2010年12月29日水曜日

シボレー・ボルト 個人へ納車始まる

シボレー・ボルト Chevrolet Voltの納車が始まって、1台目の権利をオークションでとんでもない高値で買ったという個人に納車されたというニュースが出ていました。

シボレー・ボルトはEV電気自動車に近いHVハイブリッド車で電池が大き過ぎでコスト高のはずで、HVとしてはバランスが悪いと思います。

ボルトの試乗記などがネット上にたくさんありますが、どれも日産リーフや三菱i-MiEVアイ・ミーブの印象記と同じように、スポーツカー並みの出足の良さ、力強さを賞賛するものばかりです。これは電気自動車一般の特徴で特に評価すべきことはボルトの真骨頂であるレンジエクステンションのためのHVシステムです。

ボルトのHVシステムは、基本的にシリーズHVで発電効率が良いエンジンで充電できることが特徴です。負荷が間欠的で停車時間がそれなりに長い用途であれば、蓄電量が常にゼロにならないので効果的です。例えば宅配便車のような用途には合うと思います。レンジエクステンダーは、航続距離を伸ばすために蓄電量がなくなった時にエンジンで走るので遠出しても安心ということですが、EVとして走行する際にはエンジンは無駄な重量です。本来、距離がはっきりしている通勤ではエンジンを持たず、遠出の際にのみエンジンを積む、引いて出かけるというふうに分けて初めて意味があるものでしょう。電池がカラになってからは重い電池が無駄になり、非力なエンジンでまともに走れるかという問題があり、何とか走れるようにするためにはそれなりのサイズのエンジンが必要となります。現実のボルトは1.4Lのエンジンで1.8tの車体を動かさなければならないのですが、同じ程度の重量のカムリでは2.4Lのエンジンを積んでいます。

電池がカラになってからのレンジエクステンションモードになってからは実用的には走れないので、しばらく充電のために停まって休むというのが実際の使い方になると思うのですが、このような指摘がメディアでは全くなされていないのはなぜでしょうか?

ボルトには売れる要素、魅力が不十分ですから売れるとは思えません。GMの経営の足を引っ張るものと思います。

富士重工 EV生産中断へ

三菱i-MiEVアイ・ミーブ、日産LEAFリーフに続く国産電気自動車EVとして、富士重工が2009年7月から法人向けにリース販売を行って来たプラグイン・ステラの生産を一時中断する方向というニュースが出ました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101227-00000045-yom-bus_all(読売新聞=Yahoo ニュース)

2011年3月までの販売目標が400台で価格が472万5000円だそうです。

収益の見通しが立たないというのは本音でしょう。三菱にくらべて腰が引けすぎていたと批判している人を見ましたが、私は三菱も日産もEVは遠からずやめると思っています。傷口が大きくならないうちにやめるというのは良い経営判断だと思います。

そもそも、電池生産技術の見通しがないままに、EVをやる!と決断したのはなぜでしょうか?ハイブリッド車がないため環境対策車がないという状態から、技術力などを示すイメージが欲しかったからではないでしょうか。

富士重工はトヨタと資本提携しておりハイブリッド技術の技術供与も発表されており、すでに実用性が明らかなHVに注力するのは合理的です。

三菱 i-MiEV アイ・ミーブの売れ行きは?

三菱 i-MiEVはどの程度売れているのでしょうか?

2009年度の生産計画は2,000台、2010年度は8,500台、2012年度には年間3万台というもの。2012年度以降に黒字化を目指しているそうです。

2009年7月に、法人向けに販売開始され、2010年1月までに、1650台が販売されていたようです(http://www.jlyanzhong.com/daisuu.html)。
2010年4月に個人向けに販売が開始されましたが、その売れ行きについてはネットで少し検索してみてもわかりません。

価格は当初、459.9万円、国の補助金が139万円で実質320.9万円であったものの、2010年4月からの個人向け販売開始時に398万円となり、国の補助金が114万円で、実質284万円となっているとのこと(Wikipeia日本版)。

現在バッテリーの費用が250万円のところ、2012年の電池工場の量産体制が整うと100万円以下になる見込みで、本体価格も250万円程度になるようです(Wikipedia英語版)。補助金がその時にはどうなるのか知りませんがかなり価格競争力が出てきます。(航続距離、耐久性については課題は残りますが)

ベースが軽自動車であること、航続距離等の制約と燃料・電力費の関係から、商品価値は100万円程度と思います。その水準に価格が下がるまでは、個人の購入者はいわゆるイノベーターやアーリーアダプターでしょう。補助金はその他の非購入者が税金として負担しているわけですから、メーカーや政策当局は節目には販売台数を発表していって欲しいものです。

2010年12月28日火曜日

電子書籍ゼロ年

電子書籍元年という言葉を時々見かけた2010年でした。
年末に、Sony Reader、Sharp Galapagosといった電子書籍端末が発売され、それぞれ販売システムが動き出しました。さらにAU、docomo等の携帯電話キャリアからも電子書籍販売システムが発表され、AUからは電子書籍端末ビブリオリーフが発表され、docomoからはGalaxy SやTabなどのスマートフォンにおいて電子書籍アプリのトライアルサービスが行われました。

携帯電話キャリアは従来、i-Modeなどそれぞれの携帯用インターネットサービスの有料コンテンツサービスとしてマンガやケータイ小説を中心に電子書籍を販売してきましたが販売システムはキャリアごとに閉じています。いわゆるガラパゴス状態ですが、AndroidやiOSを使うスマートフォンでは、PCと同様により汎用的なプラットフォーム上のアプリを通常のインターネット上で使うサービスとして使えるようになっています。

電子書籍販売システムでの課題は課金です。携帯電話キャリアで閉じたガラパゴス的なマーケットでは、電話契約と一緒に決済できるので、競争が無いこともあって非常に販売者に有利でした。一方インターネットを使うと課金が難しいのです。さらに、コピーされやすく著作権の管理が難しい。iPhoneやAndroidのアプリとして販売すれば、これらのシステムの外では使えないし、電話の契約とリンクしているので取りはぐれもないということで、人気作家の作品では一般的になっています。そのかわり、小さな携帯の画面で読むしかないという情けない状態でしか利用できないわけです。Amazon kindleはPC、MacやiPhone、Androidでのアプリと専用端末があり、kindleフォーマットのファイルはどれでも読めます。

アメリカでは、Amazonなど数社がそれぞれ、多くの出版社と契約をして電子書籍を販売するシステムを整備していますが、日本ではいくつかの企業グループがそれぞれ、システムを動かし始めたという段階です。日本の多くの出版社は電子書籍が普及してこれまでのビジネスが出来なくなることを恐れているようで専用アプリ販売程度以上の事はやりたがりません。結局、SonyもSharpも現在のところ売っているものは、マンガ、ベストセラーの一部とビジネス系の新書などマイナーなものばかりで、限られた層の需要にしか応えられていません。このような状態では遠からず営業をやめることになるでしょう。

個人的にはkindleを持っているので、日本の書籍を買ってkindleで読めるようになることを願っています。現在は青空文庫か、Web上のコンテンツをpdf化したものくらいしか日本語で読めるコンテンツがないのです。kindleで日本の普通の文庫や新書が読めるようになった時が私の電子書籍元年ということになります。

2010年12月27日月曜日

アメリカでの充電式自動車

トヨタの初代プリウスの開発技術者である八重樫武久さんのブログ記事を読みました。

http://www.cordia.jp/blog/?p=383
「アメリカでの充電式(プラグイン)自動車のいま」

○シボレー・ボルト、日産・リーフが発売されたところですが、アメリカでは静かであるそうです。リーフは電費99mpg(約42km/l)、航続距離73mile(117km)であるということ、ボルトはシリーズ・ハイブリッドでなくパラレルであるが、電池のエネルギーが無くなってからの燃費が悪いこと(電気走行では電費93mpg、その後のガソリン走行では37mpg)が紹介されています。一方、プリウスは50mpgとのこと。

○アメリカでの自動車には長距離走行のニーズが非常に強いことを述べておられます。これらの車がどのように実際に使われるかに注目して、ボルト、リーフについて健闘を祈るとのことです。

私は、ボルトもリーフもとても実用性が低く、法人以外にはほとんど売れない、GM、日産・ルノーの経営の足をひっぱるものと思っています。今のところメディアでは持ち上げた報道ばかりが目につきますが、手のひらを返すのはいつになるでしょうか。

2010年12月22日水曜日

ヘンデル メサイヤ

先週サンフランシスコの学会に行きました。

学会が終わった金曜日の夕方に、サンフランシスコ交響楽団のコンサートに行きました。
普段、国内でもコンサートにいくということはめったにないのですが、海外出張の空き時間には、たまにいきます。

