2009年5月30日土曜日

岩崎宏美さん 白いバラ Lady D'Arbanville

岩崎宏美さんの「恋人たち」というアルバムに入っている「白いバラ」が好きで、30年ほど昔買ったカセットテープで何百回も聴いています。

カバー曲ではあっても、原曲を知らないでずっときたので、オリジナルと同じように聞いてきました。ただ、歌詞で繰り返し歌われれるLady D'Arbanvilleが一体どのような誰をさすのか気になってはいました。この女性が白いバラとよばれていたのかと思っていました。

原曲が洋楽とは知っていましたが、昔なら疑問も放っておくところですがインターネット時代になったので昔の疑問を想い出し、どのような素性の曲かとネットで調べてみました。岩崎宏美さんが歌っている「白いバラ」の原曲がこれこれで、という解説をしたようなページはなかなか見つかりませんでしたが、Google先生に何度も聞き直すとちゃんと分かりました。

この曲は、キャットスティーブンスCat Stevensが作詞作曲して歌っている Lady D'Arbanvilleというフォーク調の曲でした。日本の歌詞サイトでみると 片桐和子さんの訳詞とのことです。

片桐さんの訳詞では
Oh Lady D'Arbanvilleと始まり、白いバラであったLady D'Arbanvilleが旅人と恋に落ちて燃え上がったが、旅人は去り、恋に破れた乙女が枯れたようになったという失恋の歌になっています。

ところが、英語の歌詞サイトで見ると、かなりあっさりした歌詞で、
My lady darbanville, why do you sleep so still?
Ill wake you tomorrow.
And you will be my fill, yes, you will be my fill.
という3行の歌詞を、詞を変えながら何度も繰り返します。

よく意味は分かりませんが、恋人が死んでいく、死んだ時の哀しみを歌っているような詩です。詩の中には、「君は死ぬけれどバラは決して死なない」とあるので、バラは二人の愛のメタファということです。「白い」という言葉も君の肌が白くなってしまったというところで出てくるだけで、「白いバラ」は出てきません。

WikipediaでCat Stevensを調べると、この人は興味深い人です。日本ではそれほどはやっていないと思いますが世界で6000万枚以上のアルバムを売り上げているという人気歌手です。彼はイギリス生まれでカトリックだったのですが、1966-68年に大ヒットをとばした後結核になり、治ってた1970年にこのLady D'Arbanvilleという曲で復活したのだそうです。彼は病気の際に、内省的になり瞑想などに浸った結果イスラム教に帰依していきます。1977年からユスフイスラムYusuf Islamと名前も変えて活動しているのだそうです。今はロンドンとドバイに住んでいるようです。

さて、Lady D'Arbanvilleは、当時彼の恋人であった女優のパティ・ダーバンヴィル Patti D'Arbanvilleを歌ったものだそうです。歌詞は死んでいく恋人のことを歌っているようですが、WikipeidaのPatti D'Arbanvilleのエントリによるとモデルになったパティさんは現在も元気で、彼と別れてから3度結婚、3度離婚して、最後に別れた夫とその子供と一緒にニューヨークで暮らしているようです。

Wikipeidaによると、キャットスティーブンスとのロンドンでの同棲時代に、パティさんが仕事で一時的にニューヨークに行き離ればなれになっている時に、彼女を失って恋しく思ったキャットスティーブンスが、死んで棺に入っている恋人のことを歌ったのだといっています。

単調ですが印象的なメロディのこの曲はWikipediaのエントリーにもなっていて、エルトンジョンにカバーされていることがでています。そのほかYouTube上で検索すると、フランスのダリダ、イタリアのジリオラ・チンクェッティ、Gregorianらによってカバーされていて、どれもYouTubeで聴くことが出来ます。ジリオラ・チンクェッティは日本で「白いバラ」という曲名でシングルを出されていますね。

チンクェッティさんは、女性なのでMy Lady D'ArbanvilleをOh Lady D'Arbanvilleとして歌っています。(ダリダさんは、My ~ ですが)。ただし、歌詞の方はイタリア語でさっぱり不明です。片桐和子さん訳は、チンクェッティの歌と関係しているかもしれません。

さて、歌唱としては、キャット・スティーブンスは恋人を失った哀しみを訥々としかもたたきつけるように歌っています。エルトン・ジョンは淡々としすぎです、ダリダ、ジリオラ・チンクェッティもエルトン・ジョンと似たところがあります。まあ、好みなのですが、岩崎宏美さんの澄んだ声で情感をこめて歌い上げている「白いバラ」が一番ですね。

岩崎宏美さんは、ジリオラ・チンクェッティさんの歌のカバーで、「愛は限りなくDio, Come Ti Amo」をライブで歌っています。これもすばらしいですが、ライブ版にしか入っていないと思います。この曲は伊東ゆかりさんや布施明さんも歌っていたようです。ジリオラチンクェッティ版と伊東ゆかり版もYouTubeで聴けます。

2009年5月29日金曜日

マイクロソフトOffice2007ファイルの表示と印刷

いやでも使う、MS Officeが2007になった時にはいろいろとまどいました。ユーザーインタフェースを変えられて印刷メニューを見つけるまでに苦労したのを想い出します。

今でもOffice2003やそれ以前のMS Word、Excelを使っている人も多いので、通常の業務ではワードは.doc、エクセルは.xlsでファイルが流れていますが、2007が出てからはデフォルトの.docxや.xlsxで保存してメール等で送る人が増えてきて困っている人もまだ多いはずです。

マイクロソフトはそのような苦情に備えて、無料のビュアーを公開しています。これが意外に知られていないので、ここでもメモを書いておきます。

まず、Word2007で作成したファイルを表示、印刷できる"Word Viewer"です。編集はそのままでは出来ませんが、特殊な機能を使っていない普通の文書であれば、選択、コピーをして手持ちのWord2003等にペーストするという方法でデータを移して編集可能です。

http://www.microsoft.com/DownLoads/details.aspx?familyid=3657CE88-7CFA-457A-9AEC-F4F827F20CAC&displaylang=ja

同様に"Exel Viewer"で、Excel2007のファイルの表示、印刷、他のソフトへのコピーが可能です。

http://www.microsoft.com/downloadS/details.aspx?displaylang=ja&FamilyID=1cd6acf9-ce06-4e1c-8dcf-f33f669dbc3a

