2012年3月17日土曜日

日産リーフ売れ行き


日産リーフが何台売れたかですが、アメリカでは月毎に何台と発表されているようですが、日本ではよくわかりませんでした。

ネットを漁っていると、データはあるもので、表のようになっています。

日本では10年度末に新車効果と補助金のために急増しました。その後おそらく震災の影響でぐっとさがりましたが、その後はほぼ着実に増加を続けています。

私は、1年前に、1年後のリーフの売れ行きは月に100台以下になるだろうと予測しましたが、まだ800台くらい売れているとしたら大したものです。

アメリカでは、CHEVROLETボルトと日産リーフはライバル視されており、販売台数がよく比較されています。
The Daily Bayonetというサイトには米国内販売台数の変動がグラフ化されています。2011年夏まではリーフが圧倒していましたが、後半にはボルトが上回ることが多くなっています。2月にはボルト(1023台)がリーフ(478台)の2倍でした。
http://dailybayonet.com/2012/03/leaf-volt-sales-february-2012/

上の表のリーフ(日米)とボルトの販売台数のグラフを下に載せました。

ボルトは5週間のレイオフで在庫調整をするそうです。リーフは日米欧で売っているし生産台数としてはボルトの2倍以上になると思いますので、事情は違うでしょうが経営にとって危険な水準であることは間違いないと思います。現在世界中では25,000台以上走っているそうです。

2012年3月10日土曜日

シボレー ボルト 2011年の売れ行き

CNETの記事によると、ボルトは2011年に7671台、12月にはこれまで最大の1500台が売れたそうです。
http://news.cnet.com/8301-11128_3-57352046-54/chevy-volt-misses-first-year-sales-target/?tag=mncol;txt

7月までで2544台だったので、8月-12月の5ヶ月で5130台が売れたわけです。月平均1000台強です。7月までは数百台ペースだったのでかなり改善しています。9月は723台だったそうなので、その後相当に改善されています。目標は2011年に10000台だったので、76.7%の達成率で残念でしたということですが、かなり健闘したと言えそうです。

この記事によると、燃費は良いが電池のコストのために車が高いので、ガソリンが急に値上がりしなければそれほど売れないだろう、GMは他の車が好調なので経営には問題はない、ということです。

http://money.cnn.com/2012/03/05/autos/volt_sales_analysis/index.htm
によると、

2012年には米国内で45000台が目標だそうです。1月には600台、2月には1000台強だそうで、30000台も難しいかもというアナリストが言っているようです。在庫が十分になったので、5週間生産を止めるためにレイオフをするとか、政府が衝突テストをしたら炎上したとか、いろいろ悪い話はあるけれども値段が高いことが売れ行き不振の一番の原因であるということです。

2011年9月1日木曜日

シボレー・ボルトの売れ行き

以前、発売3ヶ月での日産リーフとシボレー・ボルトの売れ行きが下記のようだと紹介しました。

          日産リーフ       シボレー・ボルト
     日本     アメリカ     アメリカ
12月   19       19        326
1月   962       87        321
2月   2593       67        281
合計  3574       173        928

その後のデータを集めてみると
3月         298 608
4月         573 493
5月         1142 481
6月         1708 561
7月 463 931 125
合計 5920 4806 2870

Chevy Volt Sales Plummet as the Electric Car Market Slumps
http://thenewamerican.com/tech-mainmenu-30/environment/8450-chevy-volt-sales-plummet-as-the-electric-car-market-slumps
という記事がありました。plummetというのは急落しているという意味ですね。電気自動車マーケットが苦境にある中で。

シボレー・ボルトは7月に125台しか売れていません。GMの広報は供給の問題(製造の問題)で実質上売り切れだ、これから生産台数が増える予定で年内に10,000台、2012年に世界で60,000台と言っているのですが、それがあちこちで売られているので嘘だと言っている人がいる、という記事で、信ぴょう性は不明ですが、7月の125台という数字はとても少ないです。アメリカではまだ高すぎて受け入れられないという記事です。

http://www.insideline.com/nissan/leaf/nissan-leaf-extends-sales-lead-over-chevrolet-volt-in-july.html
7月の日産リーフとボルトの販売は931台と125台で、発売後7ヶ月の販売台数は、4,806台と2,870台ということです。リーフの数字ははアメリカのみの台数で、日本、ヨーロッパでも売っているので全体ではもっと多いです。

土壌汚染による低線量被曝

文科省は放射性セシウム(セシウム137、セシウム134)に撚る土壌汚染のデータを8月29日に発表し、マスコミの多くは30日付けで報道したと教えてもらいました。
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/distribution_map_around_FukushimaNPP/0002/11555_0830.pdf

土壌の放射性物質による汚染のおよその状況が把握されたというのは意義深いですね。この発表をみると、現在測定されて公表されている空間線量のマップとぴったり重なっており、これら土壌表面付近の放射性物質が原因であることがはっきりしました。

山賀さんが問題にしておられる55.5万Bq/m2という汚染レベルは、学習院大の田崎先生の概算(http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/housha/docs/BqToSv.pdf)を参考にすると空間線量では年間10mSv程度でしょうか。(下記チェルノブイリを参考にすると、2.5mSv/y?)