さて、サンフランシスコでは、以前バレエ「くるみ割り人形」を2回見ました。(バレエというものはこの他にモスクワボリショイ劇場で「ジゼル」を見たことがあるだけです。)「くるみ割り人形」はクリスマスの話なので、この季節にはいつも演じられます。日本では年末にはどこでも第九ばかりやると自嘲する人がいますが、アメリカでも定番というのは同じで、サンフランシスコバレエでは12月に10回以上演じられます。見る方もおなじみで分かりやすいですし、やる方も経費の計算ができていわゆる餅代が稼げるのでしょう。

「くるみ割り人形」は音楽も馴染みが深くて楽しいですが、せっかくのまれな機会なので今度はサンフランシスコ交響楽団を聞いてみたいと思い、日本をたつ前にネットで調べてチケットも買っておきました。結局こちらもクリスマスシーズン定番の「メサイヤ」です。席は15ドルから90ドルと巾が広いですが、85ドルの席を買いました。手数料があって払ったのは94ドルでした。ネットで買うとバーコード付きのチケットになるメールが来るはずらしいのですが、カードで払った受領書のメールだけしか来ませんでした。それで、月曜にこのメールを持ってホールに出かけてチケットに代えてもらいました。

さて、当日地下鉄で最寄りの駅Van Nessaまで行き、小雨が降っているので傘をさして、7:30開演だというので、6:30ころにDavisシンフォニーホールに入りました。売店でサンドイッチを買って食べて、7:00頃に席に付きました。客層を見ていると中高年のカップルがほとんどでした。例えば高校生や大学生らしい人はほとんどいません。これはどうしてでしょうね。演目によるのか、クラシックに関心が薄いのか。くるみ割り人形は子供向けの話でもあり、客層が若かったです。

さて、メサイヤですがラジオで聞いたことはありますがCDも持っていないし、もともと合唱主体の曲というのはそれほど好きな方ではないのでよく知らない状態でした。まず、オーケストラがかなり小編成です。当然合唱団が100人近く後ろにならぶのでスペースのつごうも関係あるのでしょうか。

最初オーケストラが入って音合せをして、合唱団がさっと入ったあとに、独唱者4人と指揮者が一緒に入ってきました。これが7:30から5分くらいのところですが、直前まで客がぞろぞろ入ってきている状態でした。一応、扉がしまっているようで、演奏が始まります。テノールの独唱、合唱、バリトンの独唱、メゾソプラノ独唱とあって、15分くらいしたところで、しばらく間ができます。ここで、客席の咳払いが次々と聞こえて、ちょっと遅れた客が何人も入ってきます。この間指揮者はオーケストラの方を向いたままで、客席が静まるのを待っていました。

演奏が再開されて、第一部が終わるまでは普通に進みました。1時間ほどで第一部が終わると幕間で、15分ほど休みが入ります。

第二部が始まるまで、パンフレットを見てみると、歌詞が書かれていました。不勉強で知らなかったのですが、聖書の短い英語の詩句が書かれているのですが、なんとなくドイツ語とかイタリア語かと思っていたので変な感じでしたが、ヘンデルはイギリスで活躍しているので英語であって不思議はないのでした。歌は長いのに歌詞が短いのが不思議でした。

第二部が始まってみると、たしかにパンフレットに書かれている短い詩句を、一部をなんども繰り返したり、全体を繰り返したりして歌っているのでした。

第二部の終わりに、例のハレルヤコーラスがありますが、これも3,4行の短い詩句をなんども繰り返しています。さて、ハレルヤコーラスが始まると、観客が全部立ち上がります。私もあわててたったのですが、そういえば、どこかでこの習慣のことを読んだことがあったと思いました。(帰ってから、ネットで調べてみると、「芸大メサイヤ」で有名な「ハレルヤ立ち」という日本独特の習慣だということだそうですが、日本に限らず一般的な習慣のようですね。)

ハレルヤコーラスが終わると、観客はぞろぞろと座りました。第二部と第三部の間は、殆ど時間を空けずに、続けて演奏がありました。演奏が終わったのが10時少し前で2時間以上の熱演でした。独唱者ではソプラノのKiera Duffyさんが、歌もそうですが見た目にも非常に美しい人で印象に残りました。ところで独唱者は出番の時には立ちますが、それ以外の時は椅子に座っています。ハレルヤコーラスの際にも、合唱団と観客がみんな立っているのに、独唱者4人は座ったままです。

さて、10時にコンサートが終わって、治安の悪いところをホテルまで無事に着くために一生懸命地下鉄の駅まで歩きました。

楽しい経験ができました。

2010年12月4日土曜日

シボレー・ボルト ハイブリッド車だった。

12月初旬からシボレー・ボルトが販売されるそうです。

破綻していたGMが華々しく株式市場に復活してきましたが、ボルトの売れ行きが今後の経営再建を占う試金石となる、そうです。

ボルトはEVで、エンジンは発電のみに使われるシリーズハイブリッドという話でしたが、結局走行アシストにも使われるパラレルハイブリッドでプリウスプラグインハイブリッドと似た仕組みで、違いはより電池が大きいということのようです。

これも当たり前で、電池が切れてからエンジンで発電し充電しながら走れるなら、エンジンは単独でまともに走れる大きさのものが必要なわけです。しかしエンジンは中型の車体に小型のエンジンなので、どんな魔法が使われれているのかと思われてきました。結局当然の話だったわけです。

これで、ボルトの価値が亡くなるわけではないですが、EVの実用性の低さを補うプラグインハイブリッド車として、プリウスプラグインハイブリッドと競ってもらいたいと思います。

売れないと思います。試金石であっても、社運がかかっていなければ良いのですけれどね。

日産リーフ販売開始、危険な賭け

日産リーフは12月20日から販売開始だそうです。
6000台が予約されているそうなので当面は大丈夫でしょうが、環境イメージを示したい法人需要が一段落して、個人に売らなければならなくなったらどうでしょうか。

ガソリン車を買えない、ガソリンが300円/L程度するといった変化がなけれ、使い勝手が悪く高価なリーフが売れるとは思えません。

最低価格376万円、補助金を活用すれば298万円という価格だそうですが、これはとってもとっても安いのです。本来iMeEV(以前460万からリーフ発表で値下げして現在398万)よりずっと大きな容量の電池を積むので、コストは500万以上になるはずです。

以前は電池以外の値段を通常の車と同じ程度にして、電池代はリースでその費用は未定(月に5千円という予想があった)という言い方をしていました。電池代込みで4百万というのは破格の低価格でしょう。売れたら売れたで損をする。幸か不幸かあまり売れそうにはありません。

すでに一般販売を1年近くしている三菱iMeEVはヤマダ電機でも販売するという報道があったりして少し話題になりましたが、一般にはほとんど売れていないと思います。

日産はリーフに社運をかけているそうですが、勝つ見込みがほとんどないとても危険な賭けだと思います。

まだ発売されていないこの車がヨーロッパのカーオブザイヤーに選ばれたそうですね。賞の権威というか価値が疑われます。

Kindleの価格と値段、電子書籍

結局、220.48ドル、レートが82.233円/$で、18,175円でした。

Item Subtotal: $189.00
Shipping and handling: $20.98
Import Fees Deposit: $10.50
Total: $220.48

Kindle 3G Wireless Reading 1台です。

Kindle用に買った本は以前の”Lost Symbol”のみ。
ほかは無料本(Inherit the Stars)と青空文庫、Gutenbergのみです。

日本語の新しいものを有料で良いので、読みたいですね。

残念ながら日本の出版社は著作権管理DRMの点で問題があると考えているようで、現在のAmazon Kindleのやり方では出したくないようです。

シャープ・メディアタブレット/ガラパゴス、ソニー・リーダーによる電子書籍市場がこれから始まるところなので、まだしばらくかかりそうです。

ソニーのリーダーの国内発売の発表があった後、twitterなどでは、通信機能がなくPCでダウンロードしてからUSBで移さなければならないということを非難する意見が盛んに出されました。多くは弾言ブログでの意見を引いているのですが、的外れの非難であると思います。どこにいてもネットでつながっていて、ほしい時に買うことができる、というのは結構なことには違いありませんが、PCの前にいても読みたくて買える本が無い、という現状の貧困を乗り越える大きな第一歩だと思います。

Amazonからも何とかして出して欲しいものです。

2010年11月24日水曜日

朝鮮学校を無償化で差別するなんて、なんて理不尽な!