パワーポイントもアプリケーションを持っていなくても、表示と印刷が出来るフリーソフト "PowerPoint Viewer 2007" があります。
http://www.microsoft.com/Downloads/details.aspx?familyid=048DC840-14E1-467D-8DCA-19D2A8FD7485&displaylang=ja

2009年5月28日木曜日

Google kmlフォーマットとESRI Shapeフォーマットの変換


GISのベクタデータの交換にはESRI社のShapeファイルフォーマットが使われることが多いです。

最近Google Earth上にデータを載せるためにGoogle社のkmlフォーマットが使われることが多くなりました。

この両者のベクタデータを相互に変換するツールとして、FWToolsが使えます。

ogr2ogr geology.kml -f KML geology.shp
とすると、geology.shpからgeology.kmlが作られます。GMTなどと違って、出力ファイルを入力ファイルより先に書くことに注意が必要です。作成されたkmlファイルをGoogle Earthで読ませると図のように表示されます。この変換はArcGISを持っていれば、パブリックドメインのプラグイン"Export to KML"が使えます。

逆にKMLフォーマットのデータからShapeを作るには、

ogr2ogr geology.shp geology.kml

とすればよいのです。出力がShapeの場合にはデフォルトなので、-fで出力フォーマットを指定する必要はありません。但し、kmlファイルに日本語が入っていると、また大きなデータだとうまくいきません。小さなデータで日本語が入っていないときには大丈夫でした。

この地質図は色づけされていません。Shapeファイルはベクトルデータレイヤの、点、線、ポリゴン毎に作られるもので、色づけ自体はされていません。一緒に使う属性データファイルにdbfに書いておき、そのデータを使って、アプリケーションが色づけをするということが出来ればよいのですが、規定されていないようです。

ただ地質図を貼り付けるのならラスター画像の方が便利です。

2009年5月25日月曜日

Shapeファイルをイラストレータで使う

ESRI ShapeファイルはGIS上のベクタデータの相互移動のための標準フォーマットですが、これをAdobe Illustoratorに読み込みたいときがあります。このための変換ツールがShape Viewerと同様に、HYK社のフリーソフトのshapetosvgというユーティリティがあります。http://www.geocities.jp/hykgis/shapetosvg.html
(商用のコンバータもいくつかあるはずです。)

cygwin等のシェルで
shapetosvg geology.shp
とすると、geology.svgというファイルが作られます。

SVGファイルフォーマットは、Adobeのサイト(http://www.adobe.com/jp/svg/)によると、”Scalable Vector Graphics (SVG)というのは、World Wide Web Consortium (W3C)が提唱する、新しい可能性を秘めた、Webグラフィックス用のXMLベースの言語です。”

例えば、Illustorator10で読み込むことが出来ます。
InternetExplorerにAdobeのSVGプラグイン(SVGview.exe)を入れて表示することが出来ます。ただしAdobeによるこのビュアーの開発サポートは終わっているそうです。

恐竜研究者は考古学者!?

5月24日夕方のサザエさんに、博物館の恐竜にはまっているイクラちゃんの話がありました。博物館に展示されている恐竜の骨格標本にみとれ、恐竜のフィギュアを買ってもらって手放さないイクラちゃんを、カツオくんはじめ周囲の者みんなが、イクラちゃんは考古学者になりたいんだね!と喜んだり、騒いだりしているのです。

考古学と地質学(地史古生物学)をごっちゃにしている人が多いのですね。考古学は人の遺物等を手がかりに先史時代の人類の活動を調べる学問、必ず人に係わっているので、普通200万年前頃まで、どう転んでも500万年前より後の時代を対象としています。恐竜は1億数千万年前から6000万年前の地質時代に生きていた古生物で、対象も手法も違います。

まあ、世間一般の認識はこのくらいなのだなと納得しました。残念ですが。

ESRI Shapeファイル


ESRIはArc/Info、ArcGISといったGISシステムの老舗で最大手のソフトウェアベンダーです。
ESRIのGISシステムとの間でのベクトルデータの交換用のファイルフォーマットがESRI Shapeです。

ESRI Shapeフォーマットといってもファイルは最低3つで、もっと多い場合もあります。
chiba.shp 空間フィーチャを含む
chiba.dbf 属性情報(アトリビュート)を含む
chiba.shx shpファイル中のフィーチャにランダムアクセスするためのインデックス

このほか、chiba.sbx、chiba.sbn、chiba.qixといったアプリケーションのためのファイルや、a.prj(投影情報)というファイルも一緒の場合があります。

Shapeファイルフォーマットでデータをもらう場合には、必要なファイルがそろっていることの確認が必要です。

さて、Shapeファイルがあるとき、どのような内容であるかを見るにはどうしたらよいでしょうか。
いろいろ方法があると思いますが、GRASSなどではまずプロジェクトを作ってから読み込んで表示をする必要があります。一方、内容を表示するだけ、であれば、Shape Viewer1.20(HYK社のフリーソフト)を使って見ることが出来ます。

このビュアーはざっとどんな内容であるかを見たいときに有効です。また、dbf、shxといった必須のファイルがない場合にも、shpファイルの中身を表示し、空のdbf、簡単なshxファイルを作ることが出来ます。GISソフトではshpファイルは、dbf、shxファイルがそろっていないと全く読み込めませんが、これらを作っておけば、とりあえず読み込めるというわけです。

例えば、国土交通省の土地分類調査、水調査のGISデータのダウンロードというサイト(http://tochi.mlit.go.jp/tockok/inspect/landclassification/download/index.html)から、表層地質図をダウンロードし展開すると、
geology.shp、geology.dbf、geology.shx、geology.avlという4つのファイルが入っています。
shape viewerで、geology.shpを指定して読み込むと、図のようになります。



2009年5月23日土曜日

韓国元大統領

韓国の前大統領の盧武鉉ノムヒョンさんが自殺されましたが、韓国では前の大統領が不正をしたとして、任期後に、逮捕されたひとが何人もします。死刑になった全斗煥チョンドファンさんもいました。

泰平の我が国から見ていると、何か極端な社会だなあとも思いますが、これは政権交代があるからなのですね。日本でも自民党がずっと政権を担っているので、いろいろ生じている利権などのひずみが拡大していっていても、表に出てこないことがあると思います。政権交代がおきると出てくることもあるでしょう。自民党よりも悪い人物が目につく民主党に期待していることはあまりないですが、何か良いこともして欲しいと思っています。

西山事件で存在が明らかになった外務省の密約事件などは、民主党が政権を取ったら公開されるそうです。つき通せると思ってきた嘘つきたちがちゃんと弾劾されてほしい。

2009年5月21日木曜日

裁判員制度が始まる!

