auto showでシボレー・ボルトがカー・オブ・ザ・イヤーという記事で20台以下と書かれたりしています(http://bit.ly/eJK8ao)。

いずれにしても、この台数は少なすぎで、アメリカではクリスマス休暇前に納車という話だったのにまだだと怒っている人などがいるようです。(http://bit.ly/gYJdvr)

一方、カリフォルニアのハイウェイでLeaf2台でテストドライブをして、フル充電で111マイル走ったというブログ記事も出ています(http://bit.ly/i0nJGj)。主に時速55マイルで走ったのですが、途中で90分のLevel2充電をした、実際にはほとんど充電の必要はなかった、ということです。日産は100マイル走るという推定をしており、偽りはないという結論のようです。

Leafにとっては良いニュースではありますが、ハイウェイでは2時間走ったら90分(急速充電なら30分)休んで充電しなければならないということですね。遠出をする車ではないでしょう。

2011年1月10日月曜日

電気自動車元年になるか?

正月には、宮崎あおいさんが出てくる三菱のi-MeEVの宣伝が多かったですね。技術力、売っているぞということを示すには良いのですが、さて、現在どれだけ売れているのでしょうか?

ルノーのEV技術の漏洩事件という報道もありました。(日産ならわかるがルノーに盗まれて困る技術があるのかといった揶揄する声も聞かれました。日産があわてているかも知れませんが。)日産リーフは正月の新聞では宣伝がありましたが、TV-CMでは気がつきませんでした。

EVではないですが、PHVプリウスが箱根駅伝の運営車両としてたくさん出てきました。PHV車は長距離になれば従来のHVと変わらないですが、まあ宣伝ですから。

注目は純粋EVの日産リーフがどのくらい売れて走りだすか、です。昨年末に出たばかりで予約していた法人と物好きな金持ちにもまだ行き渡っていませんので、その後の勢いを見るには半年くらいは待たなければならないでしょう。今年中に日産-ルノーグループの経営危機なんてことがなければ良いのですけれどね。

アメリカのYahoo News12/31に次のような記事がありました。
Chevy Volt, Nissan Leaf post small December sales(http://yhoo.it/hmpgUR)
12月の売上は、売りだして2週間で、シボレー・ボルトVoltは250から350台、Nissan Leaf日産リーフは10台以下で、まだ限定生産なのでほとんど走っていないということです。アメリカ全土で買えるようになるには2012年まで待たなければならない、バックオーダーが5万台あるということも書かれています。待っている人が沢山いるようです。彼らの期待に生産販売スピードと性能で答えられるでしょうか。

2011年1月9日日曜日

無限音階?

年末年始に大量のTVCMで聞かされた、和田アキ子さんのナナナナーは聞き苦しかったですね。驚きました。音域が狭いのにビアノに張り合おうとがんばって歌ってみたのでしょうが、まるで無限音階で、下手なおじさんのカラオケのように高音域になると、急にオクターブ下がるという芸当を聞かされました。普通に聞けばとりなおす、曲を変えるなどしなければならないできでしょう。周囲のプロはなにをやってきたのでしょうか?制作者みんなで恥をさらしました。

ラジオでこの収録の際に、体調が悪かったけれど頑張ったという話をされていたと思います。和田さんは耳もかなり悪くなっておられるのでしょうか?

SMAPのケータイCMのロコモーションもわざとやっているのかどうか分かりませんが、音を外し過ぎて聞き苦しいです。走りながら歌っている感じが出ているといえばいえるでしょうが。

2011年1月6日木曜日

Smart Solutions to Climate Change by Lomborg

今度は、Cambridge University Pressの
Smart Solutions to Climate Change: Comparing Costs and Benefits by Bjrn Lomborg (2010)
を買った。

11.99ドルでした。数秒でKindleに入っていました。
Amazon.comによると、
ハードカバー 83.26ドル
ペイバーバック 18.73ドル (定価29.99ドル)
ディジタル定価 24.00ドル

Amazon.co.jpによると
ペーパーバック 2,332円 (参考価格2,570円)
です。

ディジタル版のサイズは
6317kB Location数16750
ペーパーバックでは436ページ。

約1000円なので、ちゃんと読めばかなりオトク!