朝鮮学校を高校無償化制度に入れるかどうかでもめている。やっと政治、外交上の問題と関わりなく適用の方向になっていたものを、今回の砲撃で手続き停止だそうな。

北朝鮮の行動と、日本に住む北朝鮮出身者の子弟、子孫の青少年の教育条件は「無関係」でしょう。

太平洋戦争当時、日系米人が敵国人とみなされて強制収容所に送られたが、戦後アメリカ政府は誤りを認めて謝罪、補償をした。日本は60年以上もたった現代に同じような間違いを犯そうとしている。

子供たちをいじめて、何か益することがあるのか?共に住んでいる国土、多数派の住民に対する不信感、恨みをふくらませるだけだろう。

全共闘の幹部だったらしい官房長官の人権意識というものは、この程度のものか?なさけないぞ。

2010年11月21日日曜日

Arte Live Webにフランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団の演奏

Arte Live Webに現在置かれている1時間44分の動画。

フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団の10月15日の演奏。
指揮はMyung-Whun Chungチョン・ミュンフン

曲目は
ウェーバー    魔弾の射手序曲
ショパン     ピアノ協奏曲第1番 ピアノ Sergio Tiempo
別れのワルツ
ベートーヴェン  交響曲第5番
ビゼー      アルルの女

なお、ダウンロードはできません。
N響アワーなどの番組もこのように無料配信ができないものでしょうか。

2010年11月20日土曜日

がんばれ、小林愛実さん

YouTubeで音楽をあさっていたら、小学生くらいのある女の子のピアノ演奏のビデオがたくさん投稿されていることに気がつきました。その子は小林愛実(あいみ)さんで、今はもう15歳くらいらしいですが、3歳くらいの演奏から最近のものまで、すこしずつ成長して上達していくさまがわかって、とても興味深く観ました。ディジタルビデオ時代を実感できます。

YouTubeでは感激した、天才だ、といったたくさんのコメントがついていて、私には本当の天才かどうか判別はつきませんが、演奏の水準も相当のもののようです。

一方、ネット上で、小林愛実さんに言及されているコメントをみると、感激する人が多い反面、子供にしては上手、音楽性がひくい、身体を動かしすぎ、CDを出すのは早すぎとか、Amazonのカスタマーレビューでも、悪口を書いている人もいます。

すでに内外でのコンサートは何度も経験しておられ、最近、日本EMIからCD、DVDデビューされたそうです。今後も注目していきたいと思います。悪口をいう人がいうこともたしかで、世界には「天才」少年少女ピアニストは少なくないはずで、今後世界的に何十年も第一線で活躍する一流のピアニストになれるかどうかは未知数ですが、楽しみにしたいと思います。

今度、ジュネーブ音楽コンクールのピアノで優勝した萩原麻未さんもそうですが、日本にも世界にもかなりの人数の天才的な若い音楽家のタマゴが、日々研鑽を積んでおられるようです。小林愛実さんには、ぜひとも世界的な一流のピアニストになっていただきたいと思います。

失われた時を求めて(マルセル・プルースト作、吉川一義訳、岩波文庫版)

岩波文庫で新しくプルーストの「失われた時を求めて」が刊行され始めたようです。夕べ書店に11月16日発行の第1巻があったので、買ってみました。全14巻の予定だそうです。第1巻は400ページくらいの本文の他、地図や、解説などの資料が多くて、読みやすそうです。

岩波文庫も古いものは現代人には読みにくいですが、新訳で読みやすい16行の版組で新しいものは良いですね。

井上究一郎訳<筑摩世界文学大系>全5巻の1,2巻を30年ほど前に買ってある(!)のですが、読めないできました。(世界文学全集のようなものは、堅いハードカバーで箱に入っていて、昔は書店でもよく見かけたものですが、遙か以前になくなってしまいました。)もともと、ほとんど文庫でしか、本を読まないので、しっかりしすぎた本は開くのもおっくうで読めなかったのです。

今度は、この文庫なら読みやすそうなので、おもしろければ最後まで読んでみたいです。

「星を継ぐもの」電子書籍版が無料

Paperback Reading洋書を読む、よ
http://paperback.blog10.fc2.com
というサイトにKindleの情報などがあるので、ながめていました。

そこで、James P. Hogan "Inherit the Stars"「星を継ぐもの」の電子版が
http://www.webscription.net/p-584-inherit-the-stars.aspx
から無料でダウンロードできるということを教わりました。

早速ダウンロードしてKindleに入れました。上記サイトにも$5とか書いてあるのですが、mobi版のボタンをクリックするとすぐにダウンロードできます。

訳本は買ったことがあるはずですが、冒頭だけ読んで止まってしまっていました。この機会に読んでみようと思います。

これで、Kindleで読みかけの本は、
ロマン・ロラン「ジャンクリストフ」
Agatha Christie "The Secret Adversary"
Daniel Defoe "The Life and Most Surprising Adventure of Robinson Crusoe"
に加えてもう一つとなったわけですが、脱落するものが多くなりそうです。

Arte Live Webにジュネーブピアノコンクール

Arte Live Webはフランス語の音楽放送局のサイトのようですが、コンサートのビデオなどが置かれています。
先日のジュネーブ音楽コンクールのピアノ決勝のビデオがあり、優勝した萩原麻未さんの演奏も含めて3曲のピアノ協奏曲を聴くことができます。


この演奏会は2時間13分あり、司会や審査結果発表なども含まれています。

Maria Masycheva プロコフィエフ
萩原麻未     ラヴェル
Hyo Joo Lee   ラフマニノフ第2番

Hyo Joo Leeさんがまず何か賞をもらって、次にまたHyoさんが何かもらい、次にMariaさんとHyoさんが2人呼ばれて賞をもらいます。両側にいた2人を拍手しながら見送った萩原さんは、優勝者が出ないこともあるコンクールなのでこれは落ちたと思ったかもしれません。その直後に優勝者が発表されて、信じられないという堅い表情がとても印象的でした。

2010年5月16日日曜日

今週のNYP ニューヨークフィルはもう終わり?

今週のニューヨークフィルのラジオ放送ページのリンクでは、プレイヤーのウィンドウができるだけで中身が出てこない。ダウンロードはもちろん、ストリーミングもできない。単なるエラー?それともフリーダウンロードをさせないように対策を始めた?

以前は1ヶ月分4回程度のプログラムがダウンロード出来るようになっていたが、最近はその週の分だけしかアクセスできなくなっていた。いよいよその時が来たのだろうか?

今週は、「春の祭典」だったのに、残念。

これまで、ニューヨークフィルの公演を28回分、シカゴ交響楽団の公演を15回分、無料で聴かせてもらったので、大いに感謝!それはそれで、残念。

ファイルは売られているので買えば良いのですが、結構高いしラジオ放送のように長時間無料のプログラムがあると、なかなか買う気にならないんですね。音質の違いがわかるような耳も持っていないし。

ラジオ放送は相変わらず行われており、ネットでサイマル放送がされているのですが、ダウンロード出来るような放送はほとんどなくなりました。自動エアチェックソフトのようなものを走らせておけば放送自体は記録出来そうなものですがねえ。

日本ではサイマル放送自体がやっと始まりかけたところで事情はまったく違うし、NHKでは基本的に殆どただでは出さないという状態で話になりません。

メキシコ湾原油流出事故(5/16)

OGJ(5/10)、小さいcontainment dome (top hat)は、海水と油ガスが接する部分が少ないのでハイドレートを作りにくいと期待。4フィートx5フィートと小さく最初からライザーにつけて降ろす(大きいドームは海底においてからライザーをつないだ)。

メキシコ湾掘削事故のトリガーがハイドレートというScienceの記事の元は、APの記事が関係しているかもしれない。誤解が広がらないと良いのですが。 http://bit.ly/a4qYm1 共同の短い記事。誤解を広げそう。 http://bit.ly/bLDSFJ

NYTによると、政府は石油掘削を監督しているMMS鉱物資源局の分割を提案。業界との癒着を批判されたMMSの規制と推進の役割を分ける。

メキシコ湾原油流出事故に関するBPのサイトを専門家に教えてもらった。 http://bit.ly/dAfcZk 上院の委員会でのBP責任者による証言(5/11)のpdfファイルなどがおかれている。

メキシコ湾原油流出事故NYT(5/12) 事故の原因としてBOPの油圧シールの不良が注目されている。ROVで発見されたもので事故が原因で漏れたと思わないとBOP製造業者。

ベネズエラでsemisub rigが沈没。Aban Pearl 幸い 死者はない。原因は不明。チャベス大統領がtwitterで示した。

メキシコ湾原油流出事故対策。Junk shotから? めどがついたか? NYTimes: BP Says Leak May Be Closer to a Solution http://s.nyt.com/u/wz5B

流出する油ガスのビデオについて。 NYTimes: Underwater Video Shows Oil Gushing From Damaged Pipe into Gulf http://nyti.ms/9rcgth