現在政府対策本部の方針では、当面20mSv/yを超える地域では、国が除染をして、1-20mSv/yの地域では市町村がが「市町村による除染実施ガイドライン」に従って、1mSv以下にすることを目標としているようです。
http://www.meti.go.jp/press/2011/08/20110826001/20110826001-3.pdf

今回明らかになった土壌汚染分布に基づいて必要な除染をするべきですが、いずれにしても低線量なので、過剰なレベルを目指した除染はコストが不必要に高まりますので注意すべきと思います。

なお、チェルノブイリで、55.5万Bq/m2以上の強制移住地域(strictly controlled zones、SCZ、厳戒制限区域)の基準となったという話ですが、事故後20年のWHOの報告書では、その内部に27万人が住み続けていたという話です。
基準ではあっても本当に移住を強制されたわけではないようですね。20年間この地域に住み続けた27万人は20年間で50mSv以上の被曝をされたそうです。
http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs303/en/index.html
http://www.healthcare-m.ac.jp/app/gm/archives/4241(上記の解説)

20年間で50mSvというのは2.5mSv/年で、自然放射線レベルが2倍になった程度です。被害の程度がはっきりしないレベルですね。チェルノブイリ事故での対策が今の日本の福島原発事故の対策に比べてより良いのかどうかは議論の余地があると思います。

避難地域に指定されていない地域に元々住んで働いておられて、原発事故後に家族を実家に避難させ、自身も引っ越して一方仕事は福島で続けているという方が経済的に苦しんでいるという新聞記事を見ましたが、このような方々に本来不必要な避難を続けさせ、風評被害を発生させて被災者を困窮に追い込んでいるのは、放射線被曝の恐怖を煽ってきた一部の「専門家」やマスコミです。マッチポンプと思いますね。

2011年7月5日火曜日

日産リーフの売れ行き

6/29に日産自動車の株主総会があり、リーフ関係の情報も少し出てきました。

Car Watch「日産自動車、リーフの全世界販売台数は8200台に 」
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20110629_456841.html

「EVには逆風が吹きつつあるのではとの質問については「安心してほしい。EVの戦略には変更がない。例えばリーフには、電気を使用するだけでなく、電気を家庭内に供給する能力もある。リーフに蓄電したものが、家庭のバックアップ電源になる。また、ガソリンだけに頼る車でないため、災害地でもガソリン不足の中で利用された。電気は、水力、風力、原子力、石油、石炭からも発電できる。日産自動車は、2050年度までに新車のCO2排出量を90%削減する計画には変わらない。今後もゼロエミッションを目指していく」と答えた。」

「EVの現状については、「12月に発売以来、これまでにグローバルで8200台を販売。内訳は日本が5100台、北米が2600台、欧州が500台。排気ガスを出さない、未来の技術であるリーフを手にしたことを喜ぶ声が多い。この取り組みに挑戦した日産を賞賛する声もある。リーフの特徴である胸のすくような加速、ハンドリングのよさ、圧倒的な静けさへの評価が高い。初めて運転した人は、みんなうれしそうな顔で車から降りてくる。我々はこれを『リーフスマイル』と呼んでいる。ガソリンスタンドに行かずに済み、プラグを差すだけでいいということが、なんてシンプルで、使い勝手がいいという声もある。中には、これまではガソリンスタンドの価格を毎日気にしていたが、それをまったく見なくなったという声も出ている。そして、タイマー機能を活用するなど夜間充電で利用している人が多いのも特徴である。公共の場所での充電スポットが欲しいという声も出ている。全国2200カ所のディーラーに普通充電器を、200カ所に急速充電器を配備している。これを応援してくれる声もある」とした。

 EVの今後については、山下光彦副社長が回答。「技術的には3点ある。1つはコスト。補助金がなくても購入できる価格にする必要がある。電気代を含めるとガソリン車と変わらないレベルだが、イメージとして高いという印象がある。価格も普通であると言われるようにしたい。これはバッテリーやモーターの改善などにより実現したい。2番目は航続距離の問題。いまはこの点を理解してもらって購入してもらっているが、仕様では200kmを走るとしているものが、条件によっては、これより落ちることがある。バッテリーの改善や使用する電気量をいかに少なくするかといった取り組みを行う。さらに、EVならではの新たな技術が必要である。プラグを使わずに非接触で充電できるものも開発しているが、こうしたEVに求められる技術を早く使ってもらえるようにしたい」とした。」」

日本で5100台という発表です。2月までに3574台売れていたので、3,4,5,6月で1526台ということになります。震災の影響がどの程度か不明なので消費者に支持されているかどうかについては、なんとも言えません。
年度内に6000台生産と言っていた目標は震災の影響を考えればほぼクリアできたといえるかもしれません。

