2009年8月11日火曜日

ニッサン リーフEV

ニッサンは来年後半に発売予定の電気自動車EVのリーフを発表しました。

1年目に早くも5万台生産だそうです。
1台200万程度で売るようです。電池はリースで別売にする。月に5千円くらいでリースできればガソリン50L程度月に500km走るという人ならこれは魅力的です。三菱ミーブは軽自動車ベースで400万円で半分が電池代と言われています。リーフの電池も300万程度のものでしょう。5000円で割ると600ヶ月、金利がなければ50年で元が取れる勘定ですね。

実際には、ミーブもリーフもLiイオン電池を使うのですが、その信頼性は未知数です。10年以上生産を続けて熟成してきたプリウスは今年からの3代目でも信頼性が高いNi-H電池を使っています。リーフの電池の耐久性は長くて10年、おそらく5年程度で使えなくなるでしょう。月に5万円から10万円払ってくれなければメーカーの方の元は取れないでしょう。電池についてはリースの他にも、着脱カセット式で電池スタンドに寄って電池を交換するというシステムを作ればよいという話もあります。これは確かにグッドアイデアですが、来年後半に売り出されるリーフでそのようなシステムが実用的に使えるはずがありません。

三菱は当面企業向けのみでスタートし、その間に諸トラブルをつぶしていって、来年一般に向けて売り出すというそれなりの堅実な方向です。一方、ニッサンは来年いきなり年産5万台だそうです。無理だと思います。このような車は宣伝のために電力会社が使うとか、燃費自体はよいので月に5000km走る営業車程度しか当面の需要はないでしょう。

航続可能距離が160kmのコンパクトカーですが、確かに夜充電して通勤に使うだけなら、航続距離の制限があっても実用性がないわけではありません。しかし、遠出は無理です。急速充電機をガソリンスタンドやコンビニに置けば解決とかいっていますが、急速といってもガソリンの1分程度で入るのとは違って30分程度かかるそうです。ちょうど目的地で充電するのなら良いですが、途中で入れるというのは現実的ではありません。

ゼロエミッションなどと威張ってみても、ハイブリッドカーでトヨタにもホンダにも追いつけないことがわかっているので、目先を変えてみようという小手先の技術です。実用性のないモーターショウででてくるコンセプトカーと同じで、一応動く程度の車に見えます。プリウスを見ながらハイブリッドカーはつなぎの技術で究極のエコカーの燃料電池車では自分たちは先行しているから、本番の戦いはまだ先だからといってごまかしていたGMなどと同じ、時間稼ぎではないでしょうか。実用的な燃料電池自動車が10年以内に売り出せるとは昨今はだれも思っていません。マスコミや一般の評論家はいい加減なもので、ほんの2年前頃には、燃料電池自動車を開発中、走行実験などと発表していれば、生き残り競争をちゃんと戦っていると見せかけることが出来ていました。電気自動車も同じでしょう。

ゴーンさんは1年半自分の寿命を延ばすために発表したのでしょう。ゴーンさんは追い出されようとも毎年何十年分もの給料としても十分な給料をもらっているので辞めていけば済みますが、残される社員や株主はひどい目に遭うと思います。これでよいと思っているのでしょうか。来年後半に本当に市販して、年内に2万台も売れたら大成功でしょうね。来年半ばには、市販は延期ないし中止ないし、生産計画縮小、ゴーン退陣と予想しておきますね。

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