興味津々です。

死刑判決なんて素人には怖くて出来ない!といって自分は裁判員になりたくないという人がいます。このような人は、裁判官に任せておけば安心ということなのでしょうね。裁判官は仕事でなれているから怖くないだろう、好きで死刑とか主張する冷たい人だとでも思っているのでしょう。

事なかれ主義、いやなものからは目をそらして、見たくないものは見ないというわけです。意外とこのような人が被害者の感情を考えるとゆるせない、なんて感情的なことを言っている人だったりしそうです。見たいものだけを見るという都合のよい人ですからね。

私は死刑廃止主義者なので、仮に裁判員になっても、死刑判決には反対します。そのような主義を持っていると、選ばれないことになるのでしょうか?それならそれで良いですけれどね。

GRASSにラスターデータを読み込ませる。


GMTで地形のgeotifデータを作ってみる。
NOAAから ETOPO1_Ice_g_gmt4.grd.gz
をもらってきて、展開した。このファイルをGMTのgrdcutで

grdcut -R130/140/30/40 ETOPO1_Ice_g_gmt4.grd -Gtest.grd

として、東経130-140度、北緯30-40度の狭い範囲の地形データとした。

GMTのgrdファイルをMironeに読み込み、test.geo.tifという名前でgeotifで保存した。

GRASSを起動し、
X系 EPSGコードを2452としてtestというプロジェクトロケーションを作成し、ENTER GRASSボタンをクリックすると、通常のGISマネージャウィンドウの表示になる。他にOutput、Map Display1というウィンドウが現れる。

GISマネージャのFileメニュー->Imnport rasterfile->multiple format using GDALを選択すると、r.in.gdalというウィンドウが現れる。

Options、Print、Required、Metadataというタブがついたメニューウィンドウが現れるが、Requiredのファイルを指定する箇所で、先に作成したtest.geo.tifを選択し、その下の窓に出力ラスターマップ名を書く。testtopoとする。これで、testtopoという名前でラスターデータが登録された。

GISマネージャで、Config->region->Change Region Settingを選択する。set region to match this raster mapに上記testutopoを選択し、Runで、X系とのみ設定されていたプロジェクトロケーションの中のラスターデータの範囲のみが使われる。リボンの2つめのラスターアイコンでAdd raster layerを選択すると、上側の窓にraster1と表示される。

下の窓Display raster mapsのBasemap:のラスターアイコンを選んで、testtopoを選択。上の窓のrater1がtesttopo@PERMANENTという表示に変わる。この状態で、Map Display1というウィンドウの左端のアイコンをクリックすると、geotifの画像が表示される。

この地形データに別の画像を貼り付けたいときは、GISマネージャの上でdrapemapでファイルを選択する。ラスターレイヤは何枚かを置いて、チェックして選択、選択解除が出来る。各ラスターレイヤは下の窓の一番上のスライダでOpacityを設定できる。

ベクターレイヤを重ねたいときはGISマネージャのリボンの中程のアイコンを使う。

Map Display1ウィンドウのリボンメニューの3つめのアイコンをクリックすると、3DビュアーのNVIZが起動する。画像はNVIZで鳥瞰図を描いたときのもの。

GRASSの始め方

GRASS GISは高機能ですが、初めてさわるときに、何をどう始めるかが分かりにくいです。
インストールはWindows用なら、下記本家サイトでdownloadに行き、MS Windows(Cygwin)というのをもらってきます。今は安定版は6.2.3ですね。あれ、私が使っている6.3.0はどこへ行ったのでしょうか。

何かのデータを持っていて、GISマップにしたい、どのようにGRASSを始めるか?

インストールしたGRASSを起動すると、まずコマンドコンソールが開いて、次にGrass6.3.0Startupというウィンドウが表示される。

通常の使用では、ここで、GISデータのディレクトリを設定し、そこに入っているProject LocationとAccessible Mapsetsを選択し、EnterGRASSボタンを押して、ある地域のマップを選択してGrassの操作を始めることになる。

本当に初めて起動したところで、まだ、Project LocationとMapsetが定義されておらず、新しい地域を設定する場合は、右下のDefine new location withとうところにある3つのボタンのどれかを使用して、新しいLocationを生成する。Project Locationは例えばKanto、Hokkaido、TsukubaなどGISで扱いたい地域であり、Mapsetはそこで扱う地図の組である。

3つのボタンはGeoreferenced file、EPSGコード、Projection valueである。
このうちのどれかの方法で、プロジェクトを決める。

1)Georeferenced fileを選択して、新たに作りたいロケーション名と参照するGeorefenceファイルを選択し、ロケーションを定義する。この方法は、すでに何らかの形でGIS データセットとしてメタデータが提供されているデータの場合に使う。
 
2)EPSGコードを選択して、新たに作りたいロケーション名、EPSGコードファイル(デフォルトでGRASSの中のpsgファイルが設定されている)、EPSGコードの番号を入力して、ロケーションを定義する。
EPSGコードは地図業界で定めているものらしいが、日本のJDG2000の平面直角座標 第IX系の場合は、2451となっており、この番号で設定すると、横メルカトル、規準緯度36度N、基準経度139.8333333333333、k=0.9999、楕円体がGRS80=WGS84の投影法が設定される。
 
# JGD2000 / Japan Plane Rectangular CS IX
<2451> +proj=tmerc +lat_0=36 +lon_0=139.8333333333333 +k=0.9999 +x_0=0 +y_0=0 +ellps=GRS80 +towgs84=0,0,0,0,0,0,0 +units=m +no_defs  <>
 