2011年7月4日月曜日

集団ヒステリー

自民党の石原幹事長が、原子力発電所の事故、放射能汚染に関しての多くの国民が集団ヒステリー状態にあるという趣旨の発言をしたようで、マスコミ、他政党などから非難されています。

私の意見では、現在の日本の「空気」が集団ヒステリー状態というのは明白です。マスコミはそのヒステリーを煽るように努力しているようです。無意識でやっているとしたらこれはこれで情けない。事故の状況をある程度まともに理解している人は、集団ヒステリー状態ということは、思っていても今は言わないようにしているわけです。石原幹事長は思っていることを口にしてしまうご父君の性格を引き継いでいるということですね。

「脱原発」とか「原発いらない」、「即時廃炉」とか、発言することがトレンドだと思い込んでいるニュースキャスターや記者たちが煽って、芸能人や文化人がそれに乗っかってる、ある道で活躍しているビッグネームがいうと、重要な意味があるかのように取り上げます。新聞の投書欄には環境運動家や心配性の母親などの「政府の言うことは信じられない」という意見を取り上げる。

私には今の空気は笑い話です。今回の原発事故の放射能汚染は非常に大規模なものですが、放射能汚染で亡くなった方は一人もおられません。地震と津波の直接被害で2万5千人もの命が失われましたが、水素爆発した原発に対峙して対策をしている高レベルの放射線を浴びる可能性がある現場においても、放射能汚染で亡くなった方どころか放射能を原因とした重症者もおられないと思います。

東京のホットスポットを心配しているというのはお笑い種です。この人達が騒いで、予算や各種の資源を浪費して被災者の足を引っ張っているという自覚をもって頂きたいです。

集団ヒステリー、脱原発フィーバー、放射能バブル、なんと呼んでも良いですが、10年くらいたたないとわからない人が多いでしょうね。

2011年5月27日金曜日

311原発事故を引き起こした地震や津波は天災ではないのか?

311地震と福島第一原子力発電所事故で甚大な被害を多くの方が被りました。地震と津波で2万人以上の多数の方が命を奪われ、十万人以上の被災者がすむところを失いました。福島第一原子力発電所事故では、稼働中の3台と、点検中の1台が炉心、使用済燃料の冷却が失敗し、爆発を起し大量の放射性物質が海洋を含む近隣の環境に放出されました。

この間、津波被害については、想定外に大きな津波だったのでしかたがないと、通常の天災と同様に諦める人が多いようです。一方、原発事故に関しては、2ヶ月半たっても未だに安定した冷却ができていないこともあって、東電、経産省、内閣の人災だという論調がずっと続いています。

私には言いたいことはたくさんあるのですが、MLなどでもまともな議論になりません。戦争が始まったり、降伏したりした、国境紛争がおきたりしたときに、一斉に雪崩をうって(声の大きな方に)世論が流れていく集団ヒステリー状態だと思います。

311の地震が天災でなかったらどこに天災があるのでしょうか。M9地震は今世紀に世界で4回目だからこの程度の地震は想定しておけ、という人がいますが、100年に1回の大雨で何百人何千人という人が亡くなる規模の土砂崩れや水害が毎年日本、世界のどこかで必ず起きていますが、それらを天災と言わない人はいません。311の地震、津波にしても原発以外の被災企業等で、工場が流失して製品の納期が間に合わなくなったという場合に、天災等の免責が規定された契約であれば、損売賠償請求をされることはないでしょう。

このような天変地異で起きた事故は免責になるのが当然です。たとえ原発事故でも。元々、一私企業の東京電力が自己判断のみで原子力発電を進めてきたわけではなく、国と二人三脚で進めてきたものです。法律で定めた賠償保険の範囲1200億円を超えた補償は国が責任をもつべきです。東電が悪いからリストラしろ、つぶせ、電力料金をあげさせるな、と口を極めて罵るだけでは何もなりません。

東電に事故の責任を押し付けることは、電力会社の国に対する不信を決定的にします。原子力発電をすぐにやめることになれば、コストは急上昇しますね。原発事故があれば、原因は別として結果責任を追求されることで、賠償保険が意味を持たなくなり電力会社は潰れることになれば、国の原子力政策というものに従う電力会社はなくなるでしょう。何年化後に廃炉にする「脱原発」ですらもできなくなります。投資家は電力会社の株を売り、社債も暴落することになるので、電力会社は原子力発電を止めるしかなくなります。

原発はやめて、これからは再生可能エネルギーでいけばいいといった「意見」が新聞の投書欄にやたらと出ますが、怪しい専門家の怪しい見積りに乗っかった夢でしかありません。これまでの何倍も高い電力料金、産業の空洞化、大量失業といった日本経済の凋落の中で、自分や家族、地域、産業が一緒に落ち込んでいくという覚悟を持っていいっていただきたい。

世論がそうならば、そのようになってしまうのは民主国家を標榜する国にいる以上しかたがないのですが、将来に禍根を残すことになるのは明らかです。