2009年8月19日水曜日

シボレー ボルト 「世紀の誇張」か?報道

アメリカのコンシュマーレポートがGMの発表に「誇大広告」という記事を電子版に出した、という報道(共同)がされている。これは、びっくり発表で驚いた人に納得させるという情報ではあるので、意義はあります。しかし、相変わらずのマッチポンプで、自分でろくに考えていないで記事を書くという日本のマスメディアらしいですね。

実はコンシュマーレポートはガロン230マイル(MPG)は誇張だといって、せいぜい100マイル相当、という記事(43km/L程度であり、これはこれですごく立派な数値)です。これは電気料金を考慮に入れたものというのですが、アメリカの電気料金は安いのでかなり良い数値になっているのです。

ガソリンで発電して、走行するハイブリッドモードでの燃費は、プリウスと同程度50MPGと同程度と言われておりCNN Moneyの記事で使われています。総合燃費が100MPGという数値は元々GMの記者発表資料で書かれていることそのものです。アメリカEPAの新燃費基準は市街走行時に電気自動車での燃費、エネルギー効率を示す指標を作るための基準で、ガソリンでのMPGという表現にする意味はもともとあまりありません。100マイル/25kWhという数値が電気自動車走行のエネルギー効率の実データですが、これを230MPGとしたいきさつは記者発表資料自体には書かれていません。(80%以上のアメリカ人は1日40マイル以下しか走っていないという情報は書かれています。)CNN Moneyの記事のような考え方で230MPGに換算したのでしょう。

2009年8月14日金曜日

GM シボレー ボルトにびっくり、しなさすぎ。

シボレーボルトの「燃費」リッター100kmという報道がされて、その後のブログ等の反応を調べてみました。

レスポンスの記事やアメリカの報道を引用したりして、私と同じように基準が違う燃費の数値の一人歩きに懸念を示すものが半数近くあるのに対して、半数近くは新聞記事を再掲して、GMの底力が示された、GMが日本勢の追撃に本腰、GMの技術は実は進んでいた、プリウスも危ない、燃費はすごいけど400万は高すぎといった、無批判、ピントはずれの意見が述べられています。

自分で車を運転したり、車を買うときに燃費データを見たりした人なら、乗用車の燃費は10km/Lからいわゆるエコカーでも30km/L程度ということをご存じのはずです。エアコン使ったら10kmもいかなかった、というのが普通なんです。原付でも30-50km/L程度でしょう。100km/Lといわれたら眉につばをつけるというのは至極当然の反応だと思うのですが、素直に記事を信じる人が半分もいるということにまた驚いてしまいました。新聞記者はさすがにわかっていて、目を引くように誤解を招くような書き方をしているのだと思います。人が犬にかみつく記事が新聞の取り上げるべき記事であるという、悪しき体質ですね。

日本語Wikipediaのシボレー・ボルトの項目ではほとんど情報も書かれておらず、
「2008年8月現在燃費は、1リッター100kmという驚異の記録を出した。」という記述が置かれています。(8/21)


(驚いたのは新聞社などの報道をそのまま再掲しているだけで何の意見もコメントも書かれていない、というサイトが全体の半分近くあるのですが、これはどういうつもりでしょうか。著作権も何も気にしないで新聞記事で誘導してアフィリエイトを稼ごうというつもりのようです。コメントが書かれているサイトでも、1行コメントというサイトも多いです。正当な引用とはいえないですね。)

2009年8月12日水曜日

GM シボレー Volt ボルトにびっくり!

「GM:家庭で充電できる車ボルト、リッター100キロ達成」
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090812k0000m020131000c.html
という見出しで新聞記事になっていますが、景気が悪いなかでもさすがGMはすごい技術を持っているのかな、と思った人も多いでしょう。ネット上の反応をみると、ざっと半分は疑う人、半分はGMの底力を再認識する人という感じです。

しかし、GMの記者発表資料、CNNの報道等、少し調べて、とっても驚きました。

まず、「ボルト」とはどのような車かというと、来年12月から製造、再来年初めから売り出される予定の、プラグインハイブリッド車です。ハイブリッド車の中でもシリーズハイブリッドとよばれる、エンジンとモーターとが直列のタイプでトヨタプリウス式の並列式とは違います。