3)Projection valuesを選択すると、コマンドプロンプトが出て、ロケーション、マップセットを入力し、投影法とパラメータを入力する。新しく作る場合は、座標系を次の4つから選択する。
x,y
Lat-Lon
UTM
その他の投影法

UTMの場合はゾーン番号が必要。
Lat-Lonを選ぶと、名称の記述行、データム(wgs84等)を入力して、デフォルトリージョンで南北、東西の緯度経度を入力し、グリッドの解像度を東西、南北それぞれに入力する。

以上いずれかの方法で、プロジェクトロケーションを生成する必要がある。入力する情報から見当がつくように、プロジェクトロケーションは地球上のどの範囲を対象として、どの投影法で扱うかを示している。
ロケーションにはPERMANENTというマップセットがデフォルトで必ず作られる。それ以外のユーザーのマップセットが追加できる。まずはPERMANENTを使うだけで良い。

UTMを使おうという場合は、3)でもよいが、2)のほうが間違いがなくできるだろう。
EPSGコードはhttp://bubble.atnifty.com/modules/bwiki/SRIDList.htmlなどで教えてもらうとよい。

プロジェクトロケーションが生成されると、データベース(設定したデータのディレクトリ例えばMy Documentの下のGIS Databaseディレクトリの中にプロジェクトロケーション名のディレクトリができている)の中のPERMANENTというディレクトリ中に、投影法等を記述したテキストファイルが6つできている。
DEFAULT_WIND 
PROJ_INFO 
PROJ_UNITS 
SEARCH_PATH 
VAR 
WIND

カント「永遠平和のために/啓蒙とは何か」

光文社古典新訳文庫が話題になっていますね。最近あまり読まれなくなった「カラマーゾフの兄弟」がこの新訳で売れたとかで有名になりました。

残る短い人生であとどのくらい本が読めるかと考えると、あまり馬鹿な本ばかり読んでいても何かむなしいという気分になることもあります。やっぱり風雪に耐えてきた古典でしょう、となりますが、古典は概して読みにくいので、積ん読になりがちです。この新訳文庫に何かあるかなと本屋で手にしたのがカントのこの本です。

啓蒙君主のフリードリヒ統治下のプロシアで働いていたカントは、キリスト教、王制の中で人間に関して思索を巡らせたわけです。岩波文庫の「~批判」等は手にとって何文字か読んだだけであきらめてしまい、カントがどのようなスタンスで人間、社会、歴史を見ていたか見当がつかなかったのですが、この本は新訳ということで多少はわかりやすくなっています。

まだ、ほんの途中での感想ですが、カントはキリスト教には全くとらわれないで自然と人間、人間と社会の考察をしています。ただし、キリスト教の枠組みや概念を利用して表現しています。人間の歴史を思弁的に考察した「人類の歴史の憶測的な起源」は、人と社会の本来の特性から歴史が生まれ、歴史の流れは何らかの法則に従っているという、エンゲルスが書いてもおかしくない無神論的な議論をしているのですが、それを、アダムとイブとか、楽園とか、神の命令とかの言葉を使って、人の自然的な特性とか、自然の枠組みとかを表現して議論を進めています。言葉は時代にとらわれていますが、論旨、論理は現代に通じるものです。やはり古典ですね。

YouTubeでなつかしのアイドルの歌をきいた

YouTubeには、いろいろ著作権的には問題がありそうな個人が録画したTV番組や手持ちのレコードやCDからアップロードされた映像や楽曲があふれています。

著作権を持っていてビジネスチャンスを失った方々には申し訳ないですが、仮に売っていたとしても買うほどではないが、テレビのように無料なら見てみたいとか聞いてみたいという映像や音楽が、ある程度年をとった私などにはあるものです。

最近懐かしかったのは、60年代末から70年頃の、下記の3曲です。レコード音源をディジタイズしてジャケット写真と共にアップロードされています。いずれも私が中学生の頃にラジオで聴いた曲で、それほどはやったわけでもなく、テレビにはあまり出ていなかったらしく私は見た記憶がありません。その後のTVの懐メロ番組にも出てくるほどには多くの人に記憶されていない小ヒットの曲なんですね。しかし、私は中学高校時代にラジオでは何度も聞いており、耳についています。

北野ルミさんの「ギターのように愛されたい」
梢みわさんの「恋のバイカル」
小畑ミキさんの「この花に愛をこめて」

小畑ミキさんはレコードなのに、音程がふらふらしていてとてもあやうい歌唱ですが、ハーフらしく非常な美形ですからそれなりに人気だったのでしょう。YouTubeではじめて写真を見ました。梢みわさんは、「平凡」か「明星」で一度だけ写真を見たことがあります。パンチの効いた印象的な歌ですが、歌詞の意味は不明です。バイカル湖畔で愛を語り合うというわけでもないでしょうしねえ。北野ルミさんもYouTubeで初めて写真を見ました。その後のニューミュージックに通じるロマンチックな佳品と思います。

これらの曲の後に、「スター誕生」を始めテレビ番組からでてきたアイドルの時代になったのですね。

スラムドッグミリオネア

時々想い出したように、ペイパーバックの小説を読みます。年に1-2冊程度ですが英語の勉強と娯楽をかねて…。

Slumdog$Millionaire
久しぶりに読んだのがこれで、上野駅の本屋で大量に売られていました。当然アカデミー賞の影響で、題名も元は違う名前だったものが映画の題名に変えて再発売と表紙に書かれ、映画の登場人物の写真も出ています。

映画は見ていませんが、小説は面白いです。インドのムンバイ周辺のスラムで孤児として育った少年がテレビのクイズ番組で正解を出し続けて、大金をゲットする?!という話です。なぜ正解を出し続けられたかというがスラムで育った様々な人生経験がたまたまクイズの問題にぴったりだったという話で、ファンタジーです。このクイズ番組がみのもんたさんが「ファイナルアンサー?」とにらみつけるという日本でもあった番組と同じ型のものなんですね。単純な問題で、何問か正解するとどんどん賞金が高くなっていくのですが、十万円くらいで止めて降りれば賞金をもらえるのですが、欲をかいて高い賞金をねらうと途中で降りられないし急に難しくなるというものです。イギリスやアメリカに元のクイズ番組があるようです。

