2009年5月20日水曜日

Mirone

かつてGMTをWindowベースで使うソフトというのがいくつかあったような気がしますが、数年前に公開されているポルトガルのアルガルブ大学のLuisさんのMironeというMATLABを利用したシステムがとても便利なので紹介します。
http://w3.ualg.pt/~jluis/mirone/index.htm

Luis, J.F. (2007) Mirone: A multi-purpose tool for exploring grid data, Computers & Geosciences, Volume 33, Issue 1, January 2007, Pages 31-41.
関心のある方は上記論文を参照してください。

Downloadというところから、MATLABを持っている場合、持っていない場合を選んでもらってきます。
現在1.4.0というバージョンです。私はMATLABを一つ持っているので、デスクトップ用にはMATLABあり用、ノートPC用には持っていない人用のものをダウンロードしました。

gmt_userdir\coastline.conf
というファイルにGMTの海岸線データファイルがあるフォルダ名を設定します。
私はc:\cygwin\gmt\share\coastとしました。

MATLABを持っている場合は、mironeのフォルダ中のmirone.mをMATLABで実行します。Mironeのツールバーだけのようなウィンドウが表示されるので、まずFileメニューのPreferenceでデフォルトディレクトリの設定などをします。私はCygwinのホームディレクトリにしています。

スクリーンショットの一覧で表示されているような機能があります。
http://w3.ualg.pt/~jluis/mirone/mirone_screenshots.htm

基本はGMTのgrdファイルを表示しますが、カラーパレットなどはリストから選ぶだけで、いろいろ試せます。陰影をつける、任意方向の断面を切り出すとか、傾斜を計算するとかも簡単です。

そのほか、IGRFの計算をするとか、3D表示用にFledermaus(ivew3D)用のデータを作るとか、プレート運動の計算、地理座標変換、津波伝播シミュレーション、アナグリフ(赤青)立体図を作るなど機能は多彩です。

seismicity、発震機構や地磁気アイソクロン、プレート境界などはデータが入っているようで、簡単に地形図と重ねて表示できます。

図の上に線、四角、円を描いたり、文字を書くこともできます。

MATLABを持っていないと遅いらしいですが、十分、非常に実用的だと思います。

著者のLuis先生は、GMTのメーリングリストでもよく見かけます。また、GoogleGroupにmironeのグループがあり質問などに対応していただけます。



2009.7.28追記
Mironeの1.5.0が7月6日に公開されていた。
MatLab使用のバージョンをダウンロードした。
mirone.mのショートカットをデスクトップに置き、これを右クリックでrun。ダブルクリックするとエディタが開く。
gmt_userdir中のgmt.confとcoastline.confを編集。gmt.confはSIかUSかを選択。SIがデフォルト。
coatlie.cofには、海岸線データをおいてあるGMTのディレクトリを記述。
C:\cygwin\gmt\share\coast

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