ボルトの最大の特徴はプラグインハイブリッドで、つまり、プリウス、インサイトのようにエンジンで充電する他に、電気自動車と同様に外部から充電する/できます。充電池はリチウムイオン式の高密度のもので16kWhのものです。この電池にフルに充電すると40マイル、64kmの走行が可能です。電池のエネルギーが25%程度に減るとエンジンが動いて充電します。

ボルトのエンジンは1.4Lのガソリンエンジンで、充電のための発電専用で、プリウスのように走行パワーが必要なときにバッテリーと併用する、ということは出来ません。その一方、発電専用なので発電の効率は良いはずです。

プラグインハイブリッド車なので、通常夜間などに充電しておき、まず64km以内の用途はバッテリーのエネルギーのみで走行します。通常の通勤などではこれだけで済む場合も多いでしょう。もっと遠くまで行く必要があるときには、ガソリンエンジンで発電しながらモーターで走るのです。

さて、このような車の燃費をどのように示すべきか、これが問題です。
プリウスではガソリンだけを使っているので、普通にLあたり何kmといって通常のエンジン車と比較できますが、電灯線から充電する電気自動車では「電費」というkWhあたり何kmという言い方をしなければなりません。プラグインハイブリッド車では、両方の要素があるので、どのような走行をする場合に、電費と燃費がいくらといくらと言わないと意味がありません。(ガソリン車でも10モードなど走行モードで基準を作っているわけですがもっと複雑になる。)

ボルトで夜間にフル充電をして、通勤で片道32km、往復64km(40マイル)を走行してガソリンをまったく使わなかった場合、燃費∞km/Lということになります。電気はフル充電分16kWh使ったということで電費は64km/16kWh=4km/kWhとなります。アメリカでは3セント/マイル位で64km、40マイルでは1.2ドル、150円程度で済むということです。なお、下のCNN Moneyの記事ではフル充電分デトロイトでは夜間料金で40セント、一般には88セント程度と出ています。

さて、新聞記事にあるリッター100kmというのはどのようにして出したものでしょう。日本の新聞では詳しいことは書かれていません。GMの広報資料にはEPA(環境保護局)で検討中のプラグインハイブリッド車の燃費に関する新基準を使って出した値と言っています。

CNNのビジネスサイトCNN Moneyの記事によると、「50マイル走ったとすると、最初の40マイルはガソリンを使っていない、最後の10マイルで0.2ガロン使う。そこでガロンあたり250マイルとなる、80マイル走った場合は100mpg、300マイルなら62.5mpg…」という驚くような単純な話が出ています。
http://money.cnn.com/2009/08/11/autos/volt_mpg/index.htm?postversion=2009081108

(この記事が正しいという保証はないですが、)本当でしょうか。プリウスなどの燃費から考えて、急に100km/Lという燃費が達成できるはずはないので、本当あるいは似たような考え方で出された数字でしょう。

ボルトのハイブリッド走行での燃費は50mpgだそうでLあたり21.7kmと、プリウスよりやや悪い程度です。特に悪い数字ではないですが、Lあたり100kmという数字を聞いたあとでは、多くの人に詐欺的な数字ではないかと驚かれるでしょう。

まもなくプリウスハイブリッドが企業向けに発売されますが、この方式だとおそらくボルトより大きな数値が発表できることになります。GMは、こんな姑息な数字を大々的に発表して幻想をふりまいて何をするつもりでしょうか?日産が「リーフ」であまり現実的でない夢、誤解を振りまいているのと同様の危うさを感じます。

GMには米政府が大金をつぎ込みましたが、こんなことをやっているようでは再建は難しいのではないでしょうか?また、よくあることですが日本の新聞の報道はわざと誤解を生むように書かれているようです。センセーショナリズムですね。

「追記8.13」ライブドアニュースにもなっているレスポンスというサイトの記事がまともに評価できているようです。
http://response.jp/issue/2009/0812/article128354_1.html

2009年8月11日火曜日

ニッサン リーフEV

ニッサンは来年後半に発売予定の電気自動車EVのリーフを発表しました。

1年目に早くも5万台生産だそうです。
1台200万程度で売るようです。電池はリースで別売にする。月に5千円くらいでリースできればガソリン50L程度月に500km走るという人ならこれは魅力的です。三菱ミーブは軽自動車ベースで400万円で半分が電池代と言われています。リーフの電池も300万程度のものでしょう。5000円で割ると600ヶ月、金利がなければ50年で元が取れる勘定ですね。