少年の様々な経験というのがひどい話ばかりで、聖職者の性犯罪、スパイ、殺人、テロ、強盗、戦争などさまざまな事件の中で翻弄される少年から、インドの社会が描かれています。ひどい事件ばかりですが、ユーモアがちりばめられていて、少年の事件や社会に対する、けなげなまた達観した生き方が共感をよび、なかなか止められないおもしろさです。

面白いと思ったのが、ムンバイにある昼食弁当の集配業のことです。貧しい少年達を使って、住宅街の勤労者の家庭から弁当を集めて、オフィス街の当人のオフィスまで届けるという仕事があるのですね。主人公の俳優になることを目指している親友がこの仕事をしていました。スペルを忘れてしまいましたが、Googleでムンバイの弁当配達と引くと、ダッバ・ワラ(Dabbawala)というようです。人件費が違うと違う産業ができるのですねえ。

2009年5月20日水曜日

VisIt

VisItはLawrence Livermore NLで開発された2D、3D可視化フリーソフトです。

 

プラットフォームはLinux、MacOS-X、Windowsなどで、バイナリがダウンロードできますが、ソースが公開されていますので自分でビルドできます。

独自フォーマットのSilo形式のほか、Exodus、PDB、Mili、SAMRAI、BoxLib、Esight、VTK、Vistaなどのデータが読めるそうです。また、netCDFやASCIIで表現したLine等の形式、変わってるところではGISで使われるESRIのArcInfo shape形式のファイルも読めます。USGSのdemも読める。

 

機能はデータの2次元3次元のプロットの他、諸データの操作です。ステレオレンダリングが可能です。

 

クライアント-サーバー形式で、デスクトップPC単独から、並列処理のクラスターとの組み合わせまで可能です。


GUIで使うことも、コマンドラインからでも使え、C++、Python、Javaから呼ぶことも可能だそうです。

 

Getting Started、マニュアル、講習会用資料等が充実しているので、取っつきやすい方だと思います。プロットの形式は、コンター、曲線、ヒストグラム、スプレッドシート、メッシュ、シュードカラー、流線、ベクトル、表面、ボリュームなどが可能です。

http://www.llnl.gov/visit/
でギャラリーを見てみてください。

 

Pentium4のWindowsXPで動かしたらかなり重かったですが、Athron64のLinux版ではかなり軽快に動きます。

 

RHEL3 Xeon64上でビルドしてみました。makeも不要。スクリプトが付いていて、必要なライブラリ類をダウンロードして来て作ってくれる。スクリプトを実行するだけでした。

 

ライブラリにはVTKを使っており、paraViewとも近いようです。

ParaView

オープンソースの可視化ソフトウェアの一つです。

このソフトは、有名な可視化関係のオープンソースソフトウェアツールであるVTK(Visualization Tool Kit)を公開しているKitware社がVTKを使って開発、公開しているものです。アメリカDOEの予算で、Los Alamos、Sandia、Lawrence Livermoreの3研究所のコンソーシアムとの契約の一部としてKitwareが開発したそうです。

 

下記サイトからダウンロードできます。
http://www.paraview.org/HTML/Index.html

 

このサイトのドキュメントのページにはParaViewGuideという書籍の紹介があります。この本はAmazonで76ドルします。私は、VTKの教科書VisualizationToolki、89ドルを購入し、その付属CD-ROMからインストールしましたが、このソフトウェアにはオンラインヘルプがなく、上記76ドルの書籍が紹介されるだけです。上記サイトからダウンロードした場合どうなのかわかりませんが、この本を買わなければ何もわからないのかもしれません。商用ソフトに比べれば本代だけでよいので安いことは安いですが、オープンソースソフトウェアとしてはコストがかかる方です。VisItの場合は全く無料ですから。そのかわり、本を出している開発元のKitware社の開発費になることと、高品質のドキュメントが手にはいります。

 

上記CD-ROMに入っているのはParaView2.4.4です。ParaViewGuideも2.4の解説ですが、上記サイトによると、現在の安定版が、2.6.1、開発版が3.0.0です。

 

ParaViewの特徴は、マルチプラットフォーム、スケーラブル、並列分散処理によって、2D、3Dデータの可視化するというところは、VisItと同様です。VisItでは言及されていないタイルディスプレイ、CAVEでの表示もできるようです。

 

オープンソースの標準的なモジュラーアーキテクチャを使用しているということで、C++、OpenGL、Tclが使われています。


いろいろなフォーマットのデータが読めるとあり、ParaView、VTK関係の他の対応フォーマットは、EnSight、 Exodus、 BYU、 XDMF、 PLOT3D、 SpyPlot CTH、 HDF5、 DEM、PLY、 Protein Data Bank、 XMol、 Stereo Lithography、 Gaussian Cube、Raw、AVS、Meta Image、 Facet 、PNG、 SAFです。

 

USGSのDEMが読めるところが良さそうですが、VisItでは読めるGIS関係のESRI ArcInfoのShapeは対応していません。

インストールしたら、Helpメニューの中にあるDemoを動かすとどのような表現力があるかわかります。上記サイトのScreenshotsも良いです。


別に紹介した、Visualization in the Geosciencesでは著者のModer氏は、ParaView、vtkを使っているということなので、私ももう少し使ってみたいと思います。

Visualization in the Geosciences

地球科学情報可視化研究
http://www.geophysik.uni-muenchen.de/~moder/Diplomarbeit.pdf

Cristoph Moder氏 ミュンヘン大学

主にVTK、ParaViewを使った3D可視化の研究(Diplomarbeit:卒業論文)です。MPIを使った並列処理で大規模なデータの3D可視化をやってみたということのようです。レベルが高いですね。

これは、GMTのメーリングリストでMironeの開発者であるLuis先生が紹介しておられた論文です。MironeではGMTのグリッドファイルからVTKやnetCDFの3Dデータを作る機能があるらしいのですが、これで地層の構造モデルからvoxelデータを作ることもできそうです。

アクセスカウンター

自分のメモで、他人にも多少は関心をよびそうなものを、休眠していたこのブログに載せることにした。

そこで、このブログのアクセスカウンターをつけてみようと思ったが、どのようにやったらよいのかわからなかった。Googleで探してみたが、おそらくあまりに当たり前のことのためか、解説したページもなかなか見つからなかった。Google Bloggerの設定でガジェットをcounterで検索して探してみても、単純なアクセスカウンターはあまり見あたらず、一つあったcounterというガジェットを使うことにした。

http://my.statcounter.com/

というところのもの。

まあ、宣伝する予定もないので、しばらくは自分しか見ないに違いないので、ページビューを表示することにしておく。お客さんが来るのはいつのことかな?