ただし、相当長い。Lost Symbolが10943だったので本当に長いです。全部読めるでしょうか。
Reference として使うというつもりで持って歩けるというメリットもあります。

Cambridge University PressやOxford University Pressの本は、怪しいものはほとんどないので、安心して買うことができます。非常に専門的なものから入門書まで多様です。気候変動関係はIPCCの出版物はCambridge University Pressから出ていることもあり、全体に充実していると言えると思います。

2011年1月5日水曜日

A Very Short Introduction to The ...

Kindleで日本語の電子書籍を読めるようになるのはまだ先のことになりそうです。
英語の書籍で、小説は古典はいくらでもあるのですが、やはり読みにくい。海外出張のような移動時間が長い時などには小説も結構読めるのですが、普段の自動車通勤の生活ではそんなに読む時間がありません。

そこで、英語の勉強として、ある程度興味を持てる短い教材を少しずつ読んでみようと思い、Oxford University PressのA Very Short Introduction シリーズの本を選んでみました。

このシリーズは、いろいろな分野の最初の入門書で、判型は日本の新書版とほぼ同じで200ページ程度の薄い本です。200冊以上出ています。非常に多彩で、「ファラデー」、「惑星」、「貴族政治」、「不可知論」、「広告」、「アフリカ史」、「アメリカの移民」、「アメリカの政党と選挙」、「無政府主義」、「古代エジプト」、「古代哲学」、「古代の戦争」、「英国国教」といった面白そうなタイトルが並んでいます。

今ネットで調べると、岩波書店から翻訳が「1冊でわかるシリーズ」というシリーズ名で数十冊出ているそうです。見たことはないですが。1冊1500円前後です。

元のOUPのAmazon.comでの値段は、定価らしい11.95ドルを消して8ドルから9ドルです。

さて、kindle版ですが、このシリーズのすべてが揃っているわけではありません。また、日本では買えないものも多いようです。例えば「地球温暖化Global Warming」は8.36ドルの書籍版が4.01ドルらしいですが、アジア&太平洋の消費者は買えない、となっています。

アジア&太平洋で利用可能なこのシリーズのkindle版は62タイトルで、哲学や人文系が多く、残念ながら科学関係は殆どありませんでした。

その中から、
A Very Short Introduction to The Modern Scientific Method and The Nature of Modern Science
2010年12月17日発行。ASIN: B002YX0NJ4
というRaji Al Munirという人が書いた本を選んで購入してみました。4.99ドルでした。ワンクリックで購入して、数秒後にKindleのスイッチを入れたらもう入っていました。51kバイト。値段相応に短いんですね。文のカウント(location数)が703しかありません。

この題名で検索してもKindle版しか出てこないので、書籍版はないようです。OUPのA Very Short Introduction シリーズの電子カタログにも出ていないのです。

同じ著者でよく似たタイトルの書籍のkindle版がありました。ASIN: B002C74MUS
The Modern Scientific Method: Why A Modern Scientific Theory is NOT just a theory
2010年12月16日発行で4版。5.99ドルで少し高い。109kバイト。
実際、目次も良く似ていますが、付録が付いています。
(著者のサイトによると書籍版は7.95ドルらしい)

この付録を見ると、400円と480円の違いなら、こちらを買えばよかったかなとも思います。

Appendix 1: A Short Summery of The Science-Based Natural
History of Planet Earth

Appendix 2: A Short Description of The Theory of Evolution
via Natural Selection

Appendix 3: The Phenomenon of Life and Death

まずは読むことですね。

面白いことに、同じ名前の著者がOxford University Pressからイスラム教に関する本を出していることです。Kindle版もあります。同姓同名で別人物のようです。

さて、2日かかりましたが読み終わりました。さすがに短かった。話は分かりやすいと思います。