実際には、ミーブもリーフもLiイオン電池を使うのですが、その信頼性は未知数です。10年以上生産を続けて熟成してきたプリウスは今年からの3代目でも信頼性が高いNi-H電池を使っています。リーフの電池の耐久性は長くて10年、おそらく5年程度で使えなくなるでしょう。月に5万円から10万円払ってくれなければメーカーの方の元は取れないでしょう。電池についてはリースの他にも、着脱カセット式で電池スタンドに寄って電池を交換するというシステムを作ればよいという話もあります。これは確かにグッドアイデアですが、来年後半に売り出されるリーフでそのようなシステムが実用的に使えるはずがありません。

三菱は当面企業向けのみでスタートし、その間に諸トラブルをつぶしていって、来年一般に向けて売り出すというそれなりの堅実な方向です。一方、ニッサンは来年いきなり年産5万台だそうです。無理だと思います。このような車は宣伝のために電力会社が使うとか、燃費自体はよいので月に5000km走る営業車程度しか当面の需要はないでしょう。

航続可能距離が160kmのコンパクトカーですが、確かに夜充電して通勤に使うだけなら、航続距離の制限があっても実用性がないわけではありません。しかし、遠出は無理です。急速充電機をガソリンスタンドやコンビニに置けば解決とかいっていますが、急速といってもガソリンの1分程度で入るのとは違って30分程度かかるそうです。ちょうど目的地で充電するのなら良いですが、途中で入れるというのは現実的ではありません。

ゼロエミッションなどと威張ってみても、ハイブリッドカーでトヨタにもホンダにも追いつけないことがわかっているので、目先を変えてみようという小手先の技術です。実用性のないモーターショウででてくるコンセプトカーと同じで、一応動く程度の車に見えます。プリウスを見ながらハイブリッドカーはつなぎの技術で究極のエコカーの燃料電池車では自分たちは先行しているから、本番の戦いはまだ先だからといってごまかしていたGMなどと同じ、時間稼ぎではないでしょうか。実用的な燃料電池自動車が10年以内に売り出せるとは昨今はだれも思っていません。マスコミや一般の評論家はいい加減なもので、ほんの2年前頃には、燃料電池自動車を開発中、走行実験などと発表していれば、生き残り競争をちゃんと戦っていると見せかけることが出来ていました。電気自動車も同じでしょう。

ゴーンさんは1年半自分の寿命を延ばすために発表したのでしょう。ゴーンさんは追い出されようとも毎年何十年分もの給料としても十分な給料をもらっているので辞めていけば済みますが、残される社員や株主はひどい目に遭うと思います。これでよいと思っているのでしょうか。来年後半に本当に市販して、年内に2万台も売れたら大成功でしょうね。来年半ばには、市販は延期ないし中止ないし、生産計画縮小、ゴーン退陣と予想しておきますね。

2009年8月7日金曜日

Siena シエナ

Google EarthやGoogle Mapで、ちょっと知っている場所を眺めるのはとても面白いです。特に旅で訪れたところを上から、斜めから眺めるというのは広い範囲を大雑把にでも理解するということで、地面を移動していった旅ではわからなかったことがわかるということで、とても興味深いことです。

2000年だったと思いますが、イタリアのシエナへ行きました。郊外の施設で小さなワークショップが開かれて、参加しました。日本からは一人でした。初めてイタリアに行ったということもあってかなり緊張していました。航空会社は忘れましたが、成田からミラノのマルペンサ空港まではJALかANAだったでしょうか忘れてしまいました。ミラノで降りて、フィレンツェ行きに乗り継ぐのですが、掲示もイタリア語が中心のところ英語を探してたどっていくと一旦空港ビルの外へ出てしまいました。

ちょうど同じ便に乗ってきた日本人の中年女性が同じ方向へ歩いておられて、いっしょにフィレンツェ行きのゲートにたどり着きました。ゲートの前の待合室には十数人しかおらず、日本人は我々だけで、ちょっと話をしました。日本人同士は海外では滅多に知らない同士で話しかけたりはしませんが、2人だけだったことと、道がわかりにくかったことで多少親近感があったからでしょうね。その女性は、お子さんがフィレンツェでレストランか何か店を出していて、その手伝いに行くのだといった話でした。私はその先シエナまで行くという話をしました。