Mirone

かつてGMTをWindowベースで使うソフトというのがいくつかあったような気がしますが、数年前に公開されているポルトガルのアルガルブ大学のLuisさんのMironeというMATLABを利用したシステムがとても便利なので紹介します。
http://w3.ualg.pt/~jluis/mirone/index.htm

Luis, J.F. (2007) Mirone: A multi-purpose tool for exploring grid data, Computers & Geosciences, Volume 33, Issue 1, January 2007, Pages 31-41.
関心のある方は上記論文を参照してください。

Downloadというところから、MATLABを持っている場合、持っていない場合を選んでもらってきます。
現在1.4.0というバージョンです。私はMATLABを一つ持っているので、デスクトップ用にはMATLABあり用、ノートPC用には持っていない人用のものをダウンロードしました。

gmt_userdir\coastline.conf
というファイルにGMTの海岸線データファイルがあるフォルダ名を設定します。
私はc:\cygwin\gmt\share\coastとしました。

MATLABを持っている場合は、mironeのフォルダ中のmirone.mをMATLABで実行します。Mironeのツールバーだけのようなウィンドウが表示されるので、まずFileメニューのPreferenceでデフォルトディレクトリの設定などをします。私はCygwinのホームディレクトリにしています。

スクリーンショットの一覧で表示されているような機能があります。
http://w3.ualg.pt/~jluis/mirone/mirone_screenshots.htm

基本はGMTのgrdファイルを表示しますが、カラーパレットなどはリストから選ぶだけで、いろいろ試せます。陰影をつける、任意方向の断面を切り出すとか、傾斜を計算するとかも簡単です。

そのほか、IGRFの計算をするとか、3D表示用にFledermaus(ivew3D)用のデータを作るとか、プレート運動の計算、地理座標変換、津波伝播シミュレーション、アナグリフ(赤青)立体図を作るなど機能は多彩です。

seismicity、発震機構や地磁気アイソクロン、プレート境界などはデータが入っているようで、簡単に地形図と重ねて表示できます。

図の上に線、四角、円を描いたり、文字を書くこともできます。

MATLABを持っていないと遅いらしいですが、十分、非常に実用的だと思います。

著者のLuis先生は、GMTのメーリングリストでもよく見かけます。また、GoogleGroupにmironeのグループがあり質問などに対応していただけます。



2009.7.28追記
Mironeの1.5.0が7月6日に公開されていた。
MatLab使用のバージョンをダウンロードした。
mirone.mのショートカットをデスクトップに置き、これを右クリックでrun。ダブルクリックするとエディタが開く。
gmt_userdir中のgmt.confとcoastline.confを編集。gmt.confはSIかUSかを選択。SIがデフォルト。
coatlie.cofには、海岸線データをおいてあるGMTのディレクトリを記述。
C:\cygwin\gmt\share\coast

Let's noteのHD換装

2008年の夏のことでしたが、Panasonic Let's note CF-W2のHDがいかれたので、HDの換装を行いましたので、Web上にはたくさん解説がありますが、自分のメモのためにここに書いておきます。
WebでCF-W2 HDで検索すると、図入りで丁寧に手順を解説したページがいくつもあります。
http://plaza.rakuten.co.jp/xxxblogxxx/diary/200604140000/
http://homepage1.nifty.com/ikehouse/freetalk/2006/0039/index.html
http://www.enpitu.ne.jp/usr1/bin/day?id=15815&pg=20050511

これらの記事を参考に、ディスクを購入しました。
HITACHI HTS541616J9AT00という160GBの2.5インチディスクです。元々入っていたのは東芝の40GBのものでした。

解説ページの手順で、
1)ディスクのコネクタのピンを2本折り、
2)裏面のねじを12本外し、
3)キーボードを外し、
4)キーボードの下のねじを8本外し、
5)左側面のねじを4本はずし、
6)右側面のアンテナカバーを外し、ねじを2本外し、
7)DVDドライブの中のねじを1本外し、
8)裏面のバッテリー横のねじを4本外し、
9)裏蓋を外し、
10)ディスクを交換しました。

後は、逆に戻していきましたが、DVDのふたを開けたまま作業するようにという指示に従ってやったので裏蓋を閉じる時に面倒でした。また、キーボードを戻したところ、右の端あたりが浮き上がったままで変な感じになってしまいました。これは、あきらめようか、もう一度はずしてみようかと思いながら、ぐいと押さえてみたらほぼ平らになりました。ただ、わずかに矢印キーがへこんだ感じです。

その後、インストール用DVDから出荷時構成にリカバリー、Windowsアップデート(XP-SP3)、SAV(Symantec AntiVirus)のインストール、その後MS-Office、ATOK12、PhotoShop6、Illustrator10という元々入れていた市販のアプリケーションをインストールしました。

メーカー修理は元の40GBのHDを入れるだけしかできず、おそらく3万以上しますが、今回の160GBのHDは6千円でした。まもなく4年になるモデルですが、HD以外の障害が出てこなければ、HDが160GBになるとまだまだ使えそうです。

HDの換装にこれほど手間がかかるのは、このモデルくらいらしいですが、そのせいでもあるのか、情報が多くて助かりました。ユーザーが多いからでしょうか。

デスクトップと違って、ノートPCのHD交換は多少面倒そうですが、ちゃんと情報があれば、問題なくできることがわかりました。

後記
もはやこのHDが入手できるかどうかも不明です。いよいよこのW2は4年を越えて今やこのタイプのモデルはW8となってSSDが選べるようにいますし、これより軽い、薄いノートPCが各社から出ています。今やLet's noteのアドバンテージはなくなったという意見も多く見ます。

CPUはPentium Mの1.10GHzで、メモリは増設しても760MBですが、標準メモリが256MBだったはずで、それでも一応動いていたくらいだから、特に困っていません。自分の頭が停滞している証拠かもしれませんが。