石油開発業界には厳しくなりそう。NYTimes: Obama Vows End to ‘Cozy’ Oversight of Oil Industry http://nyti.ms/c6Zyyv

掘削科学は石油開発技術と深い関係があり、特に海洋、さらに大水深となると、二人三脚で進めて行かないといけないのですが、…

まず、原因究明と対策。図解が面白い。@sciencemagazine BBC News - BP chief backs oil drilling in wake of US disaster: http://bit.ly/anEZPk

BPは、上にかぶせるタイプとライザーパイプに差し込むタイプのtop hatを検討していたが、5/13差込型の設置作業がはじまった。うまく行けば5/15に油ガスの回収が始められる。(OGJ 5/14)

今回事故が発生した開発事業で、日本の石油開発会社がノンオペレータとして10%の権益を保有。本事業に関する保険契約あり、事故原因、業績への影響は現時点では不明、と発表 5/10 http://bit.ly/cgaUPL

RT nytimes Giant Plumes of Oil Found Under Gulf of Mexico http://nyti.ms/9sJ8kw

上記NYTのGiant Plumes of Oil記事。海水を調べたら何層かに石油が混じっている。事故による流出量が、これまで言われている5000バレル/日より多く25,000~80,000くらいではないか?対策で使われた分散剤のために海中に多く溜っているのではないか?海水中にどれだけの量の石油が存在しているかは時間がかかるマッピングが必要でまだわからない。石油を分解する微生物が増殖して酸素を消費し、貧酸素域が生じてそこでは動物等が住めなくなるという予測。

2010年5月11日火曜日

メキシコ湾原油流出事故(5/11)

メキシコ湾原油流出事故関係のNYT記事(5/10) 暴噴防止装置と原理と今回の事故。今回は事故の10日前に点検していたが働かなかった。動作させるには、船上から指令と圧力を送るのが普通。30秒で遮断される。

船上から圧を送れないときは、BOPのアキュムレータの圧を使う。電気信号も圧力も伝えられない時は"deadman device"が動く。しかし、復旧に時間がかかるのでしばしば動いていない。BPによると4/20の事故では働いていない。

ノルウェーやブラジルではバックアップとして音響信号システムを義務付けている。アメリカでは信頼性が十分でないとして反対がある。今回はあったとしても占められなかっただろう。

陸上では人力でも閉められるが、海底ではROVで油圧を供給して閉める(hot stab)しかない。今回これである程度動いた。BOPが故障した場合には、リリーフ坑井掘削以外には、BOPに泥水を追加で供給する方法があるが、海底でのBOP改造が必要。

hirokuni_oda氏のtweetによると、Science誌でメキシコ湾原油流出事故に関係して,メタンハイドレート関与の可能性が議論されている(http://ow.ly/1JkwH).ケーシングに使うセメントが固まるときに熱を出すが,これがハイドレート分解を促進するとのこと.ただ,ハリバートン社は回避策をとっていたらしい.

ハイドレートがセメンチングでとけて暴噴というのは、18000フィート(5500m)までケーシングが入っていることからほとんど関係ないと思う。油ガス層に達しており、セメンチングを含めてその扱いに問題があったのだろう。水深が1500mなので、海底下4000mの作業中の事故である。

Scienceの記事にあるハリバートンが使った発泡セメントについては、今回の事故の可能性のある原因として議論(油層との遮断に失敗)がある。http://infinitevoxels.blogspot.com/2010/05/55.html

ハイドレート回避のためということでなく、油層とケーシングの間を遮断できなかった、ちゃんとセメントの効果が出せていないということ。セメンチングの失敗、ケーシングの不良、BOPの不良が重なったのだろう。

いずれにしても、事故原因についてはネット上で様々な、素人、自称専門家、専門家の意見が飛び交っているが、現在MMSが専門的な調査をしており、その報告書を待つしかないというのが、昨日聞いた専門家の意見である。

キシコ湾原油流出事故原因について、NYT(5/11)に政府の調査状況の記事。セメンチングに問題があった可能性について、発泡セメントは気泡にむらがあるとガスの通り道になるので難しい。窒素を混ぜたもので、坑底に使うのは一般的でないという専門家も。

坑井にリークが発生すれば、泥水のモニターで圧力上昇がわかるはずだが、なぜ対応をしなかったのか?(次の作業を急ぎ?)泥水の代わりに海水の注入を始めたところ泥水で抑えられていたガスが坑内に流れ込み泥水を吹き上げてリグ上での爆発を起こした。

NYT(5/11)には、containment domeの記事もあった。98tのドームはリーク箇所にかぶせたところ漏れた油ガスの85%を集めたが、予想以上に早くガスハイドレートができて詰まってしまった。今度は2tの小型のハイドレートができにくいコンテナを使う。小さいだけに流出する油の回収率は悪いが、海水が少ないためハイドレートができにくい。

また、EPAがハイドレートの阻害剤としてメタノールをドームへの注入の許可を出した。BOPを一部改造して、ゴムの切れ端などを注入して流出を止める、"junk shot"を来週行う用意をしている。

2010年5月8日土曜日

今週のNYP ニューヨークフィル

The Russian Stravinsky I: Gergiev, Symphonies of Wind Instruments, Firebird

Stravinsky Les Noces
Stravinsky Symphonies of Wind Instruments
Stravinsky The Firebird (complete)

Valery Gergiev Conductor
Mlada Khudoley Soprano
Olga Savova Mezzo-Soprano
Alexander Timchenko Tenor
Gennady Bezzubenkov Bass
Alexander Mogilevsky Piano
Youliya Zaichkina Piano
Maxim Mogilevsky Piano
Svetlana Smolina Piano
Mariinsky Theatre Chorus Andrei Petrenko, director

ヨーロッパからの航空便のトラブルで、コーラスが21には間に合わなかったのでLes Nocesの代わりにJeu de Cartesが演奏された。

バレエ音楽 レノス 結婚
管楽器のための交響曲
火の鳥(完全版)

メキシコ湾原油流出事故(5/7,8)

私には事故原因はまだ分からないが、ある業界OBは明らかな人災という意見。来週専門家と会える会議があるので聞いてみたい。JRの訓練にとどまらず、いろいろな影響が出てくるのではないかと。メキシコ湾では二重のBOPを義務付ける話も。

明らかな人災というのは、人が手をつけなければおきなかった災害という意味だった。たしかにそうだが、石油開発や科学掘削をやっていきたいという人々には、今後災害を起こさぬようどうするかが問題。早く原因を解明して欲しい。

メキシコ湾原油流出事故対策としてのcontainment domeの一台目の設置作業が始まる。純粋に技術的に見ても興味深い。NYTの記事に積み出し風景のビデオあり http://nyti.ms/a8nLGY

CNBC にdomeの製作風景を含めたニュース、ビデオがある。"suction cup"という呼び名も。Wild Well ControlというBPと事故対応の契約をしている会社が作った。 http://www.cnbc.com/id/36938181

アメリカで予定されていたバージニア沖鉱区公開にむけたパブリックミーティングをメキシコ湾の事故のため延期 http://n.pr/cz27Rs

OGJにもcontainment domeの記事。5/5に積み出し、5/6遅くに到着、すべて順調であれば5/10に動く。おそらく初期トラブルがある。リリーフ坑井は7800ftまで掘削。事故の損害はTransOceanが払う契約。 http://bit.ly/bs5g3x

NYTによると、メキシコ湾原油流出事故対策のためのcontainment domeは木曜の夜に現場に着いたが、現場は油が混じった水で火災の危険があるので補給船の船長が夜遅くの作業は中断している。夜遅くにはドームを降ろし始めた。これには数時間かかる。

ドームが海底に置かれてから、数日かけて海底のドームと海上の掘削船をパイプで繋ぐ作業を行う。来週初めに稼働できる可能性があるが、この深度では初めての実験的な作業であり、順調に働くまでには1週間はかかりそう。

メキシコ湾原油流出事故関係のNYTのもうひとつの記事は、海洋石油掘削を監督するMMS(Minerals Management Service:鉱物資源局)の責任問題。規制が遅れた? http://nyti.ms/9ecE6u

メキシコ湾原油流出事故について朝日新聞に、containment domeの写真入り記事。NYTによると流出量が1日1万キロリットルの可能性と。6.3万バレル?本当かな?

NYTの記事でBPの重役が現在の10倍の6万バレルの流出の可能性を認めたという部分がある(5/6)。WSJにはこれを述べた文の前に、流出量が増えた場合に備えて物資を用意しているという文がある(5/5)。流出の観察やデータに基づく量ではなさそう。

NYTのMMS記事では、業界との癒着などの問題が書かれている。BOPについては、バックアップシステムの必要性などを目指していたが、査察の間隔を2週から1週間にも変更した。政府の規制はないが、メキシコ湾の掘削では、ROVをバックアップシステムとして用いている。

ROVは遅すぎたり、パワー不足で暴噴の際にしばしば役立っていない。BOPのshear ram (パイプカッター)は最近のパイプを切れない場合がある。BOPの問題が未解決で残っていたかも。MMSを、英国、オーストラリアのように監督と規制の部門に分離する案もある。

OGJの記事5/7によると、containment構造は漏れているライザーの上に置くためにおろされた。ライザーは海底を8フィート掘り込んでいる。現在のリークは、井戸元とライザーで大半はライザーから出ている。ライザーから漏れる油ガスを海上で汲む。

OGJの記事 http://bit.ly/bs5g3x TOは560百万ドルのリグの事故により、401百万ドルの保険を受け取った。BPとの契約では事故関係の諸費用はTOが支払う。アナリストは950百万ドルを超えることが考えられるが、TOは対応出来ると予測。

メキシコ湾原油流出事故についてNYT5/7に生々しいドキュメント記事。事故当時の証言など。事故が起きた4/20の朝にはBPの重役がリグを訪れていた。石油を発見して、開発に移行するために一時的な廃坑作業を終えようという段階だった。

事故原因が考えられるセメンチングの図。可能性があるトラブルとして、セメントが岩石中に漏れた、セメントをセットする時間が短すぎた、発泡セメントの失敗、が考えられるとのこと。掘削中にガスのポケットには時々遭遇していたが大きな問題にはならなかった。

4/20午前11時の会議を終わるとき、一人の監督はほとんど終わったと言った。これを聞いた何人かは、作業が予定より早く完了するボーナスを期待した。午後10時にパイプの外についた泥を海水で洗っていたところ、突然水や泥がパイプから噴出し、天然ガスが続き、数秒の内に火がついた。

2010年5月6日木曜日

メキシコ湾原油流出事故(5/6)

メキシコ湾原油流出事故対策として、NYTによると、封鎖(containment)ドーム設置が試みられる。4階建てに相当する高さで、98tの鉄の箱をリーク箇所に被せる。残る2箇所のリーク箇所の大きい方の上に乗せる。記事に写真 http://nyti.ms/98hDR5

ドームは、リークしている原油を集め、海面にいる掘削船Discover Enterpriseが掘削パイプをストローのようにして汲み上げる。このうような深海で行った実績はない。月曜までに使えるようになり、うまくいけばリークしている原油の85%は回収できる。

NYT記事による懸念事項:この深度で耐えられるか?氷がパイプを塞がないか?天候が悪くなったらどうするか?ガス、石油、水の混合物が組み合わさって船での爆発の危険がないか?

氷(ガスハイドレート)は油の中にガスバブルのようにできる。暖かい水やメタノールを入れて防ぐ。原油は5百万ガロンは船上に貯蔵できる。第二のドームは設置するならBOP直上のライザーからのリークで、これは難しいのでまだ設置するかどうか決まっていない。

NYTの図によると、ドームはケーブルでおろされ、ROVでガイドされてリークしているライザー管を内側に入れる。ドーム中にたまった油ガス水は内側のパイプを通って海上へ、外側のパイプとの間を表層の暖かい水を入れて循環させ氷生成防止。普通の掘削と内外が反対。

NYTの図では、ライザーの先端部(元は沈没していたDeepwater Horizonにつながっていた)から漏れる油を回収するように書かれている。WSJの記事では、3箇所の内最初にリークを止めた箇所について、ROVで壊れた掘削パイプの端にバルブをつけたと書いている。

2010年5月5日水曜日

メキシコ湾原油流出事故続報(5/5)

メキシコ湾原油流出事故の原因究明と流出対策は、天候回復によって進みつつある模様(NYT)。封鎖(containment)ドームがバージに載せられつつある。環境団体、リグ労働者、漁業者の代理人の弁護士がBP、トランスオーシャン、ハリバートンを訴えている。

事故の際にリグにいた労働者の一人が海底から22000フィート以上の掘削を行、しかし会社は18000から20000フィートまでしか許可を得ていないと弁護士は言っている。BPはこれを否定、許可は20211フィートまでで、実際の掘削は18360フィートまで。

他のリグに詳しい労働者は弁護士に、会社はBOPを使ったが海底下200フィートに設置する、最後の切札となる大水深バルブは使わなかった、と語っており、弁護士は会社は資金を節約してこのバルブを使う機会を失ったと言っている。

事故の際にリグにいた6人以上の労働者は、オペレータ(トランスオーシャン)は坑井の仕事を終えることを急いでいたと証言している。これも事故の要因の一つかもしれない。しかし弁護士もすべての事実が判明しているわけではないと言っている。

BPの担当責任者は製作中であったドームは最大のリーク箇所の上に置かれて、集められた油は海面の船までポンプで汲み上げると語った。この作業は浅海では行ったことがあるが、大水深では初めてであり、リリーフ坑井の掘削、シャットオフバルブの設置を含めた他の技術も試みている。天候回復により、作業がより用意になるだろうと言っている。

爆発は、一時的に閉鎖するためのステップの作業である、コンクリートを坑井に注入するポンピングを終わって1日も立たない時に起きた。BPは後日ここに戻り、永続的なリグを設置して石油の生産をする計画であった。新しく掘削した坑井をコンクリートで塞ぐことは坑井を開発する際の決定的なステップであり、多くのリスクを伴っている。コンクリートは非常に専門化していて、調合と撹拌を正しく行う必要がある。坑井にポンプで注入し、その底で外に出て坑井のケーシングの周りを上がってきてしっかりしたシールを形成する。

コンクリートが完全にシール出来ていなかったらしく、後で天然ガスが坑井中に漏れ出した、と弁護士は語っている。しかし、この問題に関わってリグを遊ばせると費用が大きくなる。弁護士は監督者が兆候を見逃したか、無視して、作業を進めたと語った。

労働者が坑井中に高まった天然ガスを抑えていた最後のバルブを開放したときにガスがパイプを駆け上がりリグにまき散らされて火の玉となって11人の労働者が死亡し、けが人を出し、リグを沈没させたと弁護士が言った。

月曜には、業界の専門家が爆発の原因に関する理論を述べた。
FBR Capital Markets社のアナリストは、セメンチングの不良でアニュラス圧が高まりケーシングの破壊を引き起こした。そしてBOPのツールジョイントや掘削パイプが破壊あるいは歪んでBOPがシールできなかったという問題が重なっておきたと推定している。

元シェルの技術者重役であったKen Arnoldは機械と人の間違いが原因であった可能性が高いという。一時的なプラグは坑井の底に作られる必要がある。セメントプラグの問題というのはそれをテストしたときにちゃんとテスト出来ていなかったという可能性、またはガスが循環する経路がセメントプラグの周りにできたという可能性だ。

MITのTechnology Reviewサイトに、現状のまとめ記事 http://bit.ly/9RvmOm。 現状の大水深掘削技術の安全性の確保の手段としては、BOPのみに頼ってきた問題がある。これまでに、1000mを超える大水深では、浅海での技術は不十分と指摘されていた。独立した2台のBOPが義務付けられるかもしれない。環境運動家からは、安全、浄化が未確立では掘削を禁止との意見もある。

2010年5月4日火曜日

お断り

ロボットがたまに来ているだけで、このブログを読んでいる人はいないと思いますが、自分のmixiでの発言とtwitterで書いたメモを載せておきます。口調が統一できていないのは、まずtwitterに書いたためです。

メキシコ湾の原油流出事故は、職業的な関心もあり、日本であまり報道されていないこともあり、事故の原因と流出対策について、アメリカの新聞等の報道と石油開発業界の情報を元にしばらくフォローしていくつもりです。

メキシコ湾原油流出事故の原因

メキシコ湾原油流出事故で沈没したDeepwater Horizonを動かしていたのは、Transocean社で石油掘削業界では最大手。http://bit.ly/ccKSBC IODP統合国際深海掘削計画のノンライザー掘削船JOIDES Resolution号も運航している。

IODPのライザー掘削船「ちきゅう」はJAMSTEC海洋研究開発機構が運航しているが、Transocean社に相当する掘削会社はマントルクエスト社。日本海洋掘削(JDC)の子会社。「ちきゅう」は掘削孔の上にBOP(暴噴防止装置、Deepwater Horizonで不調)を用いる。

メキシコ湾原油流出事故の流出量が最終的にどの程度になるか不明だが、現在1日に5000バレル程度の流出がつづいていると推定されている。流出が始まって12日で6万バレル(250万ガロン)程度。1989年にアラスカ沖で沈没したExxon Valdezからは1100万ガロン流出。

メキシコ湾原油流出事故の報道で出てくる、ライザー、暴噴防止装置(BOP)のイメージを掴むには、「ちきゅう」の資料が役に立つ。 http://bit.ly/9YCQ3T

メキシコ湾Deepwater Horizonの事故は、現在石油開発業界で焦点となっている大水深石油開発にとって、非常に大きな事件ということになるかもしれない。世界の原油価格の動向にも影響していくのだろうか。

メキシコ湾原油流出事故対策:シャットオフバルブをつけるという対策は、天候不良のため投入作業ができないでいるという状態。この作業も、ドーム設置も天候と、大水深という2つの課題を乗り越える必要がある。

Deepwater Horizonが掘削していた区画はOffshore magazineの付録である、メキシコ湾のマップに示されている。区画名はMississippi Canyon 252 http://bit.ly/9Z5Lla

Deepwater HorizonのスペックなどはWikipedia英語版に詳しい。Offshore magazine 2006年7月号の付録の表 http://bit.ly/d2R35B で、他のリグとの比較ができる。形状はセミサブだが、DPSを備える。写真は78。

メキシコ湾原油流出事故関係では、BBCのサイトに地図、イラストが出ていてわかりやすい。 http://bit.ly/dhxNOg 海底の対策3通りが出ているが、2番目の絵は3箇所のリークをまとめてドームで覆うように書いているが、それぞれ単独でやる。リリーフ坑井ももっと深い。

メキシコ湾原油流出事故の原因は不明だが、事故の直前(約20時間前に完了)にケーシングのセメンチング作業が行われており、その後のテストも終わっていた。ただし、セメントプラグの設置にはいたっていなかった。http://bit.ly/ax21eY

セメンチングとは? http://bit.ly/cHZIPy ケーシングの外側にセメントを入れる通常の作業は終わっていたが、一時的な廃坑のためのセメントプラグは完了していなかったということですね。

メキシコ湾原油流出事故のセメンチング問題を報じている Wall Street Journal http://bit.ly/an3VRb によると、政府機関MMSはメキシコ湾の14年間の暴噴自己の13/39はセメンチングが要因でガスの圧力に耐えられなかったもの。

メキシコ湾原油流出事故の原因に言及しているWall Street Journal http://bit.ly/dgigIT は、”acoustic switch”が備えられていなかったことに言及している。効果は不明だが、ノルウェー、ブラジルでは義務付けられているとのこと。

2010年5月3日月曜日

メキシコ湾原油流出事故対策続報

メキシコ湾原油流出事故の対策。NewYorkTimes5/2によると、BPは3箇所のリークのうち一つはシャットオフバルブを付ける、最大のリークはライザー先端部でこの方法は無理で、2箇所には2つの封鎖(containment)ドームを6日後、さらに2-4日後に被せる。

メキシコ湾原油流出事故の原因はBOPの不調。BPはBOPの上でライザーを切断し、ライザーパッケージと第2にのBOPを元のBOPの上に取り付けるという計画を検討中らしい。まず圧力計を取り付けてこの計画の可能性を探る。

メキシコ湾の原油流出事故の対策として、リリーフ坑井の掘削が予定されており、天候が許せば1本目の掘削が開始される。2週間以内に2本目の掘削が予定されている。リリーフ井では、高比重の泥水で石油の流出を押さえる。

メキシコ湾の原油流出事故の対策として、現在試みられているのが化学分散剤をライザーから流出する油の流れに注入する対策。これで油を分散させ小さな油滴として浮力を減らして海底に落ちるようにしたい。技術的に可能かどうか、海底環境への影響は不明。

メキシコ湾原油流出事故の原因はまだ不明だが、掘削坑の壁が崩れないようにケーシングを設置したあと、地層とケーシングの間の隙間を埋めて、ケーシングと地層を一体化するためのセメンチング(セメント注入)の実施中に、圧力急上昇による暴噴、リグの火災が起きたらしい。

メキシコ湾原油流出事故の際のセメンチングは、石油開発技術サービス会社大手のHalliburton社が請け負って作業をしていた。同社の4名の技術者は爆発事故の際に避難した。同社は、ブッシュ政権の副大統領チェイニー氏がかつて経営していたことでも知られている。

2010年5月1日土曜日

メキシコ湾石油掘削爆発、石油流出事故の流出対策

メキシコ湾の石油流出はまだ止まっていません。3つの方法が検討されており、1)ROV(水中ロボット)でBOP(暴噴防止装置)を働かせる、2)リリーフ井掘削により高比重泥水で塞ぐ、3)海底にドームを置き流出部を塞ぎ、油ガスを海面へ。現在は1)を実施中。NewYorkTimes4/30

BOPは海底におかれていて、本来、油層の圧力が高すぎて油ガスが急上昇すると、バルブ操作で閉まるものですが、今回はこれが部分的にしか閉まらず、油ガスが掘削リグまで噴き出して火災になったものです。異常時にはバルブは手動でも、自動でも閉まるはずのものがうまく動作しなかった。

現在4台のROVで海底のBOPのバルブ操作を試みているがうまく動かせていないのです。ROVは海上からケーブルがつながった無人潜水船で、ビデオで見ながらマニピュレータで様々な動作が可能です。JAMSTECのハイパードルフィンのようなものです。

リリーフ井の掘削には、2-3ヶ月かかると言われています。これは、流出している井戸の近くに新しく井戸を掘って、問題の井戸の深部につながるように、新しい井戸を掘って、比重が高い泥水(流体)を流しこんで石油ガスの流出を止めるという方法です。

海底にドームを設置するという方法は、NYTでの記事ではContainment Chamberという名前で書かれています。30フィート以上の高さの3つのスチールのコンテナを海底において流出する石油を集めて、海面までパイプで導くというものです。

今週のNYP ニューヨークフィル

On Tour: Europe / Winter 2010 in Cologne, Germany

Magnus Lindberg EXPO (New York Philharmonic Commission)
Prokofiev Piano Concerto No. 2
Sibelius Symphony No. 2

Alan Gilbert Conductor
Yefim Bronfman Piano

リンドバーグ EXPO
プロコフィエフ ピアノ協奏曲第2番
シベリウス 交響曲第2番

2010年4月30日金曜日

Deepwater Horizon 事故続報

Deepwater Horizonの事故の状況は下記BBCのサイトの記事の図でわかります。
掘削パイプが途中で折れて、そこから漏れている。BOPをROVで閉めようとしているのです。 http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/8643782.stm

ニュース動画もあります。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/8645698.stm

先の記事では流出量は1日1000バレルと書いていますが、一昨日のNewYorkTimesでは、その5倍とNOAAの専門家が言っているという記事が出ています。
http://www.nytimes.com/2010/04/29/us/29spill.html?fta=y

2010年4月29日木曜日

Deepwater Horizon

Wikipedia英語版等によると、事故を起こしたDeepwater Horizonは、R&B Falconという掘削会社の発注で韓国のHyndaiで作られ、2001年にR&B Falconを吸収したTransoceanに引渡された。

Deepwater Horizonは2009年9月に石油掘削の最大深度の記録を作った。 Tiber油田で、掘削深度35,050 feet (10,680 m)、水深 4,132 feet (1,259 m) 。

今回、4月20日現地の午後10時ころ、Mississippi Canyon Block 252 (Macondo坑井) の掘削作業中に事故。水深4,992の場所、18,000ft以深まで掘削して油と随伴ガスを発見、ケーシングを入れてセメンチングの最中に事故発生。

2010年4月28日水曜日

2010年4月20日 メキシコ湾Macondoにおける掘削リグの事故について

Oil&Gas Journalの速報記事を読んでみました。

4/20 10PMにMississippi CanyonBlock252(水深4,992ft、Rigelガス田近く)でBP Exploration&Production のMacondo探査井を掘削中のTransoceanのセミサブDeepwater Horizonで火災発生。11人行方不明。18,000ft以深まで掘削して油と随伴ガスを発見、ケーシングを入れてセメンチングの最中に事故発生。兆候はなかった。ROVでBOPに"hot stub"することを試みている。4/22に沈没。

26日の記事によると、4台のROVでBOPを働かせようと努力しているが暴噴は止まっておらず、油ガスを止めるためのheavy fluidを注入するための坑井を1-2本掘削するためにDevelopment Driller IIIというリグをMacondoへ移動中で26に到着予定。さらに、1台のリグが5月始めに到着予定。海底にドームコレクションシステムを建設する可能性あり。BOPで止められない場合、ドームを作るには2週間以上かかる。ただしこの水深でのドーム設置の経験はない。

まだ、暴噴の原因、なぜBOPで止められなかったかはわかっていないようです。ドームシステムは海底にドームを設置して、流出してきた油ガスを海上までパイプで導くというものだそうです。浅海では有効なことがわかっているが、1500mもの水深でとなるとどうなることかまだ不明です。

今週のNYP ニューヨークフィル

Program
Mozart
Symphony No. 31, K. 300a (K. 297), Paris (1778)

Bruch
Scottish Fantasy for Violin and Orchestra (1879-80)

Brahms
Symphony No. 4 (1885)

Artists
Antonio Pappano Conductor

Joshua Bell Violin

モーツアルト 交響曲第31番
ブルッフ スコットランド幻想曲
ブラームス 交響曲第4番

2010年4月17日土曜日

今週のNYP ニューヨークフィル

Asian Horizons in Hanoi, Vietnam

Program
Van Cao: Quoc Ca (Vietnam National Anthem)
J.S. Smith: The Star-Spangled Banner
Beethoven: Piano Concerto No. 4
Beethoven: Symphony No. 7
Beethoven: Egmont Overture (encore)
Mendelssohn: Scherzo from Octet for Strings, arr. for orchestra (encore)

Artists:
Alan Gilbert Conductor
Emanuel Ax Piano

ハノイ公演の録音だそうです。
ベトナム、米国歌の演奏
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番、交響曲第7番、アンコールにエグモント序曲とメンデルスゾーンの弦楽八重奏曲からスケルツォのオーケストラ編曲版。

2010年4月12日月曜日

今週のNYP ニューヨークフィル

All Mozart Program with Jeffrey Kahane

Program:
Mozart
Piano Concerto No. 6 in B-flat Major, K. 238 (1776)
Piano Concerto No. 24 in C Minor, K. 491 (1786)
Piano Concerto No. 25 in C Major, K. 503 (1786)

Artists:
Jeffrey Kahane Conductor & Piano

モーツァルト
ピアノ協奏曲 第6番
ピアノ協奏曲 第24番
ピアノ協奏曲 第25番

2010年4月3日土曜日

日産リーフ予約開始

12月発売予定の日産の電気自動車(EV)リーフLeafの予約受付が始まったようです。

12月に日本とアメリカで発売される予定で、その後世界的に売り出すらしいです。値段は376万円で補助金を受けると299万円だそうです。年間5万台、その後25万台に増やすそうです。

フル充電で160km走れるそうですね。私の通勤なら週1回の充電で済むことになります。ただし、寒いときには電池性能が下がり、暖房にも電気を使うということで、走向可能距離は何割か減ることになりそうです。

フル充電には単相200Vで8時間、単相100Vで16時間かかるのですが、三相200Vの急速充電では30分で80%充電ができるそうです。80%だと130km程度走れるわけですね。

いずれにしても使い勝手は悪そうです。補助金があっても値段も高いので、差額分をガソリン代との差で回収するのも無理でしょう。ユーザーはイメージと静粛性以外に何も良いことがないのですね。イメージ向上で使いたがる自治体や企業のニーズがある程度あるでしょうが、個人で使いたいという人がどの程度おられるでしょうか。

特に疑問なのは、電池のコストが量産効果で劇的に下がることを織り込んでいるといわれる価格設定です。EVはコスト的には電池が走っているようなもので、軽自動車ベースの三菱のEV(iMeEV)が460万円であった(現在398万円で補助金を受けて284万円)ことから想像できますが、当面のコストはおそらく500万以上と推定でき、1台売ると120万以上損をすると思われます。急速充電器を備えた電気スタンド?網をつくるといったインフラコストなどもあるので大変です。

今週のNYP ニューヨークフィル

Pinchas Zukerman, Christoph Eschenbach & Brahms

Program:
Matthias Pintscher: towards Osiris (U.S. Premiere)
Berg: Violin Concerto
Brahms/Schoenberg Piano Quartet No.1

Artists:
Christoph Eschenbach Conductor
Pinchas Zukerman Violin

マチアス・ピンツァー オシリスへ
ベルグ ヴァイオリン協奏曲
ブラームス/シェーンベルク ピアノ四重奏曲第1番の管弦楽編曲

今週のNYP ニューヨークフィル

In Residence: Vail Valley Music Festival
Nikolaj Znaider

Program:
Brahms Violin Concerto
Martinu Symphony No. 4

Artists:
Alan Gilbert Conductor

ブラームス ヴァイオリン協奏曲
マルティーヌ 交響曲第4番

2010年3月20日土曜日

今週のNYP ニューヨークフィル

Summertime Classics

Program:
Berlioz     Le Corsaire Overture
Saint-Saëns     Bacchanale from Samson and Delilah
Khachaturian Three Pieces from Gayane
Rachmaninoff Rhapsody on a Theme of Paganini
Tchaikovsky Polonaise from Eugene Onegin
Tchaikovsky Romeo and Juliet Fantasy Overture

Artists:
Bramwell Tovey Conductor and Host

ベルリオーズ   序曲「海賊」
サンサーンス   「サムソンとデリラ」よりバッカナール
ハチャトゥリアン ガイーヌから3曲
ラフマニノフ    パガニーニのテーマによる狂詩曲
チャイコフスキー 「エフゲニーオネーギン」よりポロネーズ
チャイコフスキー 「ロメオとジュリエット」幻想序曲

2010年3月15日月曜日

今週のNYP ニューヨークフィル

Gil Shaham Plays Barber's Violin Concerto

Program
Ravel: Mother Goose Suite
Barber: Violin Concerto Op. 14 (1939)
Bartok The Wooden Prince

David Robertson Conductor
Gil Shaham    Violin

ラヴェル 「マ・メール・ロワ マザーグース組曲」
バーバー 「ヴァイオリン協奏曲」
バルトーク 「かかし王子」

2010年3月6日土曜日

今週のNYP ニューヨークフィル

Robertson & Ravel's Piano Concerto for the Left Hand

Program:
George Benjamin Dance Figures (Nine choreographic scenes for orchestra)
Debussy Prelude to The Afternoon of a Faun
Ravel Concerto for the Left Hand
Ginastera Dances from the Ballet Estancia, op. 8a

Artists:
David Robertson Conductor
Nicolas Hodges Piano

ジョージ・ベンジャミン 舞踊人形
ドビュッシー    牧神の午後への前奏曲
ラベル       左手のための協奏曲
ヒナステラ     バレー「エスタンシア」から舞曲

2010年3月1日月曜日

今週のNYP ニューヨークフィル

Mozart's Jupiter and a Christopher Rouse Premiere .

Program:
Mozart Sinfonia concertante for Winds
Christopher Rouse Odna Zhizn (World Premiere: New York Philharmonic Commission)
Mozart Symphony No. 41, Jupiter

Artists:
Alan Gilbert Conductor
Liang Wang Oboe
Mark Nuccio Clarinet
Judith LeClair Bassoon
Philip Myers Horn

モーツァルト 管楽器のための協奏交響曲 K297b
ラウス     オヅナ ジズン
モーツァルト 交響曲第41番 ジュピター

モーツァルトの協奏交響曲というものは、ヴァイオリンとビオラのための…K364と、このK297bの2曲があります。Wikipediaによると、初演前に楽譜が行方不明になり、モーツァルトが生きている間には演奏されなかった。その後発見されたものの、真贋が不明のようです。

オヅナ ジズンはラウスさんの身近のロシア女性の名前だそうですが、netで調べると同じタイトルのロシア製の映画がありました。世界初演。

2010年2月26日金曜日

今週のNYP ニューヨークフィル

In Residence: Vail Valley Music Festival
Program

Copland: Old American Songs (selections)
Mahler: Symphony No. 1

Artist:
Alan Gilbert Conductor
Nathan Gunn Baritone

コープランド    古いアメリカの唄(選)
マーラー      交響曲第1番

今週のNYP ニューヨークフィル

Alan Gilbert and Emanuel Ax Play Beethoven

Program:
Beethoven Egmont Overture
Beethoven Piano Concerto No. 3
Bernstein Symphonic Dances from West Side Story
Falla Suite No. 2 from The Three Cornered Hat

Artist:
Alan Gilbert Conductor
Emanuel Ax Piano

ベートーベン  エグモント序曲
ベートーベン  ピアノ協奏曲第3番
バーンスタイン ウェストサイド物語より交響的ダンス
ファリャ 三角帽子から第2組曲

2010年2月3日水曜日

今週のCSO シカゴ交響楽団

January 29, 2010 Program # CSO 10-05

Mozart Symphony No. 35 in D Major (Haffner)
Riccardo Muti, conductor
Bruckner Symphony No. 2 in C Minor (1877 revised version)
Ravel Rhapsodie espagnole
Falla Suite No. 2 from The Three-Cornered Hat (Three Dances)

モーツアルト   「交響曲第35番(ハフナー)」
ブルックナー   「交響曲第2番(1877年版)」
ラヴェル     「スペイン狂詩曲」
ファリャ     「組曲三角帽子から第2番(3つのダンス)」