フィレンツェまではアリタリアでしたが、これが20人乗り程度のプロペラ機でした。幹線だと思っていたのでこれには驚きました。乗り込むと、CAは女性一人で、例によって飛び上がる前に救命胴衣の説明などをやるのですが、このころすでにビデオで済ます便が多くなっていたのに、このサイズではさすがに実演が必要でした。この女性は、やる気なさそうに斜め先を見ながらやっていました。客の方も見ていないのでどっちでもいいですが、誰も見ていなくても普通はやっているので、イタリア人とは…、とほとんど最初に見たイタリア人女性から、一般論を述べたくなってしまいました。

フィレンツェには何事もなく着いて、タクシーで一人で駅に近いホテルに行きました。古い町の駅前ということで、落ち着いたホテルでした。このころは電話線でインターネットにつなぐという時代で、一応プロバイダのローミングを利用してメールのチェックなどをしました。ホテルから外へ散歩に出てほんの5分ほどしたとき、大声で怒鳴る声と走って逃げる子供に出くわしました。イタリアには多いといわれる噂のスリです。緊張して翌日シエナまで行く列車に乗る予定の駅まで行きました。言葉に不安があるのと気が小さいのとで、時間があれば事前にチェックする習慣です。切符売り場やホームを確認して来ました。フィレンツェの駅は、ヨーロッパではよくあると思いますが、全部の線路が突き当たるようになっています。つまり幹線から線路が引き込まれて来ているのです。Google Earthで駅を見るとよくわかりますね。ホームは皆低いもので、列車にはステップがあって何段か昇って乗り込みます。

駅を確認してから町の中を1~2時間ほど歩きました。翌朝も早く起きたので1~2時間ほど町の中を歩きました。どこかの建物に入るということは出来ませんでしたが、大きな教会は壁一面に様々な彫刻で飾られているのでとても見応えがありました。Google Earthでもよく見えます。この夜はどこで何を食べたか、何も覚えていません。

翌朝、ホテルをチェックアウトして、駅に行き切符を買いました。シエナ1枚と言ってすぐ買えるというつもりだったけれど、言ってみると、ラウンドかと聞かれました。周遊券と言っているのかとどぎまぎしましたが、聞いてみると単なる往復のことでした。もう少し英語を学ばなければというところでした。

この便については、当時イタリアの国鉄がWebでサービスしていたシステムで存在は事前にわかっていましたが、路線図とか地図とか、駅時刻表がわからなかったので、どのくらいで着くのかはわかりませんでした。Googleマップなどもなく、フィレンツェとシエナの位置関係もよくわかっていませんでした。

とにかく、列車に乗ると適度に客もおり、適度にすいていて快適でした。列車は6両くらいだったと思いますが、最後尾には自転車の絵が描いてあり優先車両のようでした。プラットフォームには駅員はおらずいくつか立っている改札機で乗車時刻を切符に刻印して乗りました。不安なのはシエナを乗り過ごしてしまうことなのですが、あと何駅かということがわからないので、駅に止まるたびに駅名を読んで緊張していました。ある駅に着いたあとに、反対向きに走り出しました。これには驚きましたが、別にフィレンツェに戻るというわけではなく先に進んでいき、まもなくシエナに着きました。よく覚えていませんが8時頃に乗って10時前に着いたのではないかと思います。

夕方までに、シエナの郊外のワークショップ会場に行けばよいという予定だったので、町を見物することにしました。荷物を駅に預けて、歩いて町に向かいました。町は丘の上にあり、町の周りは石の塀で囲まれています。駅は麓の平地にあります。この状況はそのときにはわかっていませんでしたが、Google Earthでシエナとして検索して拡大していくと、駅は町の北西にあることがわかります。線路は単線ですが、引き込み線や小さいですが車庫もあるようです。南西に向かって坂をのぼり右に曲がると塀があり、中の古い町に入っていきます。広い道が突き当たると左へ細い道を上っていきます。古い町なので街中は石畳で、車が走るのは大変な道の狭さです。面白いのは古い石造りの家ばかりですが、土産物屋などはちゃんとけばけばしい飾り付けがされていることです。