ところが私はこのW2で何も困っていないのです。WindowsXPは安定しているし、PowerPointのプレゼン資料を修正したり、動かしたり、出張の時にメールをやり取りしたり、Webブラウジングをしたり、Word、Excelをいじったり、DVDを見たり焼いたり、無線LAN有線LANも快調、昔は出張先のホテルの電話でモデムでつないだことも多いし、自宅では今でもモデムが現役です。電池の持ちも十分、MP3プレイヤーとのやり取りにも、問題はありません。特にハードディスクの容量が160GBと広大になったので快適になりました。12インチディスプレイとしてはかなり軽いですが、出張にはこのくらいの重さが限界です。

もっと薄い方が良いのは確かですが、自分のビジネスバッグの決まった場所に入れればそれほど苦になりません。いつまで壊れないでいてくれるかが問題なだけで、新しいノートPCが欲しいという意欲はまだ出てきませんね。

GRASSの教科書

Grassは現在6.3ですが、ネット上の解説では対応しているものは日本語では、ほとんどないようです。日本のGrassのメーリングリストも登録を受け付けていないようです。GISはみなそうかもしれませんが、Grassも使うのはなかなか難しいですね。

しかたがないので、公式本を買って少しずつ読んでは試しています。

Neteler & Mitasova (2008) Open Source GIS A GRASS GIS Approach 3rd ed.
Amazon.co.jpでは、現在10,869円だそうです。カスタマーレビューが一つ書かれていますが、他にこの本の日本語での言及は見つけられませんでした。

ちょうど、v.6に対応して改訂されたものですし、実例を使ってわかりやすい解説がされておりありがたい良書です。現行版のGrassをまともに使うためには必須と思います。

OpenソースGISとしてはGRASSはもっともポピュラーで日本でもユーザーが多く、ネット上に解説が多いのはありがたいですが、古いバージョン用であったりして私のような初心者には分かりにくいのが残念です。どなたかに、この教科書を日本語にしてもらえるとありがたいです。でもできあがった頃には新バージョンになったりして。

Desktop GIS by G.E. Sherman

最近購入した

Sherman, G.E.(2008) Desktop GIS, Mapping the Planet with Open Source Tools. Pragmatic Bookshelf, ISBN 10-1-934356-06-9
を紹介します。345pp.Amazon.co.jpで3,204円でした。

題名の通り、オープンソースのソフトを使ったGISの概説書です。初心者からプログラミングをする人までを対象にしているようです。どのようなGISソフトがあるか、ソフト・ツールの紹介も含め、GISの機能や考え方が書かれています。

目次
序、入門、ベクタデータ、ラスタデータ、ディジタイズとベクタデータの編集、データフォーマット、空間データベース、データ作成、投影と座標系、ジオプロセッシング、コマンドラインツールの使用、QGISとGRASSの統合、GISスクリプティング、GISアプリケーションの書き方、
最後の方がこの本の特徴になると思います。

付録に具体的なソフトの紹介があります。
紹介されているGISソフトは、GUIタイプでは、
GRASS、gvSIG、Jump/OpenJump、OSSIM、OpenEV、Quantum GIS、Thuban、uDig
コマンドラインアプリケーションでは、
GDAL/OGR、Generic Mapping Tools
があり、そのうち
GRASS、OpenJUMP、Quantum GIS、uDig、GMT、GDAL/OGR、FWToolsについてはインストール法の解説があります。
GRASSとQuantum GISについては簡単な使用法の解説が付いています。

FWTools

最近使い始めた、FWToolsというGIS 関係のソフトを紹介します。Mapserverと一緒に使われることが多いようですが、私は最近「入門Webマッピング」を読んで始めて知りました。

次のサイトからダウンロードできます。サブパッケージと書かれたものは全部Windows版のパッケージに入っています。
http://fwtools.maptools.org/

OpenEVというアプリケーションとFWToolsShellというCommandプロンプトを使う環境があります。

OpenEVでは、様々な画像フォーマット、DEMデータ、shapeファイルなどを読み込んで表示できます。3D表示をリアルタイムで行うこともできます。

Shellの方では、GDALとOGRという2つのコマンド群があり、GDALはラスタ画像関係のツール群、OGRはESRIのshapeファイルなどのベクトルデータを扱うツール群です。

ラスタデータでは、GeoTiffやGMTのグリッドファイル、USGSのDEMなどを相互に変換したり、ファイルのメタデータなどを表示することgdal系のツールを使って可能です。60種類くらいのフォーマットに対応しています。

ogr系ではshapeファイルの中身を見たり、属性情報を使ってデータを分類することなどができます。

いろいろ便利なので、興味を持たれた方はご利用下さい。ただし、GMTを画像化したりすると、上下逆さまになったり、ならなかったりとおかしな点もまだ多いようです。

具体的な使い方ですが、Windows用のFWToolsを起動すると、FWToolsのインストールディレクトリでcommandウィンドウのシェルが開くので、私はここで、cygwinのホームディレクトリへ移動して、tcsh.exeを起動しています。

LiDAR地形データ

アメリカのGeonのニュースレターにカリフォルニアの断層地帯のレーダー測地データが公開されたことが出ていました。

opentopography.org/kml <http://opentopography.org/kml >
上記サイトに行くと、上のkmlファイル(の圧縮されたkmz)をよべるリンクをクリックしてファイルを開くとすると、GoogleEarthが開いて、データを表示できます。

下のリンクからは小区画ごとのArcバイナリ(adfフォーマット)のDEMデータをダウンロードできます。

adfフォーマットのファイルは先日紹介したFWToolsでは、次のようにしてGMTのgrdフォーマットに変更できます。

gdal_translate -of GMT w001001.adf w001001.grd

adfフォーマットのデータはmironeでもFWtoolsのOpenEVでも表示できます。

Google Earth、Google MapでEarth Magnetic Anomaly Grid (EMAG2)

2分グリッドの地磁気異常データ(EMAG2)をGoogleEarth、GoogleMapで表示できるようになったという記事がありましたので紹介します。

解説記事
http://bbs.keyhole.com/ubb/ubbthreads.php?ubb=showflat&Number=1205597#Post1205597