指揮はリッカルド・ムーティ

2010年1月30日土曜日

今週のNYP ニューヨークフィル

Hampson, Adams, and Schubert's Unfinished Symphony

Program:
Haydn         Symphony No. 49, La Passione
John Adams The Wound-Dresser
Schubert       Symphony in B minor, Unfinished
Berg          Three Orchestral Pieces

Artist:
Alan Gilbert     Conductor
Thomas Hampson  Baritone

ハイドン       交響曲49番「受難」
ジョン・アダムス  「包帯係」
シューベルト    交響曲 「未完成」
ベルク        オーケストラのための3つの小品

パッションといえば情熱かと思ったら、イエスが受けた受難のことでした。比較的最近、そんな名前の映画があったはずです。リアルすぎるというのであまりはやらなかったらしいです。
Wound-Dresserというのは、ホイットマンが南北戦争の際に書いた詩に付けた曲だそうです。
久しぶりにおなじみの曲が登場しました。未完成、いいですね。

RealPlayerのバージョンをあげたためか、chromeで起動したプレイヤーではファイルのダウンロードができなくなっていました。NYP側でダウンロード禁止方針があって対策したかと思いましたが、IE8で起動すると大丈夫でした。

映画を調べてみたら、メル・ギブソンの作品でした。拷問シーンがリアルでショック死した観客がいたというエピソードがあります。

今週のCSO シカゴ交響楽団

January 22, 2010 Program # CSO 10-04
“a conductor’s job is to make it comprehensible, and not just a wash of sound. . . there is a sort of clarity that needs to be brought out” ―Nicholas Kraemer
Nicholas Kraemer conducts Richard Strauss’s intricate Metamorphosen for 23 solo strings, this week on the Chicago Symphony Orchestra broadcast.

Mozart Divertimento in D Major
  Nicholas Kraemer, conductor
Haydn Symphony No. 88 in G Major
  Nicholas Kraemer, conductor
Telemann Selections from Tafelmusik II
  Nicholas Kraemer, conductor and harpsichord
Haydn Trumpet Concerto in E-flat Major
  Nicholas Kraemer, conductor
  Christopher Martin, trumpet
R. Strauss Metamorphosen
   Nicholas Kraemer, conductor

モーツアルト    「ディベルティメント」
ハイドン       「交響曲第88番」
テレマン      「ターフェルムジークII」
ハイドン       「トランペット協奏曲」
リヒャルト・シュトラウス 「メタモルフォーゼン」

2010年1月23日土曜日

今週のNYP ニューヨークフィル

Bronfman, Prokofiev & Rachmaninoff's Symphony No. 2

Program:
Prokofiev Piano Concerto No. 2  5:10-35:15
Rachmaninoff Symphony No. 2  38:03-1:37:20

Artists:
Alan Gilbert Conductor
Yefim Bronfman Piano

プロコフィエフ ピアノ協奏曲第2番
ラフマニノフ  交響曲第2番

ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番ならさすがに何回も聴いているのですが、またまたどちらも初めて聴く曲です。ラフマニノフの交響曲は大曲ですね。

2010年1月22日金曜日

今週のCSO シカゴ交響楽団

Fauré Suite from Pelléas et Mélisande
(Yan Pascal Tortelier, conductor)
Bruch Violin Concerto No. 1 in G Minor
(Yan Pascal Tortelier, conductor; Joshua Bell, violin)
Saint-Saëns Introduction and Rondo capriccioso in A Minor
(Yan Pascal Tortelier, conductor; Joshua Bell, violin)
Saint-Saëns Symphony No. 3 in C minor (Organ)
(Yan Pascal Tortelier, conductor)
Ravel Valses nobles et sentimentales
(Pierre Boulez, conductor)

フォーレ    「ペレアスとメリザンド」組曲           2:38-19:14
ブルック    ヴァイオリン協奏曲第1番            20:45-45:45
サンサーンス 序奏とロンドカプリチォーソ           46:38-56:14
サンサーンス 交響曲第3番(オルガン)            1:03:15-1:38:40
ラヴェル    高貴で感傷的なワルツ             1:39:19-1:55:20

どれも初めて聴く曲ですが、穏やかで素敵な曲ばかりでBGMにはうってつけですね。
サンサーンスの2曲の間のアンコールで演奏されているヤンキードードル(アルプス一万尺)は聞いたことがあります。

2010年1月16日土曜日

今週のNYP ニューヨークフィル

Summertime Classics - Born on the Fourth of July

Program:
Gershwin Strike Up the Band           2:25-9:27
Gershwin Variations on "I Got Rhythm"    10:48-19:42
Gershwin Rhapsody in Blue 21:22-37:45
Copland Appalachian Spring Suite 42:40-1:08:00
Sousa   Hands Across the Sea March   1:08:39-1:11:35
Sousa   Washington Post March        1:11:43-1:14:15
Sousa Stars and Stripes forever 1:15:00-1:19:00

Artist:
Bramwell Tovey     Conductor and Host
Marc-André Hamelin Piano

7/4独立記念日のコンサート
指揮 ブラムウェル・トーヴェイ、
ピアノ マークアンドレ・ハメリン

ラーシュインのラプソディー・イン・ブルー他

今週のCSO シカゴ交響楽団

January 8, 2010 Program # CSO 10-02

Gerard McBurney introduces Mahler’s Symphony No. 3, a performance on the CSO Resound label, conducted by Bernard Haitink.

Mahler Symphony No. 3
Bernard Haitink, conductor
Michelle De Young, mezzo-soprano
Women of the Chicago Symphony Chorus
Duain Wolfe, director
Chicago Children’s Choir
Josephine Lee, director
Mahler “Das irdische Leben,” “Verlor'ne Müh,” and “Rheinlegendchen” from Des Knaben Wunderhorn
Sir Georg Solti, conductor
Yvonne Minton, mezzo-soprano

マーラー 交響曲第3番             4:20-1:45:30
   ハイティンク 指揮
   ミッシェル・デ・ヤング メゾソプラノ
マーラー 「子供の不思議な角笛」から、「この世の生活」、「無駄な骨折り」、「ラインの伝説」
                       1:46:35-1:55:18
   ショルティ 指揮
   イヴォンヌ・ミントン メゾソプラノ

2010年1月7日木曜日

今週のCSO シカゴ交響楽団

January 1, 2010 Program # CSO 10-01
People say that talking about music is like dancing about architecture. But that criticism doesn't apply to composers who write music about paintings. In this retrospective we discover the many portraits of Mussorgsky's Pictures at an Exhibition, by listening to different movements by each of these conductors: Rafael Kubelík, Fritz Reiner, Seiji Ozawa, Carlo Maria Giulini, Neeme Järvi, and Sir Georg Solti. Hear a whole program of music written about the visual arts.

Granados Intermezzo from Goyescas
Fritz Reiner, conductor
Mussorgsky/Ravel Pictures at an Exhibition
Various conductors
Takemitsu Visions
Daniel Barenboim, conductor
Rachmaninov The Isle of the Dead
Fritz Reiner, conductor
Hindemith Nobilissima visione Suite
Jean Martinon, conductor

人々は音楽は建築に関するダンスと似ていると言いいます。しかし、絵画に関する音楽を書いた作曲家には当てはまらないという批判があります。この回顧において我々はムソルグスキーの展覧会の絵の中に、以下のそれぞれの指揮者によるそれぞれ異なる動機を聞くことにより多くの肖像を見いだすことができます。ラファエル・クーベリック、フリッツ・ライナー、小澤征爾、カルロ・マリア・ジュリーニ、ニーム・ジャルヴィ、ゲオルグ・ショルティ。

グラナドス Goyaescasからのインテルメッツォ   3:40-9:17
ムソルグスキー/ラヴェル 展覧会の絵  13:40-45:39
武満徹 ヴィジョンズ 48:55-1:02:19
ラフマニノフ 死の島 1:08:13-1:28:11
ヒンデミット ノビリシマヴィジョーネ組曲 1:30:12-1:53:43

展覧会の絵が中心ですが、武満徹の作品が珍しいです。というか展覧会の絵の他は全部初めて聴く曲です。

2010年1月4日月曜日

今週のNYP ニューヨークフィル

1月1日に更新されています。2週間オンラインで鑑賞できます。

Dohnányi, Dicterow, Phelps & Mozart's Sinfonia concertante

Program:
Mozart Sinfonia concertante for Violin and Viola     5:28-36:50
Bruckner  Symphony No.4                   42:30-1:50:50

Artists:
Christoph von Dohnányi Conductor
Glenn Dicterow Violin
Cynthia Phelps Viola

モーツアルト ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364
ブルックナー 交響曲第4番「ロマンティック」