細い道をずっと上って一番高いところへ来た頃に、左側の建物の間から短い通路を隔てて広いところがあるように見えたので、入ってみると有名な広場に出ました。広場はすり鉢状にへこんでいてその縁に立っていました。観光客が広場にも、私がいる縁にも一杯でした。縁の部分には土産物屋とカフェがいくつもあり、カフェでピザとビールで昼飯にしました。このとき驚いたことに、近くの席にワークショップの主催者の研究者らがいたことです。しばらくすると、ラッパや太鼓の演奏と共に大きなカラフルな旗を持った一団が広場に登場して、にぎやかに行進を始めました。広場でひとしきり演技をすると、階段を昇って街中の道を行進していきました。私は土産物屋を冷やかしてから駅に戻り、タクシーでワークショップの会場に移動しました。

この肝心の会場はもう名前も覚えていないので、Google Earthでも探せないのですが、駅から20分くらい走った畑地帯の小高い丘の上の元々は修道院のような古い建物でした。Google Earthで見るとそれらしい感じの場所はいくつもありますが、同定は出来ませんでした。周りはオリーブかぶどうの畑か林で、快適な散歩コースもありました。周りには人家はまったくありませんでした。大学の施設で合宿のワークショップなどのためのものではあるのですが、物置には壊れかけた古い農具があったりして本当に面白かったです。部屋は2人部屋でアメリカ人の学生と一緒でした。部屋は薄暗いし、作業や議論をする部屋が快適なのでそちらにいることが多く、あまり部屋にはいませんでした。

ワークショップは2泊で、研究者が集まり研究提案をまとめたり、論文の打ち合わせをしたりしました。朝食、コーヒーブレイク、ランチ、ディナーと大量の良質な料理とワインやビールを頂いて、大いに楽しみました。日本人は一人だし、ネットもないし、テレビもなしで、緊急連絡用に電話、FAXの番号を職場や家に残してはありましたが、日本で何があっても何もわからないという環境でした。

ワークショップが終わると、タクシーで駅まで戻りました。多くの参加者はレンタカーできており、ドイツの研究者と一緒に駅まで同行しました。彼はKierの人でユーロスターで帰るということでした。よく覚えているのは、彼はリラを持っていないというのでタクシー代を私が払ったということです。今ならユーロなのでこのようなことはないですね。

列車に乗ってフィレンツェにつくとそのままタクシーで飛行場へ移動して順調に帰宅することが出来ました。フィレンツェでもミラノでも何もする余裕もなくかえりました。トラブルがなかったためか帰りのことはほぼ10年たった今ではほとんど何も覚えていません。ヨーロッパには会議でしか行ったことはありませんが、最初から最後まで日本人は一人だったというのはこのときだけです。イタリアにはこのあと2001年にシシリーに行きましたが、そのときも強い印象が残る旅でした。

GMT4.5.0が出ていました。

GMTが7月15日に4.5.0にバージョンアップされていました。

早速、WindowsXP+cygwin上でインストールしてみました。
gmt_install.paramに条件をセットして、install_gmt.shを実行すると、ftpでソース、海岸線データ等をダウンロードして、configure、make、install、examplesの実行を含めて、10分足らずでインストール出来ました。

Google Earth用にkmlフォーマットの出力が出来るgmt2kmlというコマンドなどが追加された他、オプションの記述法が統一のために変更されたところなどがあるようです。examplesも増えています。

このような優れたソフトウェアが、どんどん成長していくのは、ユーザーとしては大変ありがたいです。開発に貢献する力がないのは情けないですが。

フリーソフトとしてはかなり大規模になってきたので、初めてのユーザーにはだんだん敷居が高くなってきたかもしれません。私はv.1の時代から使ってきていますが、どこがどのように変わったのかはよくわからないでいます。

日本語での解説文書もかなり作られましたが、機能や仕様をフォローしていっている人はだんだん少なくなってきたのではないでしょうか。全体像がわからなくても役に立てて使うことは出来るのですが、そろそろ、だれか決定版の解説書でも書いてくれるといいのですが。

2009年8月5日水曜日

3Dデジカメ

富士フイルムから3Dデジタル映像システムというものが発表されていますね。

http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/articleffnr_0305.html
カメラ(FinePix REAL 3D W1)、ビュアー(FinePix REAL 3D V1)、プリントサー
ビスから構成されていて、当初8月8日発売。サービス開始予定だったのですが、
ビュアーは8月中旬発売に延期されたそうです。

カカクコムでは、カメラ、ビュアーセットで8万9千円となっています。カメラだ
けだと5万円です。どの程度使い物になるか興味深いです。