GoogleMapでは下記リンクをクリックすると表示できると思います。
http://ngdc.noaa.gov/geomag/data/Google_Maps/EMAG2/index.html
GoogleEarthでは先にGoogleEarthを実行しておいて、下記リンクをクリックすると登録される
http://geomag.org/models/EMAG2/EMAG2.kmz

GoogleMapではあまり拡大出来ないようです。

WolframAlpha

新しい検索サービスというか計算サービスのWolframAlphaをご存じでしょうか。WolframはMathematicaを開発販売しているところです。
http://www20.wolframalpha.com/
世界の知識、特に計算できるものを教えてくれるようです。

普通に電卓になります。

methaneとかCH4と入れると
メタンの物性や、分子モデルなどが表示されます。

Tsukubaと入れると
人口、簡単な地図、現在の天候、標高などが表示されます。

law of gravityと入れると
F-Gm1m2/r^2の計算が出来ます。
求めるものをFとm1、m2、rから入れ替える、入力する数値を変えることができます。

Darcy's law、Stokes's lawなどもあります。それほど変わった公式はないと思いますが、Mathematicaで使える式が使えるのではないかと思います。

US$と入れると、現在の為替レートと過去の変化のグラフが表示されます。

Answer to Life the universe and Everything
と入れるとGoogle電卓と同じで、42となります。

今日は暑い!

今日は暑くなるという予報がでている。
テストでした。

2009年5月19日火曜日

日本人で良かった!?

現在の政府や自治体のインフルエンザ対策のばかばかしさを、元小樽市保健所長の外岡さん、産総研安全科学研究部門長の中西さんがブログで述べておられる。

一度決めたら、実態がどうであれ、一生懸命やるだけという日本の政策はどうしたものか。高速道路の休日1000円で景気刺激というのもどうか。「やっぱり安い方がうれしいですよね。」なんて笑顔の利用者がニュースに登場するが、安くなった分は高速道路を使わない私やあなた以外の人が、そのまた子孫が払うのだ。別口で税金でがっぽり取られるのに、目の前にお菓子があればなついてしまう、日本人の多数は朝三暮四のサルと同じだ。今の補正予算は何でもありで日頃予算要求できなかった玉をとにかくあつめたとてもひずみが大きなもの。ついた理不尽な予算に苦しめられるところもいっぱい出てきそうだ。

民主党の代表選で岡田氏は消費税を選択肢から排除しないという持論を隠さずに負けた。鳩山氏は消費税は考えないで無駄を省くと言って勝った。別に政権を担わなければかまわないが、仮に政権についたらリベラルとして大きな政府政策をやろうとすると何かを削らなければならないというフリーハンドが全くない状態になる。自民党の利権政治で無駄になっていた金を使うなどというのはお題目では良いが、実際にどの予算を止めていくら出てくるかなど簡単にはいかない。無駄に見える公共事業でも多くの人の生活がかかっているのだ。結局国債を発行して何とかすると、今のばらまき補正と同じことになる。

与謝野財務・金融担当大臣は持論と違うばらまきをやらなければならない現在の政策にうんざりしているのではないか。岡田氏と組んで財政再建をやらないものか。

インフルエンザ対策の見直し

今頃になって今回のインフルエンザに対する過剰反応に対する揺れ戻しがはじまった。1週間で見直すらしい。遅すぎるがやらないよりはましだ。橋下知事が大臣に頼み込んで動き出した形になった。厚労省も一旦広げた風呂敷をどうやってたたんでいくか困っていたところだったので、渡りに船といった要望だったのだろう。

感染確認自体はこれから関東にも広がるはずだが、いったい検査はどの程度やっているのだろうか。関西の確認数を増やしていくだけで手一杯でなんてことがないとよいのだが。なにしろ、神戸の高校の感染が確認されなかったのは渡航歴がないものは無視するという誤った方針のせいなのだったから。

メキシコ、アメリカで患者が増えている間に、想定していたトリインフルエンザとはまったく致死率が違うことは明らかだった。それなのに、ざるのような空港の検疫のために一生懸命にがんばるというとんちんかんな対策で国内感染を見つけられず国際的に恥をさらした。この間の、企業、大学などの渡航禁止はトリインフルエンザへの対応なら理解できるが、今回の豚インフルエンザに対しては、そして大量の一般観光客を野放しにしている状態では意味がなく全くナンセンスだった。

うちから第一号が出たらたたかれるから、という事なかれ主義のためにナンセンスな横並び対策に逃げるという前近代的な対応だった。政府がトリインフルエンザのパンデミックだけを想定した結果としてはいい加減な行動指針を決めていたから身動きが取れなかったというエクスキューズはあると思うが。

今回の馬鹿さわぎが良い教訓になればよいけれども、逆に将来の危険な感染症に対して過剰反応という批判が出て今度は無謀な対応で失敗するなどという情けないことになりそうな気がする。

2009年5月18日月曜日

新型インフルエンザ

大阪、兵庫ばかり報道していますが、そろそろ東京や関東でも出てくるはずです。検査が後回しになって確認が遅れているかもしれません。神戸の高校生の検査も、渡航歴がないということで遅れたという報道がありました。

今日は大阪方面の修学旅行を取りやめた学校が多いと思います。神奈川で感染確認がされたら鎌倉の遠足は出来なくなるのでしょうか。

成田の検疫はまだやっているはずですが、早く止めた方が良いと思います。国内におそらく何万人もかかった人がいるときに入れないための努力はむなしいだけです。馬が逃げた後の馬小屋の扉を閉める意味はないと米大統領は言ったという新聞記事がありましたが、上手いことを言うなあと思います。水際作戦でがんばっていたのは日本、中国くらいらしいですね。早く国内の被害を小さくすることに力を入れた方がよいです。

といっても新型インフルエンザの毒性は季節性インフルエンザと変わらないので、休校も修学旅行の中止も不要という意見があります。弱毒性であっても感染力が強いので、広域的な休校等の意義はあるという意見もあるのですが、季節性インフルエンザの流行期にはやっていない患者が出ていない学校の休校はやり過ぎと思いますね。

無駄に、混乱ばかり増やしていると思います。

無題

最近、AutoCADの勉強を始めた。
最近、堆積盆モデリングの勉強を始めた。
最近、GISの勉強を始めた。

3D地質モデル構築、可視化を目指しているが道